【IRST】(あいあーるえすてぃ)
Infra-Red Search and Track(赤外線捜索追尾装置)。
軍用機に搭載され、前方に存在する赤外線を発する熱源(航空機)を探知する装置。
自らは何も信号を発しないため、敵側に悟られずに空対空ミサイルへのキューイングが可能となる。
得られる情報は相対角のみであるが、測距レーザーと併用することにより距離の探知も可能。
本装置が初めて搭載されたのは、1950年代にアメリカで開発された戦闘機・F-101ブードゥーであった。
しかし、当時のIRSTは単純に熱源の有無を感知するだけのもので、能力は著しく劣っていた。
その後、旧ソ連のMiG-29・Su-27に改良を加えられたものが採用され、現在では各国の多くの戦闘機に見ることができる。
また、近年ではFLIRやレーザー目標指示器の機能を搭載した物もある。
主な搭載機
- F-4B/Nファントム2(AN/AAA-4)
※後にTVセンサーに換装、破棄。 - F-14D トムキャット(AN/AAS-42)
- F-15K F-15J改
- F-16 ブロック60(AN/AAQ-32)
※FLIRのモードの一つとしてIRSTと同等の能力を持つ。 - F/A-22ラプター(AIRST)
※詳細不明。 - F-35 ライトニングII(ETOS)
※電子光学ターゲット探知システム。 - F-101ブードゥー(不明)
- F-102デルタダガー(不明)
- F-106デルタダート(不明)
- F-15J/DJ イーグル(不明)
※搭載実験中 - J35F/Jドラケン(S-71N)
- JAS39グリペン(OTIS)
- MiG-23ML/MLDフロッガーG/K(TP-23M)
- MiG-25PD/PDSフォックスバットE(TP-62Sh)
- MiG-29A/C/UBフルクラム(OEPS-29)
- MiG-35 フルクラム(OLS-35)
- MiG-31フォックスハウンド(STP/TP-8)
- Su-27/33フランカー(OEPS-27)
- Su-30/32フランカー(不明)
※OEPS-27にレーザー目標指示器を追加した改良型と推測されている。 - Su-35/37スーパーフランカー(不明)
- ラファール(OSF)
- タイフーン(PIRATE)
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