田中亜土夢 田中亜土夢の概要

田中亜土夢

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/01 18:41 UTC 版)

田中 亜土夢
名前
愛称 アトム、タナ
カタカナ タナカ アトム
ラテン文字 TANAKA Atom
基本情報
国籍 日本
生年月日 (1987-10-04) 1987年10月4日(35歳)
出身地 新潟県新潟市東区[1]
身長 167cm
体重 68kg
選手情報
在籍チーム HJKヘルシンキ
ポジション MF
背番号 37
利き足 右足
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2005-2014 アルビレックス新潟 200 (17)
2015-2017 HJKヘルシンキ 81 (20)
2018-2019 セレッソ大阪 27 (2)
2020- HJKヘルシンキ 54 (7)
代表歴
2007  日本U-20 3 (1)
1. 国内リーグ戦に限る。2022年12月4日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

兄はサッカー審判員田中玲匡[2]。既婚。

来歴

プロ入り前

10歳の頃からサッカーを始める。中学卒業前にサンフレッチェ広島ユースのセレクションを受けたが、最終選考で落選した[3]。中学卒業後は新潟を離れて前橋育英高校に進学したが、全国高等学校サッカー選手権大会には出場できなかった。2005年にアルビレックス新潟特別指定選手となり、リーグ戦2試合に出場した[4]

アルビレックス新潟

高校卒業後の2006年に新潟に入団。リーグ戦22試合に出場し、J1第33節名古屋戦でプロ初得点を記録した[5]。2007年は前年に引き続きU-20日本代表に選出されたが、9月に右第5中足骨基部骨折で全治3ヶ月の重傷を負った[6]

2008年、怪我から復帰すると徐々に出場時間を延ばし、25試合に出場して1得点を記録した。その後、約1年半出場機会に恵まれなかったが、2011年は右サイドハーフのレギュラーに定着し、リーグ戦25試合に出場してプロ入り後最多となる3得点を挙げた[7]。また、2011年12月3日のJ1第34節名古屋戦が、リーグ戦100試合目の出場となった[8]

2012年は左サイドハーフにポジションを移し、サイドバックの金珍洙と共に攻撃の起点となった[9]。新潟はかろうじて残留を決める苦しいシーズンを送ったが、田中は自身初にしてチーム唯一のリーグ戦全試合に出場し、自己最多の4得点を記録した[4]

前年に続き主力として活躍した2013年には、新潟のJ1昇格10年を記念して新潟日報が企画した10年間のベストイレブンに選ばれた[10]。シーズン終了後にはポーランド1部リーグレヒア・グダニスクや、ドイツ2部リーグエネルギー・コットブスといった海外クラブへの移籍話が持ち上がるが、いずれも実現せず新潟との契約を更新した[11][12]。2014年は自ら志願して背番号を10に変更[13]してプレーするが、シーズン終了後に海外移籍を目指して新潟を退団した[4]

HJKヘルシンキ

2015年2月10日、フィンランドヴェイッカウスリーガ所属のHJKヘルシンキへの加入が発表された[14]。背番号は新潟時代に引き続き10番。同月13日のリーグカップ、ロヴァニエメン・パロセウラ戦で初出場し、90分に初得点を記録した[15]。加入一年目の田中はリーグ戦33戦中の31試合に出場。主にトップ下を務め、8得点を挙げた[16]

2017年4月6日、開幕戦のヴァーサン・パロセウラ戦で2得点1アシストの活躍を見せた。国内2冠を達成し、2017年シーズン限りで3年間在籍したヘルシンキを退団した[17]

セレッソ大阪

2018年よりJ1のセレッソ大阪に加入[18]

2019年シーズンは、リーグ戦スタメン出場は無いものの21試合に出場し2得点を記録した[19]ルヴァンカップ第4節で、チームメイトも驚く、胸トラップから左足ドライブシュートで決勝点を決めた[20]ベガルタ仙台戦では、雪が降る状況でチームの2点目を決めて勝利に貢献、試合後には「かなり雪が強くなって、グラウンドがフィンランドみたいだったので、当時を思い返しながら、僕にとっては、ホームグラウンドでしたね」と話した。リーグ戦第26節アウェイ開催の浦和レッズ戦での決勝ゴールが9月度の月間ベストゴールに選ばれた。ゴールした際には『鉄腕アトムポーズ』を決めた[21]。シーズン終了後に契約満了により退団。

HJKヘルシンキ復帰

2020年3月、3年ぶりにHJKヘルシンキへの加入が発表された[22]。このシーズンは、リーグ戦とカップ戦の2冠達成に貢献した[23]

2022年、ボランチとしてプレー。

プレースタイル

豊富な運動量を武器とする攻撃的ミッドフィールダー[24]。新潟在籍時は主に左右のサイドハーフとしてプレーした[24]。素早い攻守の切り替えでチームに貢献し、柳下正明監督に「攻守のスイッチを入れる選手」と評される一方で、要所でのボールロストが目立つ試合もあった[25][26]

ボールの位置によって全体でスライドする事を志向するロティーナ監督は「我々の求めていることへ適応する能力が高い選手です。よりゴールが必要な状況であれば、トシ(高木俊幸)を選んでいたかも知れません。ただ、あの場面では、よりボールをキープできる選手、ディフェンス面でプレッシャーにいける選手、内側へのパスコースを締めることができる選手が必要だったので、亜土夢を入れました」と話した[27]


  1. ^ a b c “J1新潟の田中亜、防犯広報大使に”. 新潟日報. (2013年3月21日) 
  2. ^ 17シーズン審判員発表、主審は田中亜土夢・兄ら8名新任”. ゲキサカ (2017年1月25日). 2018年4月7日閲覧。
  3. ^ 新潟からヘルシンキへ。挑戦を続けるサッカー選手田中亜土夢インタビュー”. COSMOPOLITAN (2016年2月3日). 2016年2月3日閲覧。
  4. ^ a b c 田中 亜土夢選手 退団のお知らせ”. アルビレックス新潟 (2015年1月12日). 2015年1月12日閲覧。
  5. ^ 登録選手一覧表 2013 Jリーグ ディビジョン1 アルビレックス新潟 [10]Jリーグ初得点”. Jリーグ (2013年12月8日). 2014年1月17日閲覧。
  6. ^ 田中 亜土夢 選手の負傷について”. アルビレックス新潟 (2007年9月22日). 2014年1月17日閲覧。
  7. ^ 選手出場記録 アルビレックス新潟 2011Jリーグ ディビジョン1 Jリーグ公式サイト 2013.4.20 19:05 (UTC) 閲覧
  8. ^ J1リーグ100試合出場達成記念! 田中亜土夢選手100試合出場達成『記念Tシャツ』・『記念フォトフレーム』を販売!”. アルビレックス新潟 (2011年12月5日). 2014年1月17日閲覧。
  9. ^ 2013年3月1日 新潟日報 『あす開幕J1特集』5面
  10. ^ 新潟日報 2014年1月4日1版 17-18面 特集面
  11. ^ 亜土夢がポーランド移籍か?地元紙報道”. 日刊スポーツ (2013年12月10日). 2014年1月17日閲覧。
  12. ^ コトブスの練習に参加、新潟の田中”. ブンデスリーガ (2014年1月3日). 2014年1月17日閲覧。
  13. ^ 【2014シーズン始動!】新潟:新体制発表会見での出席者コメント”. J's Goal (2014年1月16日). 2014年1月17日閲覧。
  14. ^ 田中亜土夢選手 HJKヘルシンキ(フィンランド)に加入のお知らせ”. アルビレックス新潟 (2015年2月10日). 2015年2月10日閲覧。
  15. ^ “HJK otti avausvoittonsa liigacupissa – japanilaishankinta osui viime hetkillä [HJKがリーグカップで初勝利 - 新加入の日本人が終了間際に得点]”. ヘルシンギン・サノマット. (2015年2月13日). http://www.hs.fi/urheilu/a1423812870879 2015年2月14日閲覧。 
  16. ^ 「田中亜土夢が帰国、今季振り返る」新潟日報、2015年11月21日。
  17. ^ 田中亜土夢所属のHJKヘルシンキ、国内2冠でシーズン終える「HJK最高!3年間ありがとう」GOAL.com 2017年10月29日
  18. ^ 田中亜土夢選手 完全移籍のお知らせセレッソ大阪 2018年1月6日
  19. ^ C大阪、MF田中亜土夢との契約満了を発表…昨季はJ1で21試合2得点サッカーキング 2020年1月11日
  20. ^ 2019JリーグYBCルヴァンカップ 第4節”. セレッソ大阪. 2021年8月25日閲覧。
  21. ^ 田中亜土夢選手 「2019明治安田生命Jリーグ9月度の月間ベストゴール」受賞のお知らせ”. セレッソ大阪. 2021年8月25日閲覧。
  22. ^ Atom palaa Klubiin! HJKヘルシンキ 2020年3月3日
  23. ^ 田中亜土夢が最終節で同点弾、今季5得点マーク…加賀山泰毅は今季公式戦6ゴール記録サッカーキング 2020年11月6日
  24. ^ a b “J1新潟、田中亜土夢選手が退団 海外移籍目指す”. 新潟日報. (2015年1月12日) 
  25. ^ “【新潟】「アルビでやってきたプレーを海外でも」田中亜土夢が決意の渡欧へ”. サッカーダイジェスト. (2015年1月26日). http://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=7285 2015年2月14日閲覧。 
  26. ^ 【2014 J1寸評・採点|18節】新潟対C大阪”. サッカーダイジェスト (2015年8月5日). 2015年2月14日閲覧。
  27. ^ 2019明治安田生命J1リーグ 第5節”. 2022年8月26日閲覧。
  28. ^ “新潟のイケメンFW 初CMはサンマーメン”. スポーツニッポン. (2011年3月9日). https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2011/03/09/kiji/K20110309000395120.html 2015年2月14日閲覧。 
  29. ^ “田中亜土夢、新潟を電撃退団「どうしても海外で挑戦してみたい」”. スポーツニッポン. (2015年1月12日). https://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2015/01/12/kiji/K20150112009617720.html 2015年2月14日閲覧。 
  30. ^ プロサッカー選手 田中亜土夢さんを起用』(プレスリリース)ダイニチ工業、2014年12月15日http://www.dainichi-net.co.jp/company/news/news-2014-12-12-cityscape.pdf2015年2月14日閲覧 
  31. ^ 2010年 春テク1ーGP”. テレビ朝日. 2014年1月17日閲覧。
  32. ^ 週間サッカーダイジェスト4月5日増刊2007J1&J2選手名鑑 126頁
  33. ^ フィンランドサッカーリーグで活躍する田中亜土夢さん、協会公式アンバサダー就任”. 一般社団法人 日本モルック協会 (2022年8月6日). 2023年5月23日閲覧。
  34. ^ 国内外のトッププレーヤーが、セレッソの選手とリフティング対決!”. 日本フリースタイルフットボール連盟. 2021年8月25日閲覧。
  35. ^ AFCユース選手権インド2006”. JFA (2014年1月3日). 2014年1月17日閲覧。
  36. ^ FIFA Player Statistics: Atomu TANAKA”. FIFA.com. 2014年1月17日閲覧。


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