ロックマン (ゲーム) 開発

ロックマン (ゲーム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/24 00:53 UTC 版)

開発

  • タイトルは発売前まで複数回変更されており、企画・開発段階では『バトルキッド』や『レインボー戦士ミラクルキッド』などの案もあり、ゲーム雑誌等へ画面写真等を含む販売予告掲載時には武器に合わせてボディ色が変化することを強調した『ザ・バトルレインボー ロックマン[11]』という名称で発表されたが、最終的には『ロックマン』というシンプルな案に落ち着いた。
  • 企画段階ではオリジナルキャラクターを用いていたが、開発途中にオリジナルだと弱いという意見があり、『鉄腕アトム』の版権を購入し、アトムのゲームとして売り出す計画が一時期あった[12]。なおコミカライズは手塚治虫のアシスタントを務めていた池原しげとが担当しており、6作目までは鉄腕アトムに近い絵柄であった。
  • キャラクターデザイン担当の稲船敬二の証言では、開発中の難易度は製品版よりも高かったが営業にダメ出しされ、『魔界村』(1985年)を基準にして難易度を下げたという[13]
  • 本作のみ最初のボスは6体であるが、本来はこの作品から8体にする予定であった。しかし、容量が足りずに止む無く2体減らすこととなったという。そのうちの1体は「ボンドマン」といい、特殊武器は接着により敵の動きを止めるというものであった(この設定はアイスマンのアイススラッシャーに受け継がれた。そしてもう1体はその時点で完成しておらず、名前すら決まっていないままお蔵入りになったという[14]。なお、リメイクの『ロックマンロックマン』に追加された2体のボスキャラクターは、この2体とはまた別のものである。
  • 本作はアーケードゲームとしての企画から始まり、その後ディスクシステム用のゲームとして開発することになったが、スケジュールの都合で急遽ロムカセットで発売される事となった。最初のステージ選択はアーケードゲーム企画時の稼働率対策(あるステージで詰まっても他ステージへ挑戦できることで客離れを防ぐ)、ボスの部屋の前にあるシャッター付きの通路はディスクシステム版開発時の技術的な対応(通過中にボスキャラのデータをディスクから読み込む)の名残である[13]が、そういった対応が必要なくなった以降の作品でも、これらの要素は最新作まで踏襲されている。また、後にアーケードゲームとしては『ロックマン・ザ・パワーバトル』(1995年)が制作されている。
  • 本作の時点では、初期装備の通常弾(ロックバスター)にはまだ名前がついておらず、また発売当時のチラシでは、特殊武器は「スペシャルアーマー」と表記されていた[15]
  • 日本国外版のパッケージイラストは、アメコミ調の全く別の絵柄で描かれている[16]。後の『ストリートファイター X 鉄拳』(2012年)では、アメリカ版のパッケージイラストを元にした「メガマン」がPlayStationプラットフォーム限定で参戦している。

注釈

  1. ^ 以上が公式ストーリーとして現在知られている筋ではあるが、説明書での記述では博士自身が自らロックマンに改造を施している。「ロックマン自身が改造を志願した」というのは『4』からの変更点である。
  2. ^ 必然的に、ゲーム中で出会っていないボスキャラクターは、ダウンロードできないことになる。

出典

  1. ^ a b c d e 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、18 - 19頁。 
  2. ^ マイウェイ出版『死ぬ前にクリアしたい200の無理ゲー ファミコン&スーファミ』 (ISBN 9784865119855、2018年10月10日発行)、41ページ
  3. ^ Mobile:ロックマンやファイナルファイトが携帯に!” (日本語). SOFTBANK GAMES NEWS INDEX. ITmedia (2003年1月16日). 2019年10月20日閲覧。
  4. ^ カプコン、携帯ゲームサイトにロックマン、ファイナルファイトなどを追加” (日本語). ITmedia Moblie. アイティメディア (2003年1月16日). 2019年10月20日閲覧。
  5. ^ 滝沢修 (2004年5月13日). “カプコン、EZアプリ「ロックマン」など 5月配信の携帯アプリを公開” (日本語). GAME Watch. インプレス. 2019年10月20日閲覧。
  6. ^ 太田亮三 (2004年12月1日). “カプコン、BREW対応の「ロックマン」「魔界村」など配信” (日本語). ケータイ Watch. インプレス. 2019年10月20日閲覧。
  7. ^ 本田拓也 (2007年6月4日). “カプコン、iモード向けに「ロックマン」完全版を配信” (日本語). ケータイ Watch. インプレス. 2019年10月20日閲覧。
  8. ^ カプコン、FC版とほぼ同様の「ロックマン」完全版アプリを配信” (日本語). ITmedia Moblie. アイティメディア (2007年6月5日). 2019年10月20日閲覧。
  9. ^ a b Gpara.com (2008年4月4日). “カプコン、『ロックマン』『ロックマン2』を携帯3キャリア向けに完全移植+α” (日本語). iNSIDE. イード. 2019年10月20日閲覧。
  10. ^ 3DS版バーチャルコンソールに「ロックマン」が登場。本日配信スタート” (日本語). 4Gamer.net. Aetas (2012年7月18日). 2019年10月20日閲覧。
  11. ^ 『ファミコン通信』1987年10月2日号 新作ソフト情報より
  12. ^ 『カプコンミュージックジェネレーション ファミコン音楽全集 ロックマン1~6』付属ブックレット
  13. ^ a b 『カプコンコンシューマークロニクル vol.2』
  14. ^ 『ロックマンを作った男たち ロックマン誕生伝説』(有賀ヒトシ)
  15. ^ 「追加発売広告(日本)」 - 『ロックマン クラシックス コレクション』内 『ロックマン』のミュージアムモード
  16. ^ 「パッケージ 表面(アメリカ)」「パッケージ 表面(ヨーロッパ)」 - 『ロックマン クラシックス コレクション』内 『ロックマン』のミュージアムモード
  17. ^ Smith, Geoffrey Douglas (1998年). “Mega Man - Review”. Allgame. All Media Guide. 2014年11月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年5月5日閲覧。
  18. ^ a b Mega Man for Wii (2007)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年5月7日閲覧。
  19. ^ a b 「クロスレビュー」『ファミコン通信』第39巻、アスキー、1987年12月25日、19頁。 
  20. ^ Lucas, Thomas M. (2008年8月18日). “Mega Man Review - Wii Review”. IGN. 2010年5月8日閲覧。
  21. ^ Nintendo Power staff (November 1992). “Now Playing”. Nintendo Power (Nintendo of America) (42): 107. ISSN 1041-9551. 
  22. ^ The Games Machine staff (May 1990). “Mega Man”. The Games Machine (Ludlow, UK: Newsfield Publications) (30): 60. ISSN 0954-8092. 





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