京都定期観光バス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/10 10:16 UTC 版)
概要
京都定期観光バスの歴史は、1928年4月の開業時から始まる。京都市における定期観光バスの特徴は、入場料や食事代がセットになっていることから比較的長時間(朝出発する便は夕方到着する一日がかりのコースが多い)目的の観光スポットを楽しむことができること、人気の観光スポットがほぼ待ち時間なしで入場できる点、個人旅行ではまず入場不可能なところへのコースを設けられていることである。
定期観光バスの公式サイトにおいては、『バス代・入場料をエコノミーにセット』と表現している。
コースの設定は多岐にわたり『京の一日』『京の半日』『京の早回り』といった京都を代表する観光地を訪れるものから、季節ごとに春は桜、夏は紫陽花や深緑、秋は紅葉や中秋の名月、冬は雪を題材にしたコース、また、初詣・七福神・葵祭・祇園祭・五山の送り火などのさまざまな行事ごととタイアップしたコース、さらにはその年のさまざまなイベントなどとタイアップしているものがあり、『京の冬の旅』『京の夏の旅』のコースは、その特徴が顕われているコースともいえる。
観光資源の豊富な都市だからこその飽きの来ないコース設定を行っていること、近年の観光客のニーズの多様化に対応して少人数で回ることのできるコースを用意するなど、さまざまな経営努力が行われていることもあり、今もなお春や秋の観光シーズンを中心に乗客で賑わっており、活気のある定期観光バスであるといえる。
とはいえ、経営的に堅調というわけでもなく、京都市営バスでは毎年2400万円以上もの赤字を計上する年度が続いたため、2012年3月をもって撤退しており、京都市営バスの撤退後しばらくは京阪バスが単独で運行していた。
しかし、一社単独運行になったわずか2年後の2014年11月1日より、琵琶湖方面のコースの一部に近江鉄道が新規参入したため、再び複数の事業者による運行となった。2015年度はさらに丹後海陸交通と奈良交通、スカイバス京都で明星観光バスが新規に参入している。
現在は、京阪バス運行便については、ほぼ全てのコースが京都駅烏丸口の定期観光バス乗り場から発着する。このうち、8時台・9時台に出発する便の一部には、三条京阪前ならびに京都駅八条口からも出発するが、いずれも京都駅烏丸口定期観光バス乗り場に立ち寄ってから観光コースに入る。なお、帰りは三条京阪前ならびに京都駅八条口には戻らないものがある。また、かつてのびわ湖定期観光バスの名残りである琵琶湖方面を観光するコースには京都駅八条口を出発したあとに大津駅(京阪バスのみ)やびわ湖大津プリンスホテル(京阪バス・近江鉄道とも)で乗降を受け付けるコースもある。
注釈
出典
- ^ 平成24年3月実施予定の市バス新運転計画等について - 京都市交通局 2012年2月17日
- ^ 【京都定期観光バス】2階建てバス「グランパノラマ」の引退記念イベントを実施します (PDF) (京阪バスプレスリリース 2012年11月22日)
- ^ 南山城を巡る京都定期観光バスがスタート ~薬膳ランチと浄瑠璃寺・岩船寺・一休寺~の出発式について - 京都定期観光バス公式ホームページ
- ^ 「海の京都」天橋立満喫コース - 京都定期観光バス公式ホームページ
- ^ 京阪バスとの定期観光バス共同運行について - 丹後海陸交通公式ホームページ
- ^ 京阪バス・近江鉄道バス共同運行『築城410 年 国宝彦根城と井伊家ゆかりの地をめぐる』京都発着・定期観光バス 1日24名限定!説明内写真
- ^ 『京都で唯一、乗り降り自由、4か国語ナレーション付き 観光型急行路線バス「京都・世界遺産回遊バス(K’LOOP)」 大幅バージョンアップのお知らせ』(プレスリリース)合同会社京都まちづくり交通研究所 株式会社アーキエムズ 株式会社ケイルック、2017年5月11日 。
- ^ 京都定期観光バス公式サイト内オリジナルグッズ販売告知 (PDF)
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