エラスムスとは? わかりやすく解説

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エラスムス【Desiderius Erasmus】


エラスムス 【Erasmus】

Desiderius Erasmus オランダ人文主義者幼時より修道院入り古典学に通じたパリ学び、イギリス・イタリアに行き、のちバーゼル定住。『新約聖書』の校訂註解出版尽力教会堕落非難しスコラ哲学批判加え宗教改革影響与えたが、のちルター対立。著『愚神礼讃』は『痴愚神礼讃』ともいい、教会聖職者諷刺し狂信排撃する(一四六六頃~一五三六)。栃木県佐野市竜江院に、一六〇〇慶長五)年漂着オランダリーフデ号の、船首飾りのエラスムス木像があり、人々は貨狄になぞらえ貨狄尊者」と呼ぶ。貨狄(化狄)は中国黄帝の臣で、舟の考案者とされる。→ ルター

エラスムス

名前 Erasmus

デジデリウス・エラスムス

(エラスムス から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/14 00:22 UTC 版)

デジデリウス・エラスムス(Desiderius Erasmus Roterodamus, 1466年10月28日 - 1536年7月12日[1])は、ネーデルラント出身の人文主義者、カトリック司祭、神学者、哲学者。ギリシャ語新約聖書「公認本文」の著者。ラテン語名には出身地をつける当時の慣習から「ロッテルダムのエラスムス」とも呼ばれる。なお、名前の「エラスムス」は洗礼名でカトリック教会聖人であるフォルミアのエラスムス (Erasmus of Formiae) からとられているが、「デジデリウス」は1496年から自分自身で使い始めた名前である。


  1. ^ Erasmus Dutch humanist Encyclopædia Britannica
  2. ^ 第一 「それ(学校)は、学校と呼ぶよりもむしろ牢獄と呼ぶにふさわしい。そこには、笞と棒でなぐる音が鳴り響き、そこから悲鳴とすすり泣きと、そして恐ろしい威喝の声以外の何物も聞こえてこない。そんなところで子供たちは学問を憎悪すること以外の何を学ぶのであろうか。そんな人間(教師)は処刑人であって若人の教育者ではない」。 第二 「改善の可能性ある奴隷は笞になるよりも忠告と親切な取り扱いによって改善される。笞を使えば奴隷は逃亡を企て、また命がけで主人の残酷さに復讐しようとする。・・・・・主人が賢明であればある程、彼は奴隷をして自発的に主人に仕えるように仕向ける。しかるに本来自由人である子供を教育によって奴隷化するとは、なんというさかさまなことであろうか」。「われわれは暴君を追放する。しかるにわれわれは子供たちを暴君にしたり、また子供たちに対して暴君的に振る舞ったりしている」。 第三 「もし笞で打つことよりも外には何もできない教師が、もし皇帝や国王の王子を教えることになったとしたら、彼はどうするだろう。まさか王子様を笞で殴るわけにはゆくまい。そこで彼はいうだろう、おえら方の王子様は例外だ、と。だがこれはなんということだ。庶民の子は王様の子よりも人間的でないというのか、王様にとってその子が大切であるように、それとまったく同じようにだれにとっても自分の子は王様の子に劣らず大切ではないだろうか」。 第四 「人間はむしろ貧しい境遇にあればあるほど、彼らが自力で向上していく手段として教育と学問による支えが必要である。現に少なからぬ者が下層階級から、お上の役目に召し上げられており、時には僧職の最高の栄位にまでついているではないか。みんながそこまで行き着くわけではない。しかし、みんなその方向にむかって教育されるべきである」。 第五 「子供をして、いっさい遊びと感じさせるごとき教授が行われなければならない」。参考:『西洋教育思想』晃洋書房、『エラスムス教育論』中城進訳、二弊社。より引用
  3. ^ UNESCO Memory of the World Register”. UNESCO. 2023年5月27日閲覧。
  4. ^ 沓掛 良彦、『エラスムス 人文主義の王者』、岩波現代全書、2014年、p20
  5. ^ 斉藤美州、『エラスムス』(センチュリーブックス 人と思想62)、清水書院、1981年、p29
  6. ^ 木村靖二岸本美緒小松久男『詳説世界史 改訂版』山川出版社、2017年、206頁。ISBN 978-4-634-70034-5 
  7. ^ 斉藤、p60
  8. ^ 斉藤、p72
  9. ^ 聖書学者の前田護郎は、著書『新約聖書概説』(岩波全書、1956年)で「学童の作とあざけられるほど粗雑」とまで言っている。斉藤、p98
  10. ^ 加藤隆『新約聖書はなぜギリシア語で書かれたか』 大修館書店、1999年、pp102-106
  11. ^ 加藤、p104
  12. ^ 斉藤、p89
  13. ^ 斉藤、p119
  14. ^ ヘルマン・テュヒレ、『キリスト教史5 信仰分裂の時代』、平凡社ライブラリー、1997年、p85
  15. ^ 斉藤、p153
  16. ^ テュヒレ、pp81-82
  17. ^ 読売新聞栃木版 2017年6月8日 27面。
  18. ^ 【北関東怪奇伝説】得体の知れない木像が安置された観音堂で夜な夜な小豆を研ぐ音が…佐野・龍江院の伝説はなぜ生まれたのか?(産経新聞・2016年8月16日)


「デジデリウス・エラスムス」の続きの解説一覧

エラスムス(留学制度)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 02:47 UTC 版)

アントン・ブルックナー私立大学」の記事における「エラスムス(留学制度)」の解説

2004年私立大学として認可され以来アントン・ブルックナー私立大学国際化、特にヨーロッパエラスムス・プログラムへの参加を非常に重要視してきた。 また、新世代エラスムス・プログラム立ち上げる過程で、当大学2014年にエラスムス憲章授与された。

※この「エラスムス(留学制度)」の解説は、「アントン・ブルックナー私立大学」の解説の一部です。
「エラスムス(留学制度)」を含む「アントン・ブルックナー私立大学」の記事については、「アントン・ブルックナー私立大学」の概要を参照ください。

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