新橋駅 歴史

新橋駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 14:53 UTC 版)

歴史

新橋駅周辺の白黒空中写真(1966年6月撮影)
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

JR東日本

大和田建樹の生誕100周年と鉄道開業85周年に当たる1957年(昭和32年)、新橋駅汐留口前に設置された『鉄道唱歌の碑』[1]

1872年10月14日明治5年9月12日)、新橋駅(のちの汐留駅) - 横浜駅(現・桜木町駅)間に日本初の鉄道が正式開業する際に起点駅として初代駅が開設された(日本の鉄道開業を参照)。S字カーブのほぼ中間に位置する。なお、1872年6月12日(明治5年5月7日)に品川駅 - 横浜駅間は仮開業していた[注釈 1]

その後、1889年(明治22年)7月1日には東海道本線神戸駅まで全通し、国土の重要幹線に於ける東京側のターミナル駅として、東京駅の開業まで重要な役目を担うこととなった。1900年(明治33年)に大和田建樹が作詞した「鉄道唱歌」では、「汽笛一声新橋を はや我汽車は離れたり 愛宕の山に入りのこる 月を旅路の友として」と歌われた。

現在の駅は2代目で、1914年の東京駅完成により東海道本線の起点が変更され、それまでの烏森駅を新橋駅に改称して現在に至るとともに初代の新橋駅は汐留駅に改称され、荷物列車貨物列車の専用駅となった(その後は汐留駅を参照)。烏森駅は1909年に開業した現在の山手線に相当する電車専用駅であった。開業に遅れて竣工した初代の駅本屋は、辰野葛西建築事務所が設計した万世橋駅を参考に鉄道院が設計したルネサンス様式煉瓦造りであった。その後関東大震災で内部を焼失する被害にあったものの、構体そのものの被害は軽微であったことから屋根部分の改修で戦後まで使用されたが、東海道線と横須賀線の分離運転に伴う同線の地下ホームの建設に支障をきたすことから、1970年(昭和45年)に撤去された。

上野東京ライン開業後は東海道本線の乗降客数が増加すると見込まれるため、2013年2月22日に東海道本線のホーム拡幅工事が実施された。上り線を約400メートルに渡って最大0.78メートル西側へ移設してホームの拡幅を実施した[新聞 1]

年表

東京メトロ

1934年(昭和9年)6月21日東京地下鉄道の駅が開業した。元々は現在の都営浅草線が走っている品川駅方向に向かって計画されていたが、建設当時には渋谷駅方面を目指して計画が変更されており、それに沿って建設された。

1939年(昭和14年)1月15日には同駅から建設していた東京高速鉄道の駅が開業した。同社は東京地下鉄道の規格に合わせて建設されており、1935年(昭和10年)には直通運転の協定を結んでいたものの東京地下鉄道側の準備が整わなかったことから、同年9月16日に相互乗り入れを開始するまでの8ヶ月間、東京高速鉄道側で独自に建設した駅ホームを使用していた。

なお、この東京高速鉄道の新橋駅ホームは同社と東京地下鉄道の不仲により、東京高速鉄道側がやむを得ず急遽建設したホームとして言及される事例があるが[2]、実際には1936年(昭和11年)5月に地下鉄道・高速鉄道双方が合意して結んだ施工協定に基づき、東京高速鉄道側が自社線の列車の一部を折り返させるホームとして、計画して工事を行っていたものである[3]

その後、両社は1941年(昭和16年)9月、陸上交通事業調整法に基づく戦時下の交通事業統制によって帝都高速度交通営団(営団地下鉄)に統合されるが、運行体制を引き継いで現在に至る。当時の東京高速鉄道のホームは撤去されずに留置線として利用されている(駅構造」参照)。このホームは現行の銀座線電車の床面より15センチ程高くなっている。なお、東京メトロによると、東京高速鉄道時代の新橋駅の設計図などは現存していないため、東京高速鉄道新橋駅の正確な駅構造は不明とされている。そのため、駅の構造や車両の大きさなど基本的な部分は変わっていないにも拘らず、なぜ新橋駅だけ電車の床面よりホームが高くなっているのかは判明していない。

