分岐 (数学) 代数幾何学

分岐 (数学)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/24 04:44 UTC 版)

代数幾何学

代数幾何学では以下に定義する不分岐射(unramified morphism)の考え方があり、エタール射を定義するために役立つ。[1]

スキーム の中の点 に対し、対応する局所環の射
を考える。 の極大イデアルとし、
の中の の像により生成されたイデアルとする。射 不分岐とは、局所的に有限型で、かつ、 のすべての に対し、 の極大イデアルであり、誘導された写像
有限次拡大分離拡大である場合を言う。この考え方は、代数的整数論での不分岐拡大の幾何学バージョン(一般化)である。

をスキームの射とする。準連接層 の台(サポート)を 分岐軌跡(ramification locus)と呼び、分岐軌跡の像 ブランチ軌跡(branch locus)と呼ぶ。 であれば、形式的に不分岐(formally unramified)と言い、 も局所有限表現であれば、不分岐であるという[ヴァキル (Vakil) のノートを参照]。


  1. ^ 事実、有限型スキーム X, Y の射 f: X → Y が (i) エタール射であることと、(ii) f が平坦でかつ相対微分 であること、(iii) f が平坦かつ不分岐であることの 3つは同値である。スキームの射が、滑らかでかつ相対次元が 0 であることをエタールと言うのであるが、この同値性により不分岐を定義として使用することができる。


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