白色ポルトランドセメント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/02/14 01:25 UTC 版)
生産
白色ポルトランドセメントは、1880年代にドイツのハイデルベルク工場で世界で初めて作られたといわれる[1]。これは1824年にイギリスでポルトランドセメントが発明された約60年後のことである。日本において初めて白色ポルトランドセメントを生産したのは小野田セメント(現:太平洋セメント)の小野田工場であり、1916年10月のことであった。その後国内の複数の工場で生産されるようになったが、2009年現在では山陽白色セメント糸崎工場でのみ生産されている。
デンマークのオールボーに本社を置くAALBORG PORTLAND社が現時点で世界最大の白色ポルトランドセメントメーカーである。同社は2007年にはおよそ160万トンの白色ポルトランドセメントを生産し[1]、これは世界シェアの15%に相当する。全世界の生産量は約1100万トンとされ、セメント全体の生産量26億トン(2007)[2]と比べると、白色ポルトランドセメントの生産量は全体の0.4%程度でしかない。日本国内では、太平洋セメントの100%子会社である山陽白色セメントが唯一製造している。同社は太平洋セメントに全量を卸しており、一般向けの販売は太平洋セメントが行っている。
2017年3月にて山陽白色セメントは操業を停止する[3]ため、国内での白色ポルトランドセメントの生産は終了となる。
関連項目
外部リンク
- 太平洋セメント研究報告 第154号 3 白色セメントの歴史と最新技術の動向
- 山陽白色セメント株式会社(白色ポルトランドセメントの製造方法や性質、施工例などが紹介されている。)
- AALBORG PORTLAND(英語)
白色ポルトランドセメントと同じ種類の言葉
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