1945年1月27日連合国軍機の空襲を受け銀座駅の水道管が破裂し新橋駅 - 日本橋駅間のトンネルが浸水したため、新橋駅 - 渋谷駅間で折り返し運転を行うこととなった[4]。同年3月10日に全面運行が再開された[4]

現在使用されている東京地下鉄道のホームは、日本橋駅の銀座線ホームと同様に島式ホームであったが、利用客の増大により1980年(昭和55年)9月から混雑緩和のためホームを分離させ、従来のホームを渋谷方面とし、浅草方面に単式ホームを新設してこれに割り当てている[5]。なお、虎ノ門寄りには島式ホーム時代の浅草方面の駅名標が残されている。

2002年(平成14年)には乗り心地の改善と保安度の向上のため、新橋駅浅草方の道床更新・曲線改良をし、それに伴ってホームの拡幅工事が必要となったことから、8月25日の始発から午前8時50分まで銀座 - 溜池山王間を運休させた[報道 2]

営団地下鉄の駅は2004年(平成16年)4月1日の民営化に伴い、東京メトロの駅となって、現在に至る[報道 3]

東京都交通局

1960年(昭和35年)12月4日押上駅 - 浅草橋駅間が開業した都営浅草線は、1963年(昭和38年)12月12日に当駅まで延伸開業した。当時は1号線を名乗っていたが、1978年(昭和53年)7月1日に現在の路線名に改称した。

なお、1963年(昭和38年)2月28日人形町駅 - 東銀座駅間の開業時より汐留信号所(初代)として先行使用を開始していた。これは、当駅周辺の土地確保が難航したことなどにより、当初の予定が変更されたためである。この信号所は、東銀座駅発着列車の折り返しのために使用されていた。

年表

  • 1963年(昭和38年)12月12日:都営地下鉄1号線東銀座駅 - 新橋駅間延伸により開業。
  • 2015年(平成27年)4月1日:新橋駅務区傘下の大門駅を大門駅務管理所大門駅務区に、東日本橋駅を馬喰駅務管理所馬喰駅務区に移管。
  • 2016年(平成28年)4月1日:新橋駅務管理所が廃止。新橋駅務区は馬喰駅務管区馬喰駅務区に統合、浅草橋駅務区は門前仲町駅務管区の傘下となる。
  • 2019年(令和元年)

ゆりかもめ

1995年(平成7年)11月1日の開業当時、当駅は現在の汐留シティセンターと日本テレビタワーの中間に位置した相対式ホーム・2面2線の仮設駅となっており[7]分岐器もカーブを曲がった先、汐留駅の手前に設置されていた。2001年(平成13年)3月22日に仮設駅より少し西へ移動し、現在の駅が開業した[7]。仮設駅のあった場所には新たな分岐器が設置され、元の分岐器は使用停止となっているが、現在も軌道跡が残っている。


記事本文

  1. ^ 明治5年の日付は天保暦西暦グレゴリオ暦による。
  2. ^ 列車線である東海道線(上野東京ライン)が停車する駅としては数少ない、京浜東北線快速電車が通過する駅である。似たような事例は常磐快速線日暮里駅でも見られる。
  3. ^ 乗り入れ先の京急線も含めれば、その先の品川駅まで並走する。
  4. ^ 当初は2020年6月下旬の開業が予定されていた[報道 9] が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大防止を理由に、延期された[報道 10]
  5. ^ 当初は2020年5月下旬の開業が予定されていた[報道 12] が、COVID-19の影響等を理由に、延期された[報道 13]

