再使用ロケット実験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/29 16:48 UTC 版)
有人化への展望
RVTが企画されたそもそもの経緯から、関係者の有人化への関心は高く、様々な場で有人化に言及している。
再使用ロケットは繰り返し飛行することで機体製造費用を減価償却して、飛行費用を安くすることを目的としている。このため、飛行中に異常を早期発見し、破壊の拡大を防止するために一部の機能を停止し、正常な機能だけで安全に着陸する能力が不可欠である。これは航空機では当たり前であり、経済的理由はもちろん搭乗者の人命を確実に保護するためである。従って再使用ロケットに求められる技術は、有人化にも役立つ。
近年盛り上がりをみせている準軌道宇宙観光用ロケットへの発展を期待する声もある。パトリック・コリンズらは、RVTの技術を発展させることで実現可能として、宇宙観光ロケット「宇宙丸」を提唱している。宇宙丸は定員5名 (乗員2名、乗客3名) の垂直離着陸ロケットで、再使用観測ロケットよりも一回り大型である。開発費は300億円、乗客1名の料金は30万円と試算されている。飛行コストが著しく低く見積もられているが、これは整備運用費用を航空機並みと想定しているためである。
参考文献
- 再使用ロケットワーキンググループ『再使用ロケット提案書』宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部、2006年
- ^ “JAXAにおける宇宙輸送に関わる取り組み” (PDF). JAXA (2020年1月15日). 2020年6月15日閲覧。
関連項目
外部リンク
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