ポルノグラフィ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/12 13:51 UTC 版)
男性向けポルノと女性向けポルノ
女性向けのポルノとしては、レディースコミック・ティーンズラブ・ボーイズラブといったジャンルがある。ボーイズラブは男性同士の同性愛(ゲイ)を、レディースコミックやティーンズラブでは男女間の異性愛がメインとして描かれているが、経緯としてはボーイズラブ系の作家に「男同士の恋愛関係を男女の関係に置き換えて作品を執筆してほしい」と依頼する形でレディースコミックやティーンズラブというジャンルが誕生している[14]。
男性向けのポルノには、実写のエロ本・他にマンガの形態をとることも多い。これを守如子は、「流通形態」「読者の安心」の観点から次のように説明している[15]。例えばレンタルビデオ店のアダルトコーナーは多くの場合カーテンなどの向こう側に設置されており女性が入りにくい雰囲気となっているが、マンガの場合は売り場が男性向け・女性向けと分かれていることが多いため、女性がポルノを買う抵抗感が少なくて済むと考えられる。
描写の内容として、男性向けのポルノでは基本的には女性身体をエロティックに表現することに重点が置かれているが、女性向けのレディースコミックでは男性身体の描写に力点がおかれているかというとそうではなく、性行為のシーンでは女性身体の描写がメインとなっていることも多い[16]。また、男性向けの成人漫画の性交シーンは性感に関する描写が多いが、それとは違いレディースコミックの性交中のシーンでは、愛があるかどうかなど、そのセックスに関する不安や不満といった俯瞰的で細やかな心理描写が多用される特徴がある[17]。
注釈
出典
- ^ 大辞泉:【ポルノショップ】さまざまな性具・ポルノグラフィーなどを売る店
- ^ 春画は、いつ頃から〈わいせつ〉になり、いつ頃から〈わいせつ〉でなくなったのか
- ^ 小宮自由 (2016年5月19日). “わいせつ物頒布罪は廃止すべきである”. アゴラ. 2019年9月24日閲覧。
- ^ https://movies.yahoo.co.jp/movie/141600/
- ^ “New York Times: Fruits of Passion”. 4 Augsut 2020閲覧。
- ^ キャスト:イザベル・イリエ、クラウス・キンスキー、アリエル・ドンバール、高橋ひとみ、山口小夜子、ピーター、新高恵子ら出演
- ^ 我妻洋 『社会心理学入門(上)』講談社1987:103-104 ISBN 4061588060
- ^ https://www.allcinema.net/cinema/24587
- ^ “Sylvia Kristel”. 2020年6月5日閲覧。
- ^ 『欲望のコード マンガにみるセクシュアリティの男女差』12-13頁
- ^ 光文社『FLASH』誌、2019年10月15日号。10月22日・29日合併号。
- ^ ヨコタ村上孝之 『マンガは欲望する』 筑摩書房、2006年、103-104頁。ISBN 978-4480873514。
- ^ 『欲望のコード マンガにみるセクシュアリティの男女差』30頁。
- ^ 『女はポルノを読む 女性の性欲とフェミニズム』75-76頁・90頁。
- ^ 『女はポルノを読む 女性の性欲とフェミニズム』196-208頁。
- ^ 『女はポルノを読む 女性の性欲とフェミニズム』139頁。
- ^ 瀬地山角 「ポルノグラフィーの政治学」『新・知の技法』 東京大学出版会 1998年 ISBN 4130033123 pp.74-81.
- ^ レーガン チャイルド・プロテクション・ロウ 2023年1月6日閲覧
- ^ 『欲望のコード マンガにみるセクシュアリティの男女差』26-27頁
- ^ 『女はポルノを読む 女性の性欲とフェミニズム』17頁。
- ^ 『女はポルノを読む 女性の性欲とフェミニズム』33-34頁
- ^ 『欲望のコード マンガにみるセクシュアリティの男女差』22-23頁
- ^ 『女はポルノを読む 女性の性欲とフェミニズム』42-44頁。
- ^ 『欲望のコード マンガにみるセクシュアリティの男女差』23頁。
- ^ 『女はポルノを読む 女性の性欲とフェミニズム』44頁。
- ^ 『女はポルノを読む 女性の性欲とフェミニズム』45-58頁。
- ^ 例えばA. SnitowとP. Califiaの『ポルノと検閲』やN. Strossenの『ポルノ防衛論』。
- ^ 『欲望のコード マンガにみるセクシュアリティの男女差』25-27頁・31頁。
- ^ 『欲望のコード マンガにみるセクシュアリティの男女差』28-29頁。
- ^ Milton, Diamond; Ayako, Uchiyama (1999). “Pornography, Rape and Sex Crimes in Japan”. International Journal of Law and Psychiatry 22 (1): 1-22. PMID 10086287 2018年1月30日閲覧。.
- ^ 『欲望のコード マンガにみるセクシュアリティの男女差』28頁。
- ^ 『欲望のコード マンガにみるセクシュアリティの男女差』29頁など。
- ^ 『女はポルノを読む 女性の性欲とフェミニズム』19頁など。
- ^ 『女はポルノを読む 女性の性欲とフェミニズム』23頁。
- ^ a b c d e “アジアの男たちを夢中にさせる“裏クールジャパン””. クーリエ・ジャポン (講談社). (2014年2月27日). オリジナルの2020年3月1日時点におけるアーカイブ。
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