利用状況

  1. ^ 「鉄道唱歌」の謎, p. 135-137, - Google ブックス、2020年8月4日閲覧。
  2. ^ 中村健治『メトロ誕生―地下鉄を拓いた早川徳次と五島慶太の攻防』 ISBN 4330936070 など
  3. ^ 帝都高速度交通営団『営団地下鉄50年史(平成3年)』
  4. ^ a b 駅に空襲跡、地下鉄に刻まれた「戦争の記憶」 「幻の新橋駅」は戦時中に一度復活していた”. 東洋経済オンライン. 東洋経済新報社. pp. 2 - 3 (2021年3月7日). 2021年3月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月13日閲覧。
  5. ^ 東京地下鉄道有楽町線建設史、pp.1163 - 1166。
  6. ^ 〈新宿西口〉〈新橋〉 定期券発売所 営業終了のお知らせ (PDF)” (日本語). 東京都交通局. 2021年4月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年4月25日閲覧。
  7. ^ a b c d 曽根悟(監修)『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄』30号 モノレール・新交通システム・鋼索鉄道、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集)、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2011年10月16日、23頁。
  8. ^ a b 「2020年度営業関係施策(その3)について」提案を受ける!! (PDF)” (日本語). JTSU-E 東京地本 (2020年10月5日). 2020年10月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月28日閲覧。
  9. ^ お知らせ一覧 > 新橋/大崎/赤羽/北千住の4駅にSTATION BOOTHが開業!”. STATION WORK (2020年10月28日). 2020年11月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月18日閲覧。
  10. ^ 塩塚博「駅メロディの新しい流れ - タイアップ駅メロ」『駅メロ! THE BEST』扶桑社、2013年。ISBN 9784594068011
  11. ^ 新橋駅のハイボールで注目集めるOOHにおける音の効果” (日本語). オリコム (2010年9月15日). 2018年3月15日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2021年3月13日閲覧。
  12. ^ a b c d 東京地下鉄 公式サイトから抽出(2019年5月26日閲覧)
  13. ^ 関田崇(東京地下鉄経営企画本部経営管理部)「総説:東京メトロ」『鉄道ピクトリアル』第66巻第12号(通巻926号)、電気車研究会、2016年12月10日、 17頁、 ISSN 0040-4047
  14. ^ 東京メトロ銀座線発車サイン音を制作” (日本語). 株式会社スイッチオフィシャルサイト. 株式会社スイッチ. 2019年10月24日閲覧。
  15. ^ 「鉄道発祥の地に機関車 新橋」『朝日新聞』昭和47年(1972年)6月19日朝刊、24面
  16. ^ お知らせ一覧 > 3/19(金)ダイワロイネットホテル4施設とイーサイト高崎でSTATION BOOTH2台が開業します!”. STATION WORK (2021年3月18日). 2021年3月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月22日閲覧。
  1. ^ Suicaご利用可能エリアマップ(2001年11月18日当初) (PDF)” (日本語). 東日本旅客鉄道. 2019年7月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年4月23日閲覧。
  2. ^ “平成14年8月25日(日)始発から8時50分まで 銀座線新橋駅構内 線路設備のリフレッシュ工事のため銀座線 銀座・溜池山王間の運転を休止いたします。~浅草・銀座間、溜池山王・渋谷間で折り返し運転~” (日本語) (プレスリリース), 営団地下鉄, (2002年7月15日), オリジナルの2003年8月4日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20030804121550/http://www.tokyometro.go.jp/news/2002-26.html 2021年3月13日閲覧。 
  3. ^ “「営団地下鉄」から「東京メトロ」へ” (日本語) (プレスリリース), 営団地下鉄, (2004年1月27日), オリジナルの2006年7月8日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20060708164650/https://www.tokyometro.jp/news/s2004/2004-06.html 2021年3月16日閲覧。 
  4. ^ “都営浅草線新橋駅のホームドア運用開始について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 東京都交通局, (2019年10月3日), オリジナルの2019年12月22日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20191222001843/https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/pickup_information/news/pdf/2019/sub_p_201910038784_h_01.pdf 2020年4月21日閲覧。 
  5. ^ “東海道線新橋駅改良工事の着手について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道, (2010年9月2日), オリジナルの2020年6月6日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20200606120506/https://www.jreast.co.jp/press/2010/20100901.pdf 2020年6月26日閲覧。 
  6. ^ “新橋駅の毎日を、もっと便利に、もっと楽しくする2ショップが登場! グランゲート新橋オープン 2014年9月16日(火)AM7:00” (PDF) (プレスリリース), 鉄道会館, (2014年9月2日), オリジナルの2020年7月3日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20200703033641/https://www.tokyoinfo.com/company/topics/items/20140902_02.pdf 2020年7月3日閲覧。 
  7. ^ “地下鉄開通80周年記念 新橋駅「幻のホーム」を特別公開!” (日本語) (プレスリリース), 東京地下鉄, (2007年10月29日), オリジナルの2007年12月1日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20071201120336/http://www.tokyometro.jp/news/2007/2007-53.html 2021年7月23日閲覧。 
  8. ^ “「日比谷OKUROJI」2020年9月10日(木)開業決定 ~飲食、ファッション、雑貨などこだわりのお店が集まる、通な大人の通り道、開通。~” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道東京支社/ジェイアール東日本都市開発, (2020年8月24日), オリジナルの2020年8月24日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20200824071845/https://www.jreast.co.jp/press/2020/tokyo/20200824_to01.pdf 2020年8月24日閲覧。 
  9. ^ “2020年6月下旬に歴史ある煉瓦アーチ高架橋に「日比谷OKUROJI」が誕生 ~東京初出店・新業態を含む44店舗の出店が決定!~” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道東京支社、ジェイアール東日本都市開発, (2020年1月20日), オリジナルの2020年3月26日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20200326163748/https://www.jreast.co.jp/press/2019/tokyo/20200120_to01.pdf 2020年7月10日閲覧。 
  10. ^ “「日比谷OKUROJI」開業延期のお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道東京支社、ジェイアール東日本都市開発, (2020年6月4日), オリジナルの2020年7月9日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20200709154846/https://www.jreast.co.jp/press/2020/tokyo/20200604_to01.pdf 2020年7月10日閲覧。 
  11. ^ “100年以上の歴史ある高架下にオープンする新たなグルメ施設日比谷グルメゾンが7月9日(木)に開業! ~高架下の趣を活かした空間に彩り豊かな6店舗が集結~” (PDF) (プレスリリース), 東京ステーション開発, (2020年6月16日), オリジナルの2020年7月9日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20200709171020/https://www.tokyoeki-1bangai.co.jp/uploads/pdfs/tokyoeki1bangai/000002/000002/1456b1ac.pdf 2020年7月10日閲覧。 
  12. ^ “【社長会見】バラエティ豊かな飲食店舗の集まる『日比谷グルメゾン』が誕生” (PDF) (プレスリリース), 東海旅客鉄道、東京ステーション開発, (2020年3月26日), オリジナルの2020年7月9日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20200709170705/https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000040325.pdf 2020年7月10日閲覧。 
  13. ^ 【重要なお知らせ】「日比谷グルメゾン」「東京ギフトパレット」の開業延期について”. 東京ステーション開発 (2020年5月8日). 2020年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年7月10日閲覧。
  14. ^ “STATION WORKがダイワロイネットホテルズ14施設と提携スタート ~東京・神奈川・千葉エリアの14施設と連携開始、日本全国136カ所のネットワークへ~” (PDF) (プレスリリース), 東日本旅客鉄道、ダイワロイヤル, (2021年3月5日), オリジナルの2021年3月5日時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20210305080415/https://www.jreast.co.jp/press/2020/20210305_ho01.pdf 2021年3月6日閲覧。 
  1. ^ a b 交通新聞2013年2月22日
  2. ^ “京成が深夜バス運行 18日から新橋駅1時発千葉駅へ”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 朝刊 27,30. (1989年12月9日) 
  3. ^ “わが家 新橋駅―千葉駅 深夜バス同乗記 何より安さが魅力”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 朝刊 27. (1989年12月20日) 
  1. ^ 各駅の乗車人員 - JR東日本
  2. ^ 各駅の乗降人員ランキング - 東京地下鉄
  3. ^ 各駅乗降人員一覧 - 東京都交通局
  4. ^ 令和元年度 移動等円滑化取組報告書 (PDF)”. ゆりかもめ. 2020年11月25日閲覧。
  1. ^ レポート - 関東交通広告協議会
  2. ^ 行政資料集 - 港区






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