トイレ遺構
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トイレ遺構(トイレいこう)もしくは便所遺構(べんじょいこう)とは、発掘調査や考古学研究の結果、過去にトイレ(便所)として利用されたことが明らかとなった遺構。今日確認されている世界最古のトイレは、イラクに所在する古代メソポタミア文明のアッカド王朝時代のテル・アスマルの遺跡(エシュヌンナ)から発見された紀元前2200年頃の水洗式トイレである。日本のトイレ遺構の確認は、1980年(昭和55年)に一乗谷朝倉氏遺跡で金隠しが発見されたことが始まりである。
トイレ遺構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/18 13:56 UTC 版)
特筆すべき遺構としてトイレ遺構が挙げられる。この遺構は北側にある門を入って屋敷の正面奥に位置し、径3×1.2m、深さ0.7mの長楕円形の土坑に木製桶が2基南北に並べて埋設され、この桶を便槽とする桶形汲取式(おけがたくみとりしき)のトイレである。南側埋桶からは籌木、折敷、筒状竹製品、猿形、人形形代、聞香札、楔、土師質土器、北側埋桶からは部材片、楔、土師質土器が出土している。なお、籌木には竹製のものが2点混じり、また短いもの、折れたものが出土していることから、使用し汚れた先端を折り、再び使用した例ではないかとも考えられている。 南側埋桶からは1cm3あたり6,000個の寄生虫卵が検出され、ベニバナやイネ科の花粉、ヒエ穎・イネ穎・ナス・ウリ類・ウメ・キイチゴ属の種実、北側埋桶では寄生虫卵は痛み分解していたため検出密度は低かったが、イネ科・ソバ属の花粉、イネ穎・ヒエ穎・ナス・ウリ類・キイチゴ属の種実が検出された。なお、遺跡を区画する大溝からは金隠しと「蝿打たんが為これを造る者也」と墨書された幅2.5cm、長さ43.5cmの木の札が出土している。
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