ニシノデイジー
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戦績
デビュー前
2016年4月18日、北海道浦河町の谷川牧場で誕生[1]。母系には馬主である西山茂行の父西山正行の代表所有馬で西山牧場の生産馬であるセイウンスカイ、ニシノフラワーの血が流れている[4][5]。
2歳(2018年)
美浦・高木登厩舎に入厩。7月8日の新馬戦(函館芝1800m)でデビューし、ラブミーファインに1馬身半差の2着となる。中1週で出走した2戦目の未勝利戦で人気に応えて初勝利を挙げる[6]。
しかし、管理する高木、鞍上の勝浦正樹はともに「もっと走れるはず」とこの時点ではまだ物足りなさを感じていたが、その後短期放牧を挟んで状態が良化[4]。3戦目の札幌2歳ステークスでは6番人気とさほど評価は高くなかったが、4コーナーで先団に取り付き、直線で粘るナイママを競り落として重賞初制覇を果たした[7]。
東京スポーツ杯2歳ステークスでも重賞勝ち馬ながら8番人気に留まったが、ゴール前で4頭横一線となる激戦をハナ差制して重賞2連勝となった[8]。
年末のホープフルステークスでは最内枠からの発走となり、勝負どころで内に包まれて位置取りを下げざるを得なくなった。最後は馬群を縫って伸びたが3着に終わった[9]。
3歳(2019年) - 5歳(2021年)
年明け初戦として3月3日の弥生賞に出走。メンバー中唯一の重賞2勝馬という事もあり1番人気に推されたが、重馬場でのレースの中で最後の直線で内を突くも外の馬に差し切られ、4着に敗れた[10]。
続く4月14日の皐月賞では、前年のホープフルステークス優勝馬サートゥルナーリアが圧倒的支持を受ける中で6番人気での出走となった。レースでは中団に位置を取ったものの向こう正面で内に入れた際に他馬と接触するアクシデントがあり、直線でも伸びを見せられずブービーの17着に敗退した[11]。
前走の大敗もあって5月26日の第86回東京優駿では大きく人気を落とし、単勝オッズ107.9倍の13番人気で出走。しかしレースでは折り合いを付けながら競馬を進め、12番人気ロジャーバローズが優勝する波乱の中で内からしぶとく伸び、サートゥルナーリアにアタマ差まで迫る5着に健闘した[12]。なお、ダービーまでは西山茂行が「オーナー特権」として勝浦の継続騎乗を決定している[13]。
秋初戦には9月16日のセントライト記念を選択。混戦模様の中で青葉賞勝ち馬リオンリオンに次ぐ2番人気に推され、折り合いを重視し後方からの競馬を選択したが、4コーナーで大外を周る展開となり、最後はメンバー中最速の上がりで追い込んだものの5着となった[14]。
セントライト記念では「3着までに入らなかった場合、勝浦とのコンビを解消する」という申し合わせがあり、このレースを最後に勝浦は本馬に騎乗することはなくなった。年内最後の出走となった菊花賞では、当初「ニシノデイジーは京都競馬場に慣れた栗東所属の騎手にお願いしようと思います」[15]と栗東所属の騎手にオファーしており、実際には武豊と大野拓弥が候補に上がっていた[13]。本馬を管理する高木登調教師による交渉[16]の末、武のエージェントである豊沢信夫が仲介するクリストフ・ルメールを鞍上に迎えて出走することが決定した[17][18]。
迎えた菊花賞は最終的に皐月賞2着・ダービー3着馬ヴェロックスに次ぐ単勝オッズ6.0倍の2番人気に推されての出走となり、後方集団からレースを進めたが、直線では伸びを見せられず9着に敗れた。鞍上のルメールは「人気馬の後ろでレースができましたが、直線では切れる脚が使えず、ずっと同じペースでした。もっと流れが速くなって、スタミナを求められる展開が合うのかなと思います」とコメント[19]。馬主の西山はレース後にブログで「まあ、力不足でした」としつつも「ただ、今年は皐月賞、ダービー、菊花賞とすべてのパドックに立ちました。ちょっと達成感があります」と綴った[20]。なお、優勝したのは武が騎乗したワールドプレミアだった。
4歳初戦にはアメリカジョッキークラブカップを選択。このレースからは田辺裕信と新コンビを組んだ[13]。一昨年の有馬記念を制したブラストワンピース等が集まり[21]、単勝は6番人気となった。レースでは6着に終わった。レース後に田辺騎手は 「道中は感じ良く行けたけど、最後は止まっていて、「あれ?」っという感じで、上手くいった割には物足りなかった」と語った[22]。次走の金鯱賞も6着としたが、その後は2桁着順が続いた。
6歳(2022年)
2022年初戦の白富士ステークスで12着となったところで、陣営はニシノデイジーを障害へ転向させることを決断。未勝利戦を2戦目で勝ち上がり、初のオープン戦となった秋陽ジャンプステークスでは2着。
秋陽ジャンプステークスの後、陣営では次走としてオープン戦を検討していたが、五十嵐雄祐騎手が中山大障害への挑戦を志願したこともあり、中山大障害へ出走。レースでは大生垣障害の先で先頭に立つと、引退レースだったオジュウチョウサン以下を押し切り優勝、約4年ぶりの重賞制覇となった[23]。
- ^ 障害戦は平均1F
ニシノデイジーの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | デインヒル系 |
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父 *ハービンジャー Harbinger 2006 鹿毛 |
父の父 Dansili1996 黒鹿毛 |
*デインヒル | Danzig | