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イザナギ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/05/11 22:48 UTC 版)

(いざなぎ から転送)

天瓊を以て滄海を探るの図(小林永濯・画、明治時代
右がイザナギ、左がイザナミ。二人は天の橋に立っており、矛で混沌をかき混ぜて島(日本)を作っているところ

イザナギ(伊弉諾・伊邪那岐)は、日本神話に登場する男。イザナキとも。『古事記』では伊邪那岐命、『日本書紀』では、伊弉諾神と表記される。伊弉冉神(伊邪那美・いざなみ)の夫。

目次

神話におけるイザナギ

天地開闢において神世七代の最後にイザナミとともに生まれた。国産み・神産みにおいてイザナミとの間に日本国土を形づくる多数の子を儲ける。その中には淡路島を筆頭に本州四国九州等の島々、石・木・海(大綿津見神・おおわたつみ)・水・風・山(大山津見神・おおやまつみ)・野・火など森羅万象の神が含まれる。

イザナミが、火の神である軻遇突智(迦具土神・かぐつち)を産んだために陰部火傷を負って亡くなると、そのカグツチを殺し(その血や死体からも神が生まれる)、出雲と伯伎(伯耆)の国境の比婆山に埋葬した。

しかし、イザナミに逢いたい気持ちを捨てきれず、黄泉国まで逢いに行くが、そこで決して覗いてはいけないというイザナミとの約束を破って見てしまったのは、腐敗してウジにたかられ、八雷神(やくさのいかづちがみ)に囲まれたイザナミの姿であった。その姿を恐れてイザナギは逃げ出してしまう。追いかけるイザナミ、八雷神、黄泉醜女(よもつしこめ)らに、髪飾りから生まれた葡萄、櫛から生まれた、黄泉の境に生えていた桃の木の実(意富加牟豆美命、おほかむづみ)を投げて難を振り切る。

黄泉国と地上との境である黄泉比良坂(よもつひらさか)の地上側出口を大岩で塞ぎ、イザナミと完全に離縁した。その時に岩を挟んで二人が会話するのだが、イザナミが「お前の国の人間を1日1000人殺してやる」というと、「それならば私は、1日1500の産屋を建てよう」とイザナギは言い返している。

その後、イザナギが黄泉国の穢れを落とすために「筑紫の日向の小戸の橘の檍原」でを行うと様々な神が生まれ、最後に天照大神(あまてらす)・月夜見尊(月読命・つくよみ)・素戔嗚尊(建速須佐之男命・すさのを)の三貴子が生まれた。イザナギは三貴子にそれぞれ高天原・夜・海原の統治を委任した。

しかし、スサノヲが「妣国根之堅州国」へ行きたいと言って泣き止まないためスサノヲを追放し、古事記によれば淡海(近江)の多賀(滋賀県犬上郡多賀町)、または淡道(淡路島、淡路市)の多賀に、日本書紀によれば淡道(淡路島、淡路市)の多賀に篭ったとされる。現在の日本のことを浦安と名付けたと日本書紀に記されている。

名前の由来

以下の諸説があり、定説はない。

  1. 「いざな」は「誘う(いざなう)」の語根で、「ぎ」は男性を表す語(本居宣長古事記伝』1798年)。
  2. 「いさ」は「功徳」の意の「功(いさを)」の語根で、「き」は男性を表す語(白鳥庫吉『神代史の新研究』岩波書店1954年)。
  3. サンスクリットの「伊舎那天(いしゃなてん)」、「伊舎那后(いしゃなくう)」から(北畠親房神皇正統記』1339年頃)。神仏習合を参照。



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