齧り付き
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噛り附き
読み方:かぶりつき
- 大阪の劇場にて舞台際の土間のこと。
- 「小一」のこと。主として関西で用ひらる。
- 〔隠語〕劇場にては、舞台の一番前の席を、かぶりつきというが、寄席の方では、仲入後最初に高座に上る事を、かぶりつきという、又くいつきとも云う。
- (一)出番順で中入直後に出る人。食いつき、又はとつつきとも云う。(二)客席のある場所の呼称。東京では「小、一」(こいち)という。客席の最前方の座席のことで、まさしく大阪弁である。昔江戸の芝居で、舞台で本水を使うて雨を降らせた時、最前列のお客に水がかかるので、むしろを配つて頭から被せられた。それでむしろを被つて着く席、と云うのでかぶりつきといい出した、と実に穿つた説がある。これはどうも噓説らしい。舞台へ噛りついて見物する。いかにも大阪人らしい言葉で、狂言「宗論」に「この広い街道を、人に噛りつくようにせねば歩けぬか」とあるように、先ず食いつくの意味で「かぶりつき」が最前列で、少しでも好きな役者や、ストリツパーを玩賞したい心理を露骨に現したものだが、このかぶりつきの言葉も、矢張昔通りの畳敷きでこそいいものの、今の椅子席ではその感じがぴつたりと来ないように思われる。
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