宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち 宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ちの概要

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宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/08 10:21 UTC 版)

宇宙戦艦ヤマトシリーズ > 宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち
宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち
監督 安田賢司
脚本 福井晴敏岡秀樹
原作 西﨑義展
製作総指揮 西﨑彰司
音楽 宮川彬良宮川泰
編集 兼重涼子
制作会社 サテライト
製作会社 宇宙戦艦ヤマト2205製作委員会
配給 松竹ODS事業室[1][2]
公開 前章:2021年10月8日[1][2]
後章:2022年2月4日
上映時間 97分(前章)[3]
前作 「宇宙戦艦ヤマト」という時代 西暦2202年の選択
次作 ヤマトよ永遠に REBEL3199
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宇宙戦艦ヤマトシリーズの映画の1つである。

概要

アニメ『宇宙戦艦ヤマト2199』から始まったリメイク版アニメシリーズの1作であり、『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』の続編[4]。リメイク版シリーズとしては6作目、「宇宙戦艦ヤマトシリーズ」の映像作品全体としては総集編を含めると20作目に当たる。

上映については、発表時点では2020年秋と予告していた[5][6]が、2021年6月11日へ延期され[7]、さらに新型コロナウイルス感染症の流行による『「宇宙戦艦ヤマト」という時代 西暦2202年の選択』の公開延期の影響で本作は同年10月8日の公開となった。

上映に先駆け、2021年6月25日からは同映画に特別映像付き上映という形式で本編冒頭6分18秒が、6月29日には新宿ピカデリーにて監督を務める安田賢司、シリーズ構成・脚本を務める福井晴敏、脚本を務める岡秀樹が登壇するトークイベント「ヤマトーク」付き上映という形式で本編冒頭のオープニングタイトルまでを含む9分20秒が、それぞれ上映された[8][9]

『前章 -TAKE OFF-』と『後章 -STASHA-』の全2章で構成される[1]。『宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち』以降のシリーズ作品の要素を結集した作品と称されており[10]デーダープレアデスヒアデス級といった『新たなる旅立ち』の要素だけでなく、新人乗組員の土門竜介や星間国家のボラー連邦といった『宇宙戦艦ヤマトIII』の要素も盛り込まれている[11]

2021年11月2日には新宿ピカデリーにて「ヤマトーク」付き上映が行なわれ、安田、福井、岡、メカニカルデザインを務める明貴美加が登壇した[12]。明貴はシリーズに直接関わったことがなかったが、「アニメを好きになるきっかけになった作品」として挙げていたほか、「暗黒星団帝国のメカを一番愛しているのは俺だ!」という思いがあり、それを福井が聞きつけたことがきっかけとなって参加に至ったという[12]

なお、本作ではキャッチコピーが設定されており、前章が「もう大人たちには期待しない。」、後章が「大人になどなりたくなかった」とそれぞれ福井によって発表されている[13]

歴代のリメイクシリーズ作品同様、劇場公開終了から約2年後となる2024年5月1日よりテレビ放送を開始[14]。詳細は#テレビ分割放送版の節を参照。

ストーリー

母星の寿命が近づき滅亡の危機にあるガミラス民族を救うため、移住可能な惑星を探索し続けていたアベルト・デスラーは、天の川銀河の一画に、奇跡的にガミラス人の生存に適した惑星ガルマンを見出す。しかし、星間国家ボラー連邦の支配下にあり、住民はその圧政に喘いでいた。これを解放すべくデスラーは戦いを挑み、ガミラスとボラー連邦の間に紛争が生起する。

一方、地球は平和国家としての印象を喧伝するため、宇宙戦艦ヤマトを旗艦として第65護衛隊を編成し、新兵の訓練を兼ねて地球全権大使である芹沢虎鉄ら平和使節団をガミラス星とイスカンダル星へ送り届ける任務に就く。古代進を新艦長に迎え、ヤマトは再び航海へ旅立つ。

ヤマトの新乗組員の中には、ヤマトと古代進へ険しい目を向ける土門竜介が居た。彼は、ヤマトや古代らの救出と引き換えに時間断層が消滅した直後に父が死亡したという経歴を隠蔽し、ヤマトに乗り込んでいた。古代への復讐が疑われた土門は艦を降ろされそうになるが、古代の配慮により、主計科へ転属する形で残留する。古代は土門に、兄の古代守を失って沖田十三を試そうとしていた当時の自分の姿を重ねていた。

その頃、移民計画を進めていたガミラス星は、謎の勢力デザリアムの襲撃を受ける。イスカンダル星を手中に納めようと目論むデザリアムの手でガミラス星は破壊され、大半のガミラス人が犠牲となったうえ、生き残りの移民船団が避難したイスカンダル星は、デザリアムに持ち去られてしまう。デスラーはガミラス避難民とスターシャたちを救うため、イスカンダル星を追跡してデザリアム艦隊と交戦するが、次第に劣勢となっていく。

イスカンダル星の近傍まで来ていたヤマト率いる第65護衛隊はガミラス星消滅の報に触れ、対応に苦慮する。隊内でもイスカンダル星とガミラス避難民を助けに行くべきという気持ちを抱いた者が多かったが、敵がボラー連邦に属していた場合、ヤマトの介入はガミラスとボラー連邦の戦争に地球が巻き込まれることを意味するため、芹沢は平和使節団が乗っているヤマトでは決起できないと断言する。そんな中、土門たち新兵6名はイスカンダルを救いたい本音に「地球政府の意思ではなく新兵の反乱」という体裁を繕って反乱を決行したが、失敗する。古代は、連行されてきた土門らに「何故やる前に相談しない? こっちは経験者だぞ」と言い放つと、芹沢ら平和使節団を下艦させて自らの意思でイスカンダル星へ駆けつける。

イスカンダル星においてデスラー艦隊と第65護衛隊は移民船団とイスカンダルを守るために奮戦するが、敵要塞自動惑星ゴルバの圧倒的力の前に絶体絶命となる。その時、スターシャはデザリアムが狙うイスカンダルに眠る情報資産の提供と引き換えに、デザリアムに停戦を呼びかけた。

停戦の最中にデスラーと古代を王都イスク・サン・アリアに招いたスターシャは、イスカンダルがかつて他の星の文明を情報化して収集したうえで虐殺してきたことを告げる。さらに、イスカンダル人が情報体として生きるようになったうえ、他文明の侵略を担わせるためにガルマン星からガルマン人を連行して洗脳し、ガミラスの名と、ガルマン星そっくりに作り変えたイスカンダルの双子星を与えて奴隷として使役してきたことも明かす。一連の件について懺悔したスターシャは、イスカンダル星もろとも自爆することをデスラーと古代に伝えた。

移民船団が脱出していく中、デスラーは己のプライドとスターシャへの思慕から、乗艦デウスーラIII世をゴルバに突入させてその装甲に破孔を穿ち、ヤマトに自身ごと波動砲で撃たせることにより、イスカンダルを救うことを要求する。デスラーの覚悟を汲んだ古代は波動砲を撃とうとするが、直前で土門に阻止される。そんな土門の姿に「絶対に譲れないものを譲れと言われたら戦うべきである」との覚悟を思い出した古代は、土門の発案した次元潜航艇コスモハウンドによるイスカンダル王族救出作戦を実施してスターシャを説得し、ゴルバからも逃げ切って彼女らを救出する。一方、コスモハウンドの置き土産の波動掘削弾の爆発で内部から破壊されつつあったゴルバは、なおも移民船団もろともデスラー艦隊と第65護衛隊を底部のエネルギー砲で狙うがイスカンダル星の自爆に巻き込まれ、消滅する。また、イスカンダル人は母星なしには生命を維持できないため、スターシャはデスラーの腕に抱かれたまま消滅し、ユリーシャは古代守の因子によって生き残ったサーシャを古代進に託して消滅していった。デスラーはスターシャへの想いを胸に、ガミラス民族の復興とガルマン星の再興の決意を新たにする。

事件後、ゴルバの破壊に際して波動掘削弾に搭載していたカメラが撮影した内部映像を見た真田志郎ら一部の面々は、困惑していた。そこには、地球のアンドロメダ級に酷似した艦の残骸が隔壁に埋もれた形で映っており、艦名プレートには "ARCTURUS CXCI E.F.C.F AAA-9207-…" と刻まれていた。それは「地球連邦宇宙軍アンドロメダ級9207番艦アークトゥルス191」を意味し、ガトランティス戦役当時の建造数を遥かに上回る数字であった。地球との奇縁が暗示されるデザリアムの正体などの謎を残し、『ヤマトよ永遠に REBEL3199』のタイトルバックとともに物語は幕を下ろす。


  1. ^ 本人そのものではなく、古代とデスラーのサードマンである。
  2. ^ シナリオと絵コンテがそれぞれ1話分ずつ特典として付属する以外は初回特典付きの通常版BDと同一で、商品本体に記載されている品番も通常版と同じ。





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