ゴムタイヤをもつ「MPxx」系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 00:40 UTC 版)
「メトロ (パリ)」の記事における「ゴムタイヤをもつ「MPxx」系」の解説
「MPxx」系で特徴的なのは、軌道面に一般的な鉄道にみられる2本の金属レールがありながらそれに並んで外側にゴムタイヤ用の専用走路と案内軌条が敷設され、車体の台車には、金属車輪の同軸外側にゴムタイヤの車輪と、四隅にも小径のゴムタイヤ案内輪が備わっている点である。またゴムタイヤには空気ではなく、温度による体積変化の少ない窒素ガスが封入されている。 一般的な鉄道と異なり、台車内側の金属車輪と軌道の金属レールは、列車の進路を誘導させる案内軌条の役割を主として持っている。 そして金属車輪の外側同軸にあるゴムタイヤ車輪が、走行のための駆動・停止と主な車体加重を受け止める役割を担っている(このゴムタイヤ車輪は、金属車輪の案内軌条レール外側に並んで水平に設置された、主輪のゴムタイヤのための金属製専用走路部分に接地している)。またこの車体台車の四隅にも水平に回転するよう取り付けられた小径のゴムタイヤ車輪があり、軌道両側の最外縁に垂直に設置された両サイドの案内軌条に接して車体の走行に伴い回転していることで、補助の案内装置として働いている。 金属車輪とゴムタイヤの併用により騒音と制動距離の低減と、乗り心地や勾配能力と発進加速性能の向上が見込まれ、主輪のゴムタイヤがパンクした場合でもある程度の走行が可能で、また構造上非常に脱線しにくい。なおこの地下鉄システムは、フランスから技術供与されたメキシコシティ地下鉄でも見る事が出来る。日本では岐阜ゴルフカントリー谷汲のカートがこの方式を採用している。
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