オーストリア・ハンガリー問題とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > オーストリア・ハンガリー問題の意味・解説 

オーストリア・ハンガリー問題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 09:42 UTC 版)

2010年欧州ソブリン危機」の記事における「オーストリア・ハンガリー問題」の解説

ハンガリーでは、2010年4月発足したオルバン新政権6月3日に前政権粉飾決算公表したことから、財政破綻可能性語られるようになった[要出典]。与党フィデスハンガリー市民同盟)のコーシャ党首は、ハンガリー財政ギリシャ同様の危機的状況陥るのを避けるのは容易でない旨を語っている。国債CDSスプレッドは200bpから400bpに跳ね上がったが、その後財政再建策の発表などにより6月下旬現在300bp前後落ち着いている。しかしオルバン政権は前政権によるIMF主導緊縮財政対す反対減税約束政権取ったため、国民の支持不確かである。ハンガリーは1,500億円、国立銀行500億円の「サムライ債」(円貨建て外債)(購入者為替リスクが無いのが魅力だが、デフォルトリスク破綻懸念)がある。為替リスク発行体が負うので、為替相場急落した場合デフォルトへの誘惑大きい)を発行しており、個人保有していると見られるハンガリーにはオーストリアGDPの1割に当たる370ドル融資しており、チェコルーマニアにも合計100ドル融資している。破綻すれば大きな影響があるのは確実と見られる。[要出典] ハンガリー自国通貨フォリントユーロ統合すべく移行期間(ERM2)を実施中今回金融危機見舞われた(2001年5月4日から非常に狭いクローリング・ペッグ制からERM2/ユーロペッグ制に移行2008年2月25日から変動相場制度)。ハンガリーは公式には為替固定国ではなかったものの事実上ユーロペッグしたことがフォリント大幅な実質高をもたらしていた。このことが危機深刻化影響しており、アジア通貨危機の際の構造問題類似している。[要出典] また2008年世界的な金融危機煽りを受け同10月28日から11月7日にかけてIMFやEUおよび世界銀行からの緊急融資おこなわれており、大幅な金利引き上げ財政支出厳し削減含んだ構造改革」を要求されている。IMFは一般財政収支赤字2008年GDP比3.4%を2009年に2.6%にするよう迫ったが、現実には2009年5月時点で3.9%とむしろ拡大するような状況であった2010年財政赤字幅をGDP比で3.8%に抑える計画だったが、それが7%超と大きく上回る見通しである。 投資家安定した通貨投資する。しかし危機起きたときに中央銀行外貨準備少ないため、相場維持できない。それを見越して投資家などはフォリント売って外貨を買うためますます外貨少なくなり、相場暴落するそうすると外貨建て債務が(中味同じなのに)急増し危機より一層深刻化するのであるハンガリーでは金融機関による企業向け融資個人向け融資ともに大半ユーロスイスなどの外貨建て融資占めており、その中でスイスフラン建て融資2009年時点で61.5%にのぼっていた。2008年の金融危機以降ECBスイス中央銀行によるスワップによる流動性補填実施されている。フォリント下落スイスフラン買いを加速しユーロ/スイスフラン下落もたらしスイス中央銀行ユーロ買い介入原因のひとつを占めるとの観測もある。 最近では、政権党世界への影響読み損なって、前政権責任取らせようとし、実際影響それほど大きいものではない、という見方も多い。しかし東欧経済ユーロ構造問題自体消えて無くなった訳ではない。[要出典]

※この「オーストリア・ハンガリー問題」の解説は、「2010年欧州ソブリン危機」の解説の一部です。
「オーストリア・ハンガリー問題」を含む「2010年欧州ソブリン危機」の記事については、「2010年欧州ソブリン危機」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「オーストリア・ハンガリー問題」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「オーストリア・ハンガリー問題」の関連用語

オーストリア・ハンガリー問題のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



オーストリア・ハンガリー問題のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの2010年欧州ソブリン危機 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS