ハードトップ 自動車部品としての「ハードトップ」

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ハードトップ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/25 01:21 UTC 版)

自動車部品としての「ハードトップ」

脱着式ハードトップの例:
布製の幌を持つオープンカーに専用のハードトップを装着。ポルシェ・911・ターボカブリオレ
電動格納ハードトップの例:
ルノー・メガーヌ・グラスルーフ・カブリオレ

硬い材質でできた自動車の屋根のこと。実際的には、オープンカーの屋根構造において、「ソフトトップ」(布製のビニール製の窓)と対照的に使われる。

オープンカーの装備としての脱着式のハードトップ、いわゆる「デタッチャブルハードトップ」の場合、アルミFRPなど、比較的軽い素材で作られていることが多い。本来装備されていることの多いソフトトップに比べ、ハードトップの着脱作業は煩雑であるが、耐候性と耐久性では大きく勝り、室内の快適性とクーペ風のスタイルも得られる。

以前は幌型が基本であったジープタイプの四輪駆動車では、「メタルトップ」や「FRPトップ」という呼称が使われることも多い。いずれも寸法や重量があり、また、メタルトップは複数のパネルで構成されているため頻繁に着脱する類のものではなく、あくまでも「外すことも可能」なハードトップである。また、その後のクロスカントリーカーやスポーツ・ユーティリティ・ビークル(SUV)にもメタルトップと呼ばれるものがあるが、これらはモノコックに準じた車体構造か、完全なモノコック構造の車体を持つ車種であり、屋根を分離することはできない。

車両そのものに電動格納式ハードトップを組み込み、自動的・機械的に屋根を開閉できるオープンカーもあり、クーペカブリオレと呼ばれる。日本では、このような車種の屋根構造を指して、「ハードトップ」の代わりに、「メタルトップ」という表現が使われることがある。


注釈

  1. ^ ベントレー・アルナージをベースにした2ドア4シータークーペ。550台の限定生産。
  2. ^ モノコック構造の車体で、床と屋根の両方にほぼ垂直に交わるBピラーを取り払うと、車体を一周する構造材の「輪」が分断され、そのままでは車体剛性と強度や、近年重要視されている側面衝突(Tボーンクラッシュ)に対する安全性も著しく低下する。
  3. ^ ドアパネルと窓枠を一体でプレス加工する「フルプレスドドア」(フルドア)にも「部品としてのサッシ」はないが、ドアウインドウを取り囲む枠はあるため、ハードトップようなスタイルにはならない。
  4. ^ T200系カリーナED/コロナEXiVはピラード・ハードトップである
  5. ^ ブルーバードの4ドアモデルに関しては、910型、U11型、U12型でピラーレス・ハードトップが登場したが、U13型へのフルモデルチェンジでセンターピラーが付き、最終的にはU14型へのフルモデルチェンジをもって4ドアモデルはセダンに一本化された。
  6. ^ スカイラインの4ドアモデルに関しては、R31型で初めてピラーレス・ハードトップが登場したが(R31型は4ドアセダンもラインナップされていた)、R32型へのフルモデルチェンジでセンターピラーが付き(R32型の4ドアモデルはハードトップのみ)、最終的にはR33型へのフルモデルチェンジをもって4ドアモデルはセダンに一本化された。
  7. ^ ドアを開けるとドアウインドウガラスがわずかに下がり、ドアが完全に閉まるとガラスを上げ、車体側のウェザーストリップに圧着させる。

出典

  1. ^ a b c d 沼田亨 (2020年7月8日). “「日産ローレル」を通して学ぶ 国産ハードトップ車通史”. webCG. 2020年7月8日閲覧。
  2. ^ 日本国内で購入出来る車種全体で見た場合、マセラティ・ギブリなどが挙げられる
  3. ^ 4ドアクーペを確立させた、色気あるCLSクラスAllAbout


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