増殖 (YMOのアルバム) 背景

増殖 (YMOのアルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/05 06:43 UTC 版)

背景

YMOは1980年3月21日愛知県勤労会館を皮切りに、5月7日東京厚生年金会館までの10都市全13公演におよぶ初の日本国内ツアー「テクノポリス2000-20」を敢行[2]。同ツアーでは産休のため矢野顕子は参加せず、代わりに橋本一子が参加した他、大村憲司松武秀樹が参加した[2]。その他、ツアー初日と同日に坂本が参加した西城秀樹のシングル「愛の園」がリリースされた[2]3月25日には坂本がプロデュース、アレンジを担当したPhewのシングル「終曲/うらはら」がリリースされ、インディーズとしては特筆すべきセールスを記録した[2]。ツアー中の3月31日仙台市民会館での公演後に大村が体調を崩し、感冒性内耳炎の恐れがあったためメンバー変更が行われ、新たにギタリストとして鮎川誠藤本敦夫が参加する事となった[2]。その後4月7日4月8日の大阪毎日ホール公演より大村が復帰する[2]

4月23日には日本武道館にて開催された写真誌『写楽』の創刊記念イベント「写楽祭」にYMOとして参加するも、キングストン・トリオ英語版のパロディやギャグを中心とした構成に観客が納得せず失敗に終わった[2]。また、野次を飛ばす客に対し坂本が怒号を発する場面もあった。4月24日にはNHK総合報道番組朝のニュースワイド』(1980年 - 1988年)にて「写楽祭」の模様が放送された[2]4月25日には坂本がプロデュースしたフリクションのアルバム『軋轢』がリリースされた[2]

5月1日、3人が参加した南佳孝のアルバム『MONTAGE』がリリースされ、5月4日にはNHK-FM放送にて4月13日NHKホール公演の模様が放送された[2]

6月から坂本はソロアルバム『B-2ユニット』のレコーディングを開始、同アルバムには大村とグンジョーガクレヨンの組原正が参加した[2]6月2日にはフジテレビ系音楽番組夜のヒットスタジオ』に初出演し、「テクノポリス」と「ライディーン」を演奏、これがYMOとして初のテレビ番組での生演奏となった[2]


注釈

  1. ^ 公開当時は「エクアール樹脂製」と紹介されていた。
  2. ^ のちに高橋がラジオ番組で「ポール・マッカートニーとのセッションは予定されていなかった」と発言。[要出典]坂本も「ポールがスタジオA(YMOがレコーディングしていたスタジオ)に見学に来る」と発言している(ただし坂本は2003年発売のUC YMOに収録された同曲の解説において「もしポールが捕まってなければ、アルファスタジオに遊びに来て、YMOとセッションしてたかもしれないんですが…。」とも発言しており、それが実際のことであったのか、坂本の希望であったのか、また後年言われ続けていた事を反映したのかどうかは不明)。

出典

  1. ^ 『オリコン・チャートブック LP編 昭和45年 - 平成1年』オリジナル・コンフィデンス、1990年、74頁。ISBN 4871310256
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 「YMOクロニクル」『コンパクト YMO』徳間書店、1998年4月20日、63-110頁。ISBN 9784198608316 
  3. ^ a b c d 『イエロー・マジック・オーケストラ』アスペクト刊、2007年
  4. ^ YMOの名作10タイトルがBlu-spec CD化” (日本語). TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード (2010年9月28日). 2019年6月1日閲覧。
  5. ^ YMOオリジナル10作品が高品質Blu-spec CDで一挙復刻”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2010年7月29日). 2019年6月1日閲覧。
  6. ^ YMOの名作10タイトルがBlu-spec CD+紙ジャケ化”. CDジャーナル. 音楽出版 (2010年8月5日). 2019年6月1日閲覧。
  7. ^ YMOのオリジナル・アルバム10タイトルが高品質CDで復活”. OKMusic. ジャパンミュージックネットワーク (2010年7月30日). 2019年6月1日閲覧。
  8. ^ YMO結成40周年記念リマスタリング再発第2弾!『パブリック・プレッシャー』『増殖』2月27日発売” (日本語). TOWER RECORDS ONLINE. タワーレコード (2018年11月26日). 2019年6月1日閲覧。
  9. ^ [高橋幸宏] YMOが増殖!? フィギュア発売決定”. 音楽ナタリー. ナターシャ (2007年6月21日). 2019年6月15日閲覧。
  10. ^ YMO「増殖人形」の復刻版がリリース決定!”. CDジャーナル. 音楽出版 (2007年8月9日). 2019年6月15日閲覧。
  11. ^ a b 佐藤公稔「コンプリート・ディスコグラフィー オリジナル・アルバム」『コンパクト YMO』徳間書店、1998年4月20日、116-126頁。ISBN 9784198608316 
  12. ^ a b YMO / ×∞ 増殖 [再発][廃盤]”. CDジャーナル. 音楽出版. 2019年6月15日閲覧。
  13. ^ a b YMO / X∞増殖 [紙ジャケット][限定][廃盤]”. CDジャーナル. 音楽出版. 2019年6月15日閲覧。
  14. ^ a b YMO / 増殖 [再発][廃盤]”. CDジャーナル. 音楽出版. 2019年6月15日閲覧。
  15. ^ a b YMO / 増殖 [紙ジャケット仕様][再発]”. CDジャーナル. 音楽出版. 2019年6月15日閲覧。
  16. ^ a b YMO / 増殖[SA-CDハイブリッド]”. CDジャーナル. 音楽出版. 2019年6月15日閲覧。





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