ヒトの子宮
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 04:09 UTC 版)
ヒトの子宮は、厚い筋肉の壁でできた袋状の構造をしている。非妊娠時の大きさは上下の大きさが6〜8cm程度である。幅は4〜5cm程度となっていて、骨盤内に膣の上端とつながって存在する。子宮の上部を子宮体部、下部を子宮頸部と呼ぶ。子宮体部は左右端の卵管と繋がっており、子宮頸部はその下端の外子宮口を介して膣と繋がっている。受精卵が着床するのは主に子宮体部である。 子宮壁の厚さは1〜2cm程度で、子宮壁の内側の空間は潰れており狭い。壁の厚さのほとんどは子宮筋層と呼ばれる平滑筋の層であり、この筋肉を構成する平滑筋細胞は、妊娠時には盛んに分裂するとともに細胞一つ一つが巨大化し(長さ最大0.5mm)、急激な子宮の拡張に備える。 子宮壁の最内層は、子宮内膜と呼ばれる特徴的な粘膜層で、卵巣が分泌するホルモンの影響を特に強く受ける部位である。ヒトの女性では月経周期に伴って(一般にはメスの性周期に伴って)周期的な変化をすることが知られる。月経とはこの子宮内膜が剥がれ落ち、子宮口や膣を介して、血液とともに体外に排出される現象である。 アメリカでは女性自身の身体管理の一環として、腟鏡を使って子宮頚部をセルフチェックすることを推奨する動きがある。
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