革命的共産主義者同盟再建協議会
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/26 13:44 UTC 版)
概要
2006年3月、革命的共産主義者同盟全国委員会(中核派)の内部で、関西地方委員会議長による10年間以上の汚職疑惑が表面化し、その問題と対応を批判して、いわゆる関西派(革共同通信派、塩川派)が形成された。2007年には関西派は、党中央である中央派(前進派、安田派)が「腐敗と変質」して「現代帝国主義の新自由主義攻撃に屈服」したとして、「革命的共産主義者同盟全国委員会の再建をめざす全国協議会」を結成し、更に「革命的共産主義者同盟再建協議会」(革共同再建協議会)となった。
2007年の革共同再建協議会の綱領案では、「反帝・反スターリン主義を復権しよう」として、現在の日本を「日本帝国主義」、帝国主義の新たな攻撃を「新自由主義攻撃」、日本共産党を「スターリン主義」、革マル派を「反革命カクマル」と批判する点では中央派と共通しているが、「まず党ありき」は「綱領主義」であるとして、また中核派の非公然組織である革命軍への依存と第四インターに対する内ゲバ攻撃は誤りだったとして、中央派を「安田派」と呼び批判している。
関西派の関係者による書籍には「関西革命軍の20年史を小説化」したとされる「雲と火の柱 - 地下生活者の手記」がある[2]。
対立する中央派は、関西派を「塩川一派」、「転向スパイ集団」と呼び批判している[3]。
革共同再建協議会の公然事務所は大阪府大阪市淀川区東三国6丁目23-16(東三国駅)。ここはかつて中央派(前進社)の関西支社事務所だった。
2020年7月、革共同再建協議会議長の椿邦彦(本名 茂木康)が辞任し、共産主義運動年誌編集委員会発行の『共産主義運動年誌 別冊論争』第10号(2021年6月8日)に「茂木康(未来への協働)」として寄稿した後に、2022年2月にはサイトで「未来への協働」の分離を表明した。「未来への協働」は「「レーニン主義」の破綻は明らか」とレーニン主義を批判し、自らを「地方的・世代的な条件に規定された、あくまでも過渡的な組織」と呼び、「新自由主義・グローバリゼーション」とたたかう、と主張する[4]。
- ^ 平成27年版 警察白書 第5章 第3節 第2項 極左暴力集団の動向と対策 - 警察庁
- ^ 高井戸政行『雲と火の柱 -地下生活者の手記』子の星、2008年7月27日。ISBN 9784990443801。
- ^ 転向スパイ集団に転落した塩川一派を完全に打倒せよ - 週間「前進」
- ^ 「未来への協働」の出発にあたって 2021年3月28日 - 未来への協働
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