Zeroconf アドレス選択

Zeroconf

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/03 22:10 UTC 版)

アドレス選択

IPv4IPv6には共にIPアドレスを自動設定する標準の方法が存在する。リンクローカルと呼ばれるそのアドレス設定において、IPv4では RFC 3927 に規定されている特別なブロック 169.254.0.0/16 を使用し、IPv6ではプレフィックス fe80::/10 を使用する。

ほとんどのIPv4ホストは、リンクローカルのアドレス設定 (IPv4LL) をDHCPサーバが利用できないときの最後の手段としてのみ使用する。通常、IPv4ホストはグローバルかリンクローカルかを問わずDHCPの割り当てたアドレスを使用している。その理由の1つは、IPv4ホストがインタフェース毎に1つのアドレスしか必要としないためである。もう1つの理由は、全てのIPv4ホストが分散名前解決機能(例えば、マルチキャストDNS)を実装しているわけではなく、そのためネットワーク上の他ホストの自動設定されたリンクローカルアドレスを発見するのが困難なためである。しかし、DHCPが他ホストに割り当てたアドレスを発見する場合でも、分散名前解決機能か必要な情報を持ったユニキャスト方式のDNSサーバを必要とし、一部のネットワークはDHCPで割り当てたホストとアドレスに関する情報で自動的に更新されるDNSサーバを備えている。

IPv6ホストはインタフェース毎に複数のアドレスをサポートすることを要求される。それだけでなく、IPv6ホストはグローバルアドレスが利用可能な場合でもリンクローカルアドレスを設定できなければならない。さらにIPv6ホストは複数のルータアドバタイズメント・メッセージの受信に応じて複数のグローバルアドレスを自分で設定することがあり、それによってDHCP6サーバを不要としている。詳しくは RFC 4862 を参照。

IPv4でもIPv6でも、自動設定アドレスのホスト固有部分は無作為に生成されることがある。IPv6ホストは一般に最大64ビットのプレフィックスと製造時に割り当てられた48ビットIEEE MACアドレスから派生した64ビットの EUI-64 を結合する。ホストは通常ブロードキャストクエリを通じて、生成するアドレスをそのローカルネットワーク内の他ホストが使っていないことを保証する必要がある。

RFC 3927 ではこの技法を「リンクローカル」アドレス割り当てと呼ぶ。しかし、マイクロソフトではこれを Automatic Private IP Addressing (APIPA) または Internet Protocol Automatic Configuration (IPAC) と称している(遅くとも Windows 98 からサポートしている[1])。







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