ロンドン・アンド・ブライトン鉄道 ロンドン・アンド・ブライトン鉄道の概要

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ロンドン・アンド・ブライトン鉄道の解説 > ロンドン・アンド・ブライトン鉄道の概要 

ロンドン・アンド・ブライトン鉄道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/24 09:04 UTC 版)

ロンドン・アンド・ブライトン鉄道
London and Brighton Railway
合併先 ロンドン・ブライトン・アンド・サウス・コースト鉄道
設立 1837年
設立地 イギリス
本部 イギリス
テンプレートを表示
1840年におけるイングランド南東部の路線図

設立の背景

19世紀前半の摂政時代からナポレオン戦争後の時代、ブライトンはリゾート地として急速に成長し毎年10万人以上の人々が馬車で移動していた[1]

1823年、実業家のウィリアム・ジェームズ英語版はロンドンとイングランド南部のショアハムロチェスターポーツマスを鉄道で結ぶ構想を提案した[2]が、当時の人々はこれを無視した[3]。その2年後の1825年にもサリー・サセックス・ハンツ・ウィッツ・アンド・サマセット鉄道がジョン・レニーを雇ってブライトンまでの鉄道敷設を検討したが、これも不発に終わった[4]

1829年、ジョン・レニーはブライトンまでの鉄道ルート候補2つを調査することになった。1つ目はドーキング英語版ホーシャム、そしてショアハムを経由する案で、もう1つはレニー自身が考えたヘイワーズ・ヒースを経由する案である[5]。しかし、いずれの案もイギリス議会からの支援を得られず廃案となった。

しかし、これらの構想は1835年に復活し、翌年には以下の6候補が提示された[6]

6案を精査した結果、最終的には直線的が建設費の高いレニー案と遠回りだが建設費を抑えられるステフェンソン案の一騎打ちとなった。それぞれの案に誘致合戦が行われ、1836年には庶民院で一度はステフェンソン案が承認されたが、後に貴族院がそれを拒否した。仲裁のために院内委員会が設置され、議論ののちにレニー案が推薦された。しかし、委員会に所属する議員からはクロイドン - レッドヒル間をサウス・イースタン鉄道と共有すべきだという主張がなされた。

最終的にはノーウッドでクロイドン鉄道と連絡し、以南のブライトンまでは新線を建設することとなった。また、ルイスショアハム方面への支線の建設も決められた。1837年7月に根拠となる法律が議会を通過し、240万ポンドが建設資金として拠出されることになった。

建設工事

ロンドン・アンド・クロイドン鉄道の路線はロンドン・ブリッジ駅からウェスト・クロイドンまでが1839年に開業した。ブライトンまでの延伸工事はジョン・ラストリックが担当し、1838年標準軌で敷設が始まった。

線路敷設に伴い、5つのトンネルが掘られた。

ブライトン駅 - ショアハム駅間の支線は1840年5月に完成した。

本線は1841年7月にヘイワーズ・ヒース駅までが開業し、9月にブライトン駅までの全線が開業した。

ルイス駅までの支線建設自体は1837年に決められたが、工事は1844年から3年間をかけて別会社のブライトン・ルイス・アンド・ヘイスティングス鉄道が担当した。

駅舎・車庫の建設

駅舎の設計にはデイヴィッド・モカッタが起用され、ロンドン・ブリッジ駅からブライトン駅までの計9駅を設計した。さらに1840年にブライトン駅、翌年にホーリー駅に車庫が建設された。


  1. ^ Bradley, (1975)
  2. ^ James (1823) pp. 9–12
  3. ^ Gray. (1977) pp. 5–6
  4. ^ Marshall/ Kidner (1963) pp. 193–194
  5. ^ Gordon (1910). p. 142
  6. ^ Gordon (1910). p. 143


「ロンドン・アンド・ブライトン鉄道」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  ロンドン・アンド・ブライトン鉄道のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ロンドン・アンド・ブライトン鉄道」の関連用語

ロンドン・アンド・ブライトン鉄道のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ロンドン・アンド・ブライトン鉄道のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのロンドン・アンド・ブライトン鉄道 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS