ポケットモンスター (ゲームシリーズ)
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育成システム
基本的には「けいけんち(経験値)」の蓄積によるレベルアップという、多くのRPGと同じシステムとなっている。
レベルの最大値はいずれのポケモン・シリーズにおいても100である。レベルアップに伴って能力値も上昇する。ポケモン毎に成長速度が異なる。レベル100になるために必要な経験値の量には、60万、80万、100万、106万(1,059,860)、125万、164万の6種類のタイプがある。nの3乗からとられることが多い。基本的にレベルが高いほど次のレベルまでに必要な経験値が多くなる。最多で68116である。164万タイプのみ、レベルアップするのに必要な経験値が多くなったり少なくなったりする。
ポケモンの能力
バトルにおけるポケモンの能力は、HP(体力)、こうげき(物理攻撃)、ぼうぎょ(物理防御)、とくこう(特攻:特殊攻撃の略)、とくぼう(特防:特殊防御の略)、すばやさ(素早さ)の6つからなり、「ステータス」とも呼ばれる。
第一世代においては「とくこう」「とくぼう」がとくしゅ(特殊)という1つのステータスだった。『金・銀』で「とくこう」と「とくぼう」が新設された際、第一世代のポケモンではもとの「とくしゅ」の能力値をそのまま両方に受け継いだ者もいれば、いずれか一方だけもとの値が保持され、もう一方がより高い / 低い値に設定されたことによって強化 / 弱化された者もいる。
これらの能力は技の効果などで一時的に上下することがある。「めいちゅうりつ(命中率)」と「かいひりつ(回避率)」は上記のステータスではないが、同様に一時的に変化することのあるパラメータである。ゲーム中で「こうげきが あがった」「かいひりつが さがった」などと表示されたときはこの一時的な変化が起こっている。この変化は段階的に起こるものであり、1つの能力に対し上下各6段階まで変化する。「○○があがった / さがった」と表示された時は1段階、「ぐーんとあがった / がくっとさがった」と表示された時は2段階、「ぐぐーんとあがった/がくーんとさがった」と表示された時は3段階、「さいだいまであがった」と表示された時は限界まで上がっている。この変化はあくまで一時的なものであり、ポケモンがバトルから離れたりバトルが終了したりすると元に戻る。
一方、ポケモンコンテストにおける「コンディション[注 12]」やポケスロンでの「パフォーマンス[注 13]」という能力もある。
能力成長の詳細
各々の能力ごとに、隠しパラメータがいくつか設定されている。ゲーム内はもちろん攻略本でも基本的には公開されていないが、公式では「ポケモンごとに個性がある」、「同じポケモンでも微妙な能力の差異がある」、などとその影響を暗示しており、ファンの間では「種族値」「個体値」「努力値[注 14]」と呼ばれている。この俗称は2017年のゲーム関連の書籍にも掲載されている[61]。これらのパラメータが、一見単純な成長システムに奥行きを与えている。なお、第二世代までと第三世代以降ではシステムが大きく異なる。
ポケモンの性格
第三世代から追加された要素。能力値への影響をはじめとして、ポロックやポフィンの好みの味[注 15]、一部のきのみの効果、『エメラルド』のバトルパレスでの行動パターンに影響する。ポケモンの性格は生まれつき決まっており、変化することはない。
例えば、「さみしがり」な性格のポケモンは「こうげき」が伸びやすく、「ぼうぎょ」が伸びにくい。また、「からい」味を好み、「すっぱい」味を嫌う。性格が影響する能力と好みの味の間には関係があり、伸びやすい能力に好きな味が対応している。例えば「こうげき」と「からい」味は対応している。この対応については下の表の最後の行に示す。
「がんばりや」「てれや」「まじめ」「きまぐれ」「すなお」の5つの性格は能力値の変化や味の好みがない。これらの性格の場合、『ダイヤモンド・パール・プラチナ』では「すききらいなし」「なんでも よくたべる」と表示される。
下の表は性格が能力値に与える影響を示したもので、数字は影響する能力値にかかる倍率であり、空欄は1倍である。『ハートゴールド・ソウルシルバー』『ブラック・ホワイト』ではポケモンの能力値表示欄で1.1倍になる能力が赤文字で、0.9倍になる能力は青文字でそれぞれ表示される。
性格 | こうげき | ぼうぎょ | とくこう | とくぼう | すばやさ |
---|---|---|---|---|---|
さみしがり | 1.1 | 0.9 | |||
いじっぱり | 1.1 | 0.9 | |||
やんちゃ | 1.1 | 0.9 | |||
ゆうかん | 1.1 | 0.9 | |||
ずぶとい | 0.9 | 1.1 | |||
わんぱく | 1.1 | 0.9 | |||
のうてんき | 1.1 | 0.9 | |||
のんき | 1.1 | 0.9 | |||
ひかえめ | 0.9 | 1.1 | |||
おっとり | 0.9 | 1.1 | |||
うっかりや | 1.1 | 0.9 | |||
れいせい | 1.1 | 0.9 | |||
おだやか | 0.9 | 1.1 | |||
おとなしい | 0.9 | 1.1 | |||
しんちょう | 0.9 | 1.1 | |||
なまいき | 1.1 | 0.9 | |||
おくびょう | 0.9 | 1.1 | |||
せっかち | 0.9 | 1.1 | |||
ようき | 0.9 | 1.1 | |||
むじゃき | 0.9 | 1.1 | |||
対応する味 | からい | すっぱい | しぶい | にがい | あまい |
注釈
- ^ 最低一度は捕獲するか通信交換などで手に入れることで図鑑に登録される。
- ^ ポケットモンスターの作品群は、ディズニーやスター・ウォーズやマーベル・シネマティック・ユニバースすらも大幅に上回る総収益を誇る。
- ^ 任天堂の2014年3月期決算説明会では544万本とも[14]
- ^ 4Gamer.netでは1622万本(2014年9月末時点)とも[16]
- ^ ファミ通版2010年テレビゲームソフト売り上げTOP1000では219万本(2011年12月末時点)とも[22]
- ^ 193万本(2018年度)[43]、14万本(2019年度)[44]、8万本(2020年度)[45]、3万本(2021年度)[46]の合算。
- ^ 452万本(2019年度)[44]、62万本(2020年度)[45]、50万本(2021年度)[46]の合算。
- ^ 346万本(2021年度)[44]、18万本(2022年度)[54]の合算。
- ^ 735万本(2022年度)[54]、69万本(2023年4月~12月)[56]の合算。
- ^ 第三世代から第七世代(3DS)までは、ソフトとハードをそろえていれば、手持ちのポケモンを次世代のソフトに順繰りに送り込むことができたが、第七世代→第八世代(Switch)では送り込めるポケモンに制限がかかった。
- ^ 同一世代内で後で発売されたソフト同士での転送(通信交換)なら可能。
- ^ 「かっこよさ」「うつくしさ」「かわいさ」「かしこさ」「たくましさ」の5種類。それぞれ特定の「ポロック」や「ポフィン」を与えると伸びる。
- ^ 「スピード」「パワー」「テクニック」「スタミナ」「ジャンプ」の5種類。それぞれ特定の「ポケドリンク」を与えると伸びる。
- ^ 作中では「きそポイント」と呼称されているもの。
- ^ 好きな味だとコンディションが少し多めに上がる。
- ^ 「かしらのしるし」を1つでも入手している場合、「トリック」など互いの道具を交換する技で他のキリキザンに「かしらのしるし」を押し付けた状態で倒してもカウントされ、この手法であればダブルバトルにて味方同士でも可能。なお、このアイテム自体にこれと言った使用方法・効果はない。
- ^ イーブイのように進化後にタイプが全く変わってしまうポケモンなど一部例外はある。
- ^ サトシがクラブを捕まえる際は、木の枝を突きつけて注意を逸らしタイミングを見計らって捕獲。ムサシがハブネークを捕まえる際は、自分の髪を食いちぎられたことに激怒し、「こわいかお」「みだれひっかき」「メガトンキック」で弱らせて捕獲した。
- ^ 他のRPGの「たたかう」などと称される、MPを消費せず素手や武器での攻撃など
- ^ 多くのポケモンが初期から覚えている「たいあたり」などですら数多くの技の一つでしかない。
- ^ ただし、『金、銀、クリスタル』以前の作品は命中率や回避率の変動による影響を受ける。
- ^ 『サン・ムーン』以降はこおりタイプ以外が使用した「ぜったいれいど」に限り命中率が20%に下がる。
- ^ ゴーストタイプが使用した場合、自分のHP最大値の半分を削って相手に呪いをかける。HPが半分以下でも発動し、その場合は自分が「ひんし」になる。呪いをかけられた相手はターン毎にHP最大値の1/4ずつダメージを受ける。交代すると効果は消える。それ以外のタイプが使用した場合、自分の「こうげき」「ぼうぎょ」が1段階上がり、「すばやさ」が1段階下がる。自分に対する変化技のため、相手の「まもる」「みがわり」を無視して呪いをかけられる。
- ^ 「みやぶる」や「かぎわける」、みずタイプに対して「フリーズドライ」など。
- ^ でんきタイプの「でんじは」がじめんタイプに、どくタイプの「どくどく」がはがねタイプに効かないなど。
- ^ 「つりびと」はみずタイプ、「からておう」はかくとうタイプ、「サイキッカー」はエスパータイプなど。
- ^ ゴーストタイプの技「あやしいひかり」などを覚えるゴルバットだけでなく、アーボックも使用する。
- ^ ドラゴンタイプのポケモンがミニリュウとその進化系のみであり、ギャラドスやプテラも使用し、第二世代の『金・銀・クリスタル』で再登場した時に至っては手持ち全てがひこうタイプだった。
- ^ 『Pokémon LEGENDS アルセウス』では、既に何らかの状態異常になっている場合でも、新たに別の状態異常への上書きが可能。「ひんし」以外はターン経過や戦闘終了・離脱でも治癒可能だが、戦闘中に上書きされると残りターン数も初期化される。一部、呼称や症状がこれまでと異なるものもある。
- ^ 数ターンの間混乱し、ランダムで自分を威力40で物理攻撃し技を封じられる。特性「マイペース」を持つポケモンはこの状態にならない。
- ^ 異性のポケモンが相手だと一定の確率で技を封じられてしまう。自分か相手が交代するまで持続。性別不明や、特性「どんかん」を持つポケモンはこの状態にならない。
- ^ 「やどりぎのタネ」を受けるとターンごとにHPを奪われる。くさタイプはこの状態にならない。「やどりぎのタネ」を仕掛けてきた相手が交代しても持続し、交代した別の相手にも引き続きHPを奪われる。自分が交代する以外に、「こうそくスピン」など特定の技を使って自力で解除することもできる。
- ^ 野生ポケモンとのバトルで「にげる」を選択しても失敗する場合がある。逃げる自分の「すばやさ」が相手より低い場合に起こりやすい。野生ポケモンが相手の逃走・交代を防ぐ技(「クモのす」「くろいまなざし」「まきつく」など)や特性(「かげふみ」「ありじごく」「じりょく」など)の効果を受けた場合は完全に逃走不可能。
- ^ 第八世代の場合は天気に関与せず、ミストフィールドが展開される。
出典
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