クラスIIプロモーター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 22:28 UTC 版)
「プロモーター」の記事における「クラスIIプロモーター」の解説
クラスIIプロモーター class II promoter は2つの配列から構成されている。その一つであるコアプロモーター core promoter はふつう40~60bpほどの大きさである。4つ以下に細分化されており、-33位を中心に存在するTATAボックス TATA box、そのすぐ上流のTFV IIB認識エレメント TF IIB recognition element:BRE、転写開始部位を中心とするイニシエーター initiator:Inr、さらに下流に下流プロモーターエレメント downstream promoter element:DPE のいくつかを含む。DPEはさらに細分化され、同名のDPEのほか、下流コア配列 downstream core element:DCE、モチーフ10配列 motif ten element:MTE があるコアプロモーターは基本転写因子と結合し、RNAポリメラーゼに与える。一方、クラスIIプロモーターのもう一つの要素は上流プロモーターエレメント upstream promoter element:UPE (上流制御配列 upstream control element とも)で、転写開始に関与するほかの転写因子が結合する。次の項で各エレメントを詳しく紹介する。 RNAポリメラーゼIIは伝令RNA(mRNA)前駆体のヘテロ核RNA(hnRNA)と少数の核内低分子RNA(snRNA)を転写する。 BRE TATA Inr DCE I DCE II DPE DCE III---[(GGG/CCA)CGCCC][TATA(A/T)A(A/T)]---//---[(CC/TT)AN(TCC/ATT)]-[CTTC]----[CTGT]-------[(A/G)G(A/T)CGTG][AGC]--- TF2B TBP TF IID TF IID TF IID TF IID図4.一般的なクラスIIプロモーター by『ワトソン 遺伝子の分子生物学』p397上にプロモーターの配列要素の略称を、下に結合する基本転写因子を示す。[]の中は共通配列である。MTEは示さなかったが、DPEのすぐ上流にある。
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