志摩民俗資料館 資料館の概要

志摩民俗資料館

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/30 05:41 UTC 版)

資料館の概要

志摩郡の玄関口である近鉄志摩線鵜方駅のすぐそばに立地し、開館当初は鉄道による旅行者が多かったことと団体旅行の隆盛期にあったこと、周辺に目立った観光施設がなかったこともあり、入館者数は多かった[3]。開館時間は9時から17時(JST)で、12月31日のみ休館していた[1]。しかし志摩の観光施設が充実してきたことや伊勢志摩全体の観光入込客数の減少、観光客のニーズの変化に対応できなかったことを背景に入館者数が減少し、閉館に至った[3]。とりわけ志摩スペイン村の開業は入館者数の減少に拍車をかけた[4]。当時の入館料は大人500円、中高生300円、小学生200円であった[5]床面積は約1,700m2[2]

入館者数の推移[3]
年度 入館者数 備考
1982 48,000 概数
1994 8,359
1995 8,067
1996 6,465
1997 3,430 12月17日まで

志摩民俗資料館の開館当時は公立の博物館が志摩地方になく、その代替施設としての機能も担っていた[2]。観光客向けには、従来型のバス移動と旅館等で食事を楽しむだけの観光から脱却し、観光客自らが能動的に地域を体感する新しい観光を提案する施設であった[2]

後述の通り、元ボウリング場を資料館に改装した施設である[4][6]。ボウリング場のレーンを展示室に、機械室を資料の収蔵庫にそれぞれ転用し、事務室はそのまま、ロビーは一部をホールに転用し、残った部分はロビーのまま利用した[7]


  1. ^ 「」内の文章は、近鉄興業が報道各社向けに送付した文書の引用である[3]
  2. ^ 資料自体は無償で入手したが、後から謝礼品を持って挨拶に赴いている[13]
  3. ^ 年2回になることもあった[9]
  1. ^ a b c d e f g ワークス 編(1997):97ページ
  2. ^ a b c d e f g 西城(1999):75ページ
  3. ^ a b c d e f g h i "志摩民俗資料館が休館へ 入場者数が減少、来年1月に 阿児"1997年12月19日付朝日新聞朝刊、三重版
  4. ^ a b c d e f 日本展示学会 展示学講座実行委員会 編(2001):185ページ
  5. ^ "星の動きで生活考えて 江戸期の伊勢暦11点展示 阿児町"1997年8月7日付朝日新聞朝刊、三重版
  6. ^ 矢沢(1981):114ページ
  7. ^ 矢沢(1981):114 - 115ページ
  8. ^ a b c "「民俗資料を引き取って」 志摩の資料館閉鎖"1998年2月1日付朝日新聞朝刊、三重版
  9. ^ a b c d e f g h i 西城(1999):76ページ
  10. ^ 矢沢(1981):122ページ
  11. ^ 矢沢(1981):123ページ
  12. ^ 矢沢(1981):123 - 124ページ
  13. ^ 矢沢(1983):63 - 64ページ
  14. ^ 矢沢(1981):125 - 126ページ
  15. ^ 矢沢(1983):66ページ
  16. ^ 矢沢(1983):70ページ
  17. ^ 寺尾(1985):136ページ
  18. ^ "伊勢神宮の125神社紹介 志摩民俗資料館"1993年4月9日朝日新聞朝刊、東海総合25ページ
  19. ^ 矢沢(1983):75, 79ページ
  20. ^ "近鉄興業、近鉄鵜方駅前に民俗資料館を開設―志摩の民俗・工芸を展示"日経産業新聞1980年7月19日付、10ページ
  21. ^ 矢沢(1981, 1983)
  22. ^ 矢沢(1981):111 - 114ページ
  23. ^ 矢沢(1981):118ページ
  24. ^ 矢沢(1983):78ページ
  25. ^ 「志摩半島の生産用具及び関連資料」が国の登録有形民俗文化財に登録されました”. 志摩市教育委員会事務局生涯学習スポーツ課 (2016年3月). 2016年8月16日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2016年8月16日閲覧。


「志摩民俗資料館」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「志摩民俗資料館」の関連用語

志摩民俗資料館のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



志摩民俗資料館のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの志摩民俗資料館 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS