フェノール・亜鉛華リニメント フェノール・亜鉛華リニメントの概要

フェノール・亜鉛華リニメント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/01 02:08 UTC 版)

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小史

フェノール・亜鉛華リニメントは、土肥慶蔵の創案による処方といわれ、日本において古くから用いられているが、日本以外の国の公定書には収載されていない[2]

別名のカチリは、ドイツ語表記:Karbol Zink Linimente(カルボール(Karbol)は、フェノール(Phenol、石炭酸という意味のCarbolic acidも同意語)の独別名を略したもの。

薬理作用

フェノール(2%)の防腐、消毒、鎮痒作用と酸化亜鉛の収れん作用のほか、皮膚面に塗擦すると水分が蒸発してトラガントの薄膜が残り、皮膚を保護する作用を有する[3]

組成

本剤は、以下の組成からなるリニメント剤(全量1000gの場合)[4]

液状フェノール:22mL
トラガント末:20g
カルメロースナトリウム:30g
グリセリン:30mL
酸化亜鉛:100g
精製水:適量

効能

皮膚そう痒症、汗疹じん麻疹小児ストロフルス、虫さされ

用法

1日1~数回、適量を患部に塗布する。

禁忌

びらん潰瘍、結痂、損傷皮膚および粘膜

参考文献

  1. 高久史麿鴨下重彦監修『治療薬マニュアル2000』医学書院、2000年、p1286、ISBN 4-260-10532-9



  1. ^ 日本薬剤師会, ed. (2008), 調剤指針 (第12改訂増補 ed.), 薬事日報社, p. 62, ISBN 9784840810517 
  2. ^ マイラン製薬『医薬品インタビューフォーム カチリ「ホエイ」』2008年2月改訂、P1
  3. ^ マイラン製薬『医薬品インタビューフォーム カチリ「ホエイ」』2008年2月改訂、P8
  4. ^ 『第15改正日本薬局方』2006年、p923


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