シャーマン・ファイアフライとは? わかりやすく解説

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シャーマン ファイアフライ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/16 02:10 UTC 版)

シャーマン ファイアフライ(Sherman Firefly)は、イギリスが国産の17ポンド(76.2mm)対戦車砲アメリカ合衆国製のM4シャーマンに搭載した巡航戦車中戦車)である。ドイツの戦車エースであるミハエル・ヴィットマンのティーガーを撃破した戦車として知られている。


注釈

  1. ^ ノルマンディー上陸作戦の頃にはチャーチル戦車以外は全てヨーロッパの前線から引き上げられたが、架橋戦車砲牽引車、自走砲などの特殊車両に改修されたうえで運用が続けられた。
  2. ^ この車幅制限は後に、戦車の輸送を鉄道ではなく戦車トランスポーターで行うことが前提となったため、センチュリオンの開発にあたって廃止された。
  3. ^ この他にも、バレンタイン歩兵戦車の砲塔を撤去してその車体に17ポンド砲を搭載したアーチャー対戦車自走砲や、M4シャーマン同様にレンドリース供与されていたM10ウルヴァリン駆逐戦車の主砲を換装したアキリーズ駆逐戦車なども設計、製造された。
  4. ^ 当時のアメリカ軍では、戦車は歩兵の支援を主任務とし対戦車戦闘はM10M18ヘルキャットM36ジャクソンなどの駆逐戦車が担うものとする独自の用兵が前提となっており、対戦車戦闘に適した3in M7及び76mm M1A1(共に弾頭は同じで口径76.2mm)高初速砲は榴弾の威力が75mm砲より劣ることもあって、M4シャーマンよりもM10/M18駆逐戦車に搭載される(M36は90mm砲を搭載)ことが多く、新型のタングステン芯入り高速徹甲弾(HVAP)も駆逐戦車の部隊へ優先的に供給された。
  5. ^ アメリカの駆逐戦車は歩兵部隊の要請に応じ急ぎ戦場に駆けつけるために、M4中戦車系と同じエンジンを搭載しながらも速度を向上させるために、設計段階で軽量化を優先させて全周旋回砲塔上部をオープントップに(これは全周視界の確保のためでもある)すると共に車体の装甲も薄くした。このため、特にM18はドイツ軍のKar98k小銃やMG34/MG42機関銃から発射される7.92 x 57mm弾の徹甲弾で12.7mmしかない車体前面の装甲を至近距離から撃ち抜かれたほどで、M10・M36も大戦初期の中戦車レベルの装甲しか持たない、待ち伏せを基本とする自走砲であり、戦車のような攻撃任務には向いていなかった。
  6. ^ 同様の理由で、大火力と重装甲を兼ね備えたM26パーシング重戦車の実戦投入も遅れ、ヨーロッパでは戦争末期の1945年になってようやく前線に投入された。
  7. ^ 米軍の場合、湿式弾薬庫に変更してこの問題に対応している。
  8. ^ 北アフリカ戦線のドイツ軍でも、III号戦車を前面に出し、必要に応じて長砲身のIV号戦車F2及びG型が支援するという、同様の用兵が有効であると報告されている。後のファイアフライがそうであったように、これら「マーク4スペシャル」も米英軍から優先して攻撃を受けたからである。

出典

  1. ^ Military Modelcraft International:Sherman Firefly Tanks in Lebanon; 1954-1980
  2. ^ Sherman Repotenciado”. www.tanks-encyclopedia.com (2019年10月12日). 2019年10月14日閲覧。


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