恐怖と欲望 恐怖と欲望の概要

恐怖と欲望

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/30 07:41 UTC 版)

恐怖と欲望
Fear and Desire
監督 スタンリー・キューブリック
脚本 ハワード・サックラー
製作 スタンリー・キューブリック
ナレーター デヴィッド・アレン
出演者 フランク・シルヴェラ
ケネス・ハープ
ポール・マザースキー
スティーブ・コイト
音楽 ジェラルド・フリード
撮影 スタンリー・キューブリック
編集 スタンリー・キューブリック
配給 Joseph Burstyn
アイ・ヴィー・シー(コピアポア・フィルム)
公開 1953年3月31日
2013年5月3日
上映時間 62分
製作国 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $100,000
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キューブリックの劇場映画デビュー作で、彼の伯父に資金を出資してもらって製作した[1]。製作側も出演者もほとんど映画製作の経験がなく、低予算で作られたが、ニューヨークの批評家からは好評された。

キューブリックは本作を「アマチュアの仕事」として、できるだけ多くのプリントを自分で購入して封印してしまい、長らく「幻のデビュー作」となっていた。ニューヨーク・ロチェスターのコダック・アーカイヴに1本だけフィルムが残っている[2]

ストーリー

軍用機が敵の攻撃を受け、敵地の森に墜落した。無傷で助かった4人の兵士は、上官のコービー中尉の指示の下、筏で川を下って脱出することにする。ベテランのマック軍曹は川の反対側に敵のアジトを見つけ、そこに将軍らしき人物がいることを知ると、コービー中尉に奇襲を提案するが却下される。翌日、地元の少女に姿を見られた4人は彼女を木に縛り付ける。彼女の見張りを命じられた若い兵士シドニーは、恐怖心と欲望に駆られて彼女を犯そうと、彼女を縛り付けていたベルトを外すが、その瞬間に彼女は逃げ出す。慌てたシドニーは彼女を射殺してしまう。銃声に気付いてマック軍曹が駆けつけると、シドニーは既に気が触れており、そのままどこかに走り去ってしまう。

マック軍曹は、自分が筏で囮となり、その隙にコービー中尉とフレッチャーの2人で敵のアジトに忍び込んで将軍を倒し、飛行機を奪う計画を提案する。命の方が大事として反対するコービー中尉に対し、マック軍曹は「死ぬまでに何かを成し遂げたい、そのためには死んでもいい、このままではシドニーのように狂ってしまう」と言う。コービー中尉はマック軍曹の提案を受け入れる。

計画通りにマック軍曹が囮となっている間にコービー中尉とフレッチャーの2人は将軍の暗殺に成功し、奪った飛行機で脱出する。一方、マック軍曹は撃たれて息も絶え絶えの中、筏で川を下っているとシドニーと再会する。

無事に味方の基地に辿り着いたコービー中尉とフレッチャーは行方不明のマック軍曹を捜しに川辺に向かう。すると筏が現れ、そこにはマック軍曹の死体とシドニーの姿があった。

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