インドの最高裁判所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/12/08 18:25 UTC 版)
インド最高裁判所の裁判をまとめた公式判例集が、最高裁判所判例集である。しかし、公式判例集は、他の雑誌と比べると刊行が遅い。最高裁判所がした裁判は、裁判所のウェブサイトにアップロードされ、数年かかるが紙の公式判例集に判決要旨を付けた上でまとめられる。もっとも、公認を受けた出版社から刊行されている判例集もいくつか存在している。その中の一つである「All India Reporter(AIR)」(インド判例集)は、歴史と権威のある判例集であり、最高裁判所のほか、様々な高等法院の判例を収録している。他の有名な判例集には、最高裁判所で現在最もよく引用されている「Supreme Court Cases(SCC)」(最高裁判所判例)や、「Supreme Court Almanac」(最高裁判所年鑑)、「Judgements Today」(今日の裁判)などがある。 具体的な引用例として、Sebastian Hongray v. Union of India事件の場合、次のように表示される。「AIR」はインド判例集、「1984」は裁判日(AIRは号数に基づく分類を行っていない)、「SC」はインド最高裁判所、そして「571」は頁数を表す。 AIR 1984 SC 571 SCCの判例を引用する場合の表示は以下のとおり。判例集の発行年、巻数、名称(最高裁判所判例)及び頁数が表示されている。 (1984) 1 SCC 339 「Criminal Law Journal(刑事法ジャーナル)」の判例を引用する場合の表示は以下のとおり。判例集の発行年、名称(刑事法ジャーナル)及び(1984年号における)頁数が表示されている。裁判がなされた裁判所は、括弧内で示される。 1984 Cri LJ 289 (SC) 「Supreme Court Almanac」に基づく引用は以下のとおり。 Additional Secretary, Government of India v. Alka Subhash Gadia (1990) 2 Scale 1352 「Judgements Today」に基づく引用は以下のとおり。 Premium Granites v. State of Tamil Nadu JT (1994) 1 SC 374 SCCは、1990年代初頭から数年にわたり、判例集の追補版を発行した。その判例を引用する場合、次のようになる。最高裁判所判例1992年追補版第2巻239頁の意味。なお、1996年以降の追補版は、通常版の号数の後に続く形で号数が振られている。 Federation of Mining Associations v. State of Rajasthan 1992 Supp (2) SCC 239 また、SCCは、最高裁判所判例を分野ごとにまとめたものも別に発行している。その中の判例は、次のように引用される。 Rathinam Nagbhushan Patnaik v. Union of India 1994 SCC (Cri) 740 Delhi Transport Corporation v. Mazdoor Congress 1991 SCC (L&S) 1213
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