二段階選抜 仕組み

二段階選抜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/18 05:35 UTC 版)

仕組み

例えば、国公立大学を志願する場合、第一次試験(センター試験)において指定された科目を受験するが、ここで大学側が設定する基準点を満たさないと、第二次試験を受ける事が出来ない。いわゆる足切りは一般的に、第一次試験において大学の募集人員に対する志願者倍率が大学の設定する予定倍率を超えた場合に行われる(例えば、東京大学教養学部文科一類の入試前期日程では予定倍率を3.0倍に設定している)。そのため基準点はその大学の設定した予定倍率に含まれる最低点の者の点数となる。また、志願者倍率が予定倍率を上回っていないとしても、学生のレベルや偏差値を維持するために、大学が指定した独自の基準点を超えていない志願者やその他の条件を満たさない志願者に対して二段階選抜を行うことがある(詳しくは入学試験の項を参照)。これが正式な名称としての「二段階選抜」、いわゆる「足切り」である。大学が二段階選抜を行う公式な理由としては「受験会場の確保が出来ない」ことが多くの場合に挙げられる。他に例年二段階選抜を行う主要な大学としては、上記の東京大学や北海道大学大阪大学などの旧帝大系大学のほかに一橋大学や国公立大学の医学部(医学科のみ)・歯学部薬学部がある。希に理工学系や系学部でも行われる

いわゆる「足切り点」は、大手予備校等が発行する雑誌、赤本、各大学のホームページ、入学願書で確認する事が出来る。また、大手予備校により毎年受験生の自己採点結果から出願者などを予想して二段階選抜における合格最低点を予想するセンターリサーチが行われ、これに多くの受験生は参加する。そして、前年度の結果およびセンターリサーチなどを参考に受験生は出願大学を決める。但し、大学が設定する基準点は毎年変動しているため、受験生には第一次試験を通過できるかどうかは予測がつかない。しかし、二段階選抜が行われない年度もあるので、稀に低得点で第一次試験を通過する事もある。

国公立大学の場合、二段階選抜で第一次試験が不合格になると、受験料の17000円のうち13000円が返還される。2015年以前に実施されていた東京大学の後期日程入試では、同大学の前期日程合格者は科類を問わず二段階選抜で不合格という扱いになったため、同様に受験料の返還が行われていた。

二段階選抜が採用された当初は、他大学合格のため受験放棄する受験生の数が把握できず、二次試験の実倍率が極めて低い数字になった例が多発した。




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