平壌直轄市 行政区域

平壌直轄市

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/06 00:49 UTC 版)

行政区域

主体思想塔から見た大同江東岸の市街地
大同江西岸沿いの風景
市西郊の万景台区域にある光復通りニュータウン。1989年に第13回世界青年学生祭典に合わせて建設した。高層アパートや平壌サーカス劇場などがある
市南部の大同江沿いの未来科学者通りニュータウン。金策工業総合大学の関係者らの住宅として2015年に完成した
北部の大城区域にある黎明通りニュータウン。2016年3月に金正恩総書記が金日成総合大学の関係者のために建設を発議し、「平壌速度」と呼ばれる突貫工事により9か月後に完成した

平壌直轄市は19「区域」と4郡に区分されている。ただし、2011年2月には食糧難により、勝湖区域江南郡祥原郡中和郡の4つの郡・区域を黄海北道に編入し、約2630平方キロメートルの市域面積を約半分にして市域人口も50万人ほど減らしたとされる[10]。平壌市民にはこれまで配給制度が保障されていたが、深刻化する食糧難のため市の規模を縮小せざるを得なかったとみられる[11]。しかし、江南郡は2011年に黄海北道から平壌直轄市に再び編入された。

市の管轄区域はこの他にも各地に飛び地として存在しているとみられており、平安北道香山郡に所在する国際親善展覧館および金日成の別荘がある妙香山の一帯、ミサイル開発の重要拠点である平安北道亀城市芳峴洞朝鮮語版が挙げられている[12]。ミサイル開発に従事する科学者や技術者の士気を高めるため、地方都市の市民の身分ではなく、平壌市民並みの配給と特権を与えることが目的であろうとされている[12]

区域部

  • 中区域 - 중구역【中區域】Jung-guyŏk (チュングヨク)
  • 平川区域 - 평천구역【平川區域】Phyŏngchŏn-guyŏk (ピョンチョングヨク)
  • 普通江区域 - 보통강구역【普通江區域】Pothonggang-guyŏk (ポトンガングヨク)
  • 牡丹峰区域 - 모란봉구역【牡丹峰區域】Moranbong-guyŏk (モランボングヨク)
  • 西城区域 - 서성구역【西城區域】Sŏsŏng-guyŏk (ソソングヨク)
  • 船橋区域 - 선교구역【船橋區域】Sŏngyo-guyŏk (ソンギョグヨク)
  • 東大院区域 - 동대원구역【東大院區域】Tongdaewŏn-guyŏk (トンデウォングヨク)
  • 大同江区域 - 대동강구역【大同江區域】Taedonggang-guyŏk (テドンガングヨク)
  • 寺洞区域 - 사동구역【寺洞區域】Sadong-guyŏk (サドングヨク)
  • 大城区域 - 대성구역【大城區域】Taesŏng-guyŏk (テソングヨク)
  • 万景台区域 - 만경대구역【萬景臺區域】Mangyŏngdae-guyŏk (マンギョンデグヨク)
  • 兄弟山区域 - 형제산구역【兄弟山區域】Hyŏngjesan-guyŏk (ヒョンジェサングヨク)
  • 龍城区域 - 룡성구역【龍城區域】Ryongsŏng-guyŏk (リョンソングヨク)
  • 三石区域 - 삼석구역【三石區域】Samsŏk-guyŏk (サムソックヨク)
  • 力浦区域 - 력포구역【力浦區域】Ryŏkpho-guyŏk (リョクポグヨク)
  • 楽浪区域 - 락랑구역【樂浪區域】Rangrang-guyŏk (ランラングヨク)
  • 順安区域 - 순안구역【順安區域】Sunan-guyŏk (スナングヨク)
  • 恩情区域 - 은정구역【恩情區域】Ŭnjŏng-guyŏk (ウンジョングヨク)
  • 和盛区域 - 화성구역【和盛區域】Hwasŏng-guyŏk (ファソングヨク)

郡部

  • 江東郡 - 강동군【江東郡】Kangdong-gun (カンドングン)
  • 江南郡 - 강남군【江南郡】Kangnam-gun (カンナムグン)

洞部

  • 芳峴洞朝鮮語版 - 방현동【方峴洞】Panghyŏn-dong

年表

この節の出典[13]

  • 1912年 - 平安南道所属の平壌府が発足。
  • 1914年4月1日 - 郡面併合により、平安南道平壌府を分割し、中心区域(隆興面・隆徳面および内川面・外川面・大興面・林原面の各一部)を新たな平壌府として指定する。周辺地域の大部分が大同郡となり、一部(徳山面)が平原郡に、一部(金呂垈面の一部)が江西郡に、一部(南祭山面・乭串面の各一部)が中和郡に編入した。
  • 1928年3月 - 大同郡龍山面・西川面・大同江面の各一部を編入。
  • 1939年 - 大同郡西川面・大同江面・古平面の各一部を編入。
  • 1940年代初頭 - 大同郡秋乙美面・栗里面の各一部を編入。
  • 1945年8月15日 - 光復
  • 1946年9月 - 北朝鮮臨時人民委員会により、平安南道から分離され、平壌直轄市に昇格。日本式のに改編。(4区)
  • 1947年 - 東区の一部が平安南道中和郡南串面に編入。(5区)
  • 1948年7月 (5区)
    • 中区・西区の各一部区域を分離し、南区を設置。
    • 平安南道大同郡古平面の一部が南区に編入。
  • 1952年12月 - 郡面里統廃合により、区域に改称。(5区域)
    • 平安南道大同郡林原面の一部が西区域に編入。
    • 平安南道中和郡南串面の一部が東区域に編入。
  • 1955年2月 - 都市部のに改編。(5区域)
  • 1957年4月 - 平安南道大同郡の一部(清渓里・西浦里の各一部)が西区域に編入。(5区域)
  • 1958年6月 - 西区域・北区域の各一部を分離し、大城区域を設置。(6区域)
  • 1959年2月 (6区域)
    • 平安南道大同郡の一部(西浦里・下堂里)が西区域に編入。
    • 平安南道大同郡の一部(和盛里・清渓里)が大城区域に編入。
  • 1959年9月 (11区域)
    • 中区域・南区域の各一部が平安南道大同郡の一部(大同邑・万景台里・龍峯里・龍山里・棠村里・古泉里)と合併し、万景台区域が発足。
    • 大城区域の一部が平安南道順安郡の一部(新美里・中二里・龍城労働者区・馬山里・西里・下次里・下里)と合併し、龍城区域が発足。
    • 平安南道勝湖郡の一部(湖南里・円興里・元新里・大泉里・聖文里・魯山里・三石里)、江東郡の一部(広徳里・三成里・道徳里)が合併し、三石区域が発足。
    • 平安南道勝湖郡の一部(勝湖邑・梨川里・槐陰里・立石里・梨峴里・五柳里・大園里・鳳島里・金灘里)、中和郡の一部(楸塘里・堂井里・大峴里・石井里)が合併し、勝湖区域が発足。
    • 東区域の一部が平安南道江南郡の一部(猿岩労働者区・松南里・甫城里・南寺里)、中和郡の一部(柳巣里・柳絃里・力浦里・陽陰里)と合併し、楽浪区域が発足。
    • 東区域が船橋区域に改称。
    • 西区域が西城区域に改称。
    • 南区域が外城区域に改称。
    • 北区域が寺洞区域に改称。
    • 平安南道大同郡の一部(川南里)、平安南道順安郡の一部(鶴山里・新間里)が西城区域に編入。
  • 1960年10月 (18区域)
    • 外城区域の一部を分離し、平川区域を設置。
    • 中区域・外城区域の各一部を分離し、普通江区域を設置。
    • 西城区域・大城区域の各一部を分離し、牡丹峰区域を設置。
    • 船橋区域・寺洞区域の各一部を分離し、東大院区域を設置。
    • 寺洞区域・船橋区域の各一部を分離し、大同江区域を設置。
    • 楽浪区域・勝湖区域の各一部を分離し、力浦区域を設置。
    • 西城区域・万景台区域・龍城区域の各一部が平安南道順安郡の一部(大陽里の一部)と合併し、兄弟山区域が発足。
    • 平安南道江東郡の一部(金玉里・貨泉里・三青里)が勝湖区域に編入。
    • 平安南道大同郡の一部(金泉里の一部)が万景台区域に編入。
  • 1963年5月 - 平安南道中和郡・江南郡・祥原郡が平壌直轄市に移管。(18区域3郡)
  • 1965年1月 - 江南郡の一部(金垈里・碧只島里)が楽浪区域に編入。(18区域3郡)
  • 1965年 (18区域3郡)
    • 中和郡の一部(戊辰里)が力浦区域に編入。
    • 祥原郡の一部(徳洞里)が寺洞区域に編入。
    • 龍城区域の一部が平安南道順川郡の一部(鳳鶴里・舎人里・㯖山里)、順安郡の一部(上次里)と合併し、平安南道平城区となる。
  • 1966年3月 - 平安南道大同郡の一部(大平里・金泉里・望日里・元魯里)が万景台区域に編入。(18区域3郡)
  • 1967年 - 万景台区域の一部(元魯里の一部)が平安南道大同郡元川里に編入。(18区域3郡)
  • 1967年10月 - 江南郡の一部(白雲里・真広里・東山里・乾山里および唐谷里の一部)が中和郡に編入。(18区域3郡)
  • 1972年4月 - 平安南道順安郡の一部(順安邑・宅庵里・九瑞里・星州里・梧山里・安興里・龍伏里・山陽里・在京里・川東里・大陽里)を編入し、順安区域を設置。(19区域3郡)
  • 1979年12月 - 中区域・外城区域が合併し、中区域が発足。(18区域3郡)
  • 1981年10月 - 大同江区域の一部を分離し、紋繍区域を設置。(19区域3郡)
  • 1983年3月 (18区域4郡)
    • 紋繍区域が大同江区域に編入。
    • 平安南道江東郡が平壌直轄市に移管。
  • 1995年5月 - 平安南道平城市の一部(㯖山洞・裴山洞および地境洞・松嶺洞の各一部)が分離し、恩情区域が発足。(19区域4郡)
  • 1995年11月 (19区域4郡)
    • 平安南道成川郡の一部(百源労働者区の一部)が江東郡に編入。
    • 黄海北道延山郡の一部(松山里の一部)が祥原郡に編入。
  • 1996年6月 - 平安南道平原郡の一部(石岩里の一部)が順安区域に編入。(19区域4郡)
  • 1999年12月 - 平安南道平城市の一部(敬信里の一部)が江東郡に編入。(19区域4郡)
  • 2000年11月 - 平安南道平城市の一部(松嶺洞の一部)が恩情区域に編入。(19区域4郡)
  • 2010年末 - 勝湖区域・祥原郡・中和郡・江南郡が黄海北道に編入。(18区域1郡)
  • 2011年 - 江南郡が再び平壌直轄市に編入。(18区域2郡)
  • 2018年2月10日 - 平安北道亀城市芳峴洞朝鮮語版が平壌直轄市に編入。(18区域1郡1洞)[14]
  • 2022年4月14日 - 最高人民会議常任委員会政令950号で和盛区域を新設[15](19区域1郡1洞)。

  1. ^ 지역별 면적 (第一級行政区画の面積一覧)”. 韓国統計情報システム (2020年12月28日). 2021年10月4日閲覧。
  2. ^ Democratic People's Republic of Korea”. 国際連合. 2021年10月4日閲覧。
  3. ^ 平壌 - 朝鮮観光 (観光地)
  4. ^ 福田恵介 (2014年5月18日). “北朝鮮が「マンション崩壊」を報じた裏事情”. 東洋経済オンライン. 東洋経済新報社. 2018年4月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月30日閲覧。
  5. ^ 平年値データ ピョンヤン(平壌)”. 気象庁 (2013年4月). 2013年4月2日閲覧。
  6. ^ Pyongyang, North Korea Climate Normals 1961-1990”. World Climate Home. 2013年4月1日閲覧。
  7. ^ 明治43年10月1日朝鮮総督府令第7号による。『朝鮮総督府官報』第29号p. 14(明治43年10月1日)を参照。
  8. ^ 「東洋のエルサレム」から法王招請”. agora-web.jp. 2019年3月19日閲覧。
  9. ^ 奇光舒、李信澈 著、韓興鉄 訳、監修:李泳采 編 『写真と絵で見る北朝鮮現代史』コモンズ東京新宿 (原著2010年12月1日)。ISBN 978-4861870750 
  10. ^ アン・ヨンヒョン (2011年2月15日). “北朝鮮、平壌市の規模を半分に縮小 食糧事情悪化で「革命の心臓部」の規模を縮小か”. 朝鮮日報オンライン. 朝鮮日報. 2011年2月18日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2018年4月30日閲覧。
  11. ^ アン・ヨンヒョン; ユン・イルゴン (2011年2月25日). “北朝鮮が平壌市の規模を半分にしたワケ 特別待遇を続けるのが困難に”. 朝鮮日報オンライン. 朝鮮日報. 2011年2月17日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2018年4月30日閲覧。
  12. ^ a b 북, 미사일 산업지역 평양시 행정구역에 편입(北、ミサイル産業地域を平壌市の行政区に編入)”. ラジオ・フリー・アジア (2018年3月5日). 2021年10月3日閲覧。
  13. ^ 평양시 역사” [平壌市の歴史] (朝鮮語). 북한지역정보넷(北朝鮮地域情報ネット). 平和問題研究所(평화문제연구소). 2017年3月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月30日閲覧。
  14. ^ 北, 평양서 150㎞ 떨어진 곳을 평양市에 편입 왜?” (朝鮮語). 조선일보(朝鮮日報). 朝鮮日報ko:조선일보). 20121-01-30閲覧。
  15. ^ “조선민주주의인민공화국 최고인민회의 상임위원회 정령 제950호 주체111(2022)년 4월 14일 화성지구의 행정구역명칭을 정함에 대하여(朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議常任委員会政令第950号 主体111(2022)年4月14日 和盛地区の行政区域の名称を定めることについて)”. 労働新聞. (2022年4月15日). オリジナルの2022年5月4日時点におけるアーカイブ。. https://archive.ph/VyaGH 2022年4月17日閲覧。 
  16. ^ 平壌のイタリア料理店に行ってきました。”. js-tours.jp. js-tours.jp. 2020年8月30日閲覧。
  17. ^ 世界のサッカースタジアムランキング(サッカー専用・兼用30000人以上の481競技場)”. fifaworldranking.com. 'J calcio'. 2018年4月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月30日閲覧。
  18. ^ a b c 朝鮮の観光案内 > ホテルのご案内”. chugai-trv.co.jp. 中外旅行社 (2017年). 2018年4月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月30日閲覧。
  19. ^ 호텔 - 보통강호텔(평양)” [ホテル - 普通江ホテル(平壌)] (朝鮮語). NKchosun. 조선일보 동북아연구소(朝鮮日報・北東アジア研究所). 2018年4月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月25日閲覧。
  20. ^ Latitude and longitude of Chongnyon Hotel In North Korea” [北朝鮮の青年ホテルの緯度と経度] (英語). Find GPS coordinates for any address or location.. latitude.to. 2018年5月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月1日閲覧。
  21. ^ 북한지역정보넷 - 청년호텔” [北朝鮮地域情報ネット - 青年ホテル] (朝鮮語). 平和問題研究所(평화문제연구소). 2018年4月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年4月30日閲覧。
  22. ^ 朝鮮新報2017年7月31日号〈D.P.R.K〜暮らしの今 1〉平壌市民の通勤風景
  23. ^ Corfield, Justin (2013). “Sister Cities”. Historical Dictionary of Pyongyang. London: Anthem Press. p. 196. ISBN 978-0-85728-234-7. https://books.google.com/books?id=a46gFDWr3aMC&pg=PA196 





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