第一世代抗ヒスタミン薬 フェノチアジン系抗ヒスタミン剤の例

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第一世代抗ヒスタミン薬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/03 23:34 UTC 版)

フェノチアジン系抗ヒスタミン剤の例

本剤は、抗ヒスタミン作用のほか、抗パーキンソン作用(手のふるえなどのパーキンソン病の症状を抑える作用)や制吐作用めまいメニエール病)を抑える作用がある点で特徴的である。
  • アリメマジン(商品名アリメジン)(1959年発売)

なお、メキタジン(商品名ゼスラン、ニポラジン)は、上記二つの薬剤と同じフェノチアジン系抗ヒスタミン剤に分類されることから、第一世代抗ヒスタミン薬であるとの論者もいるが、一般的には、第二世代抗ヒスタミン薬であるとの認識がなされている。

ピベラジン系抗ヒスタミン剤の例

抗アレルギー性緩和精神安定剤

  • ヒドロキシジン(商品名アタラックス)(1958年発売)
  • パモ酸ヒドロキシジン(商品名アタラックスP、ボブスール)(1965年発売)

本剤は2005年3月までは、薬局で広く零売されており、ブロムワレリル尿素(商品名ブロバリン、リスロンSなど)とともに、医師の指示によることなく、一般用医薬品と同様に、市中で容易に購入が可能であった。零売による安易な医療用医薬品の使用を抑制し、続発する自殺未遂を未然に防ぐべく、上記2剤は2005年4月1日、処方箋医薬品に指定され、薬局・ドラッグストアでの販売は不可能となった。

その他

  • ホモクロルシクリジン(商品名ホモクロミン)(1965年発売)

本剤は、ブラディキニン(疼痛誘発物質の一つ)拮抗性・抗アレルギー剤であり、抗ヒスタミン作用のほか、抗セロトニン作用、抗アセチルコリン作用を有する点で特徴的である。

ピレリジン系抗ヒスタミン剤の例

本剤は抗ヒスタミン作用のほか、抗セロトニン作用を有する点が特徴的である。

ガイドライン

日本睡眠学会は、不眠症、特に慢性の場合に対して、ジフェンヒドラミンなどの第一世代抗ヒスタミン薬は推奨できず、痒みによる二次性の不眠症に対しては、催眠鎮静作用の強い第一世代抗ヒスタミン薬は推奨できないとし、第二世代抗ヒスタミン薬でも翌日の眠気への影響を考慮すべきだとしている[2]

また高齢者に推奨できない医薬品であるビアーズ基準に収載されており、高齢者では第二世代の抗ヒスタミン薬を使用するのが望ましい[1]


  1. ^ a b 今井博久(編集)、福島紀子(編集) 『これだけは気をつけたい高齢者への薬剤処方』医学書院、2014年4月、198-201頁。ISBN 978-4-260-01202-7 
  2. ^ 厚生労働科学研究班および日本睡眠学会ワーキンググループ編; 気分障害のガイドライン作成委員会 (2013年6月25日初版) (pdf). 睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドラインー出口を見据えた不眠医療マニュアル (Report) (2013年10月22日改訂版(医療従事者向けの記述が削除された版) ed.). 日本うつ病学会、気分障害のガイドライン作成委員会. http://www.jssr.jp/data/pdf/suiminyaku-guideline.pdf 2014年3月20日閲覧。. 


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