イソギンポ科
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/22 16:03 UTC 版)
イソギンポ科 Blenniidae (Combtooth blenny)は5族56属360種で構成される。三大洋の熱帯・亜熱帯海域に広く分布し、淡水域に暮らす種も少数ながら知られている。最大50cm余りになるものもいるが、ほとんどは15cm未満の小型種である。 吻が前に出ておらず、垂直に切り立った頭部をもつ種類が多い。上顎を突き出すことはできない。鱗をもたない(一部の種類では側線鱗をもつ)。テンクロスジギンポ属の2種を除き腹鰭をもち、棘条は短く皮膚に埋もれる。口蓋骨に歯はなく、顎の歯は櫛状でほとんどの種類は犬歯を備える。背鰭は一つで、前半部分は3-17本の柔軟な棘条、後半は棘条よりも多い軟条で構成される。臀鰭の棘条は2本で、雌では最初の1本が生殖器に埋もれることがある。一部の属を除き浮き袋をもたない。 Salariini 族 41属からなり、インド洋から西部太平洋に生息する種類が多い。かつて存在した Parablenniini 族は、現在では本族と統合されている。イソギンポ属 Parablennius (Tompot blenny) インドカエルウオ属 Atrosalarias エリグロギンポ属 Crossosalarias カエルウオ属 Istiblennius スジギンポ属 Entomacrodus セダカギンポ属 Exallias タテガミカエルウオ属 Cirripectes タテガミギンポ属 Scartella タネギンポ属 Praealticus タマカエルウオ属 Alticus ツマリギンポ属 Stanulus ニラミギンポ属 Ecsenius ハナカエルウオ属 Blenniella ヒナギンポ属 Nannosalarias マツバギンポ属 Mimoblennius ヤイトギンポ属 Glyptoparus ヤエヤマギンポ属 Salarias ヨダレカケ属 Andamia ロウソクギンポ属 Rhabdoblennius Lipophrys (Shanny、Common Blenny、 Sea Frog) 他21属 Blenniini 族 2属5種からなる。Blennius 属 Spaniblennius 属 Omobranchini 族 7属を含む。カラスギンポ属 Parenchelyurus クロギンポ属 Enchelyurus ナベカ属 Omobranchus ヒルギギンポ属 Omox マダラギンポ属 Laiphognathus 他2属(Haptogenys、Oman) Phenablenniini 族 1属1種。スマトラ島・ボルネオ島など東南アジアに分布する。形態は Omobranchini 族と類似するが、鰭の特徴から区別されている。Phenablennius 属 Nemophini 族 5属を含み、インド洋・太平洋が分布の中心。他の4族と異なり、基蝶形骨を欠く。ウナギギンポ属はウナギのような細長い体型が特徴。ヒゲニジギンポ属には頬に毒腺をもつものがいる。ウナギギンポ属 Xiphasia クロスジギンポ属 Aspidontus テンクロスジギンポ属 Plagiotremus ハタタテギンポ属 Petroscirtes ヒゲニジギンポ属 Meiacanthus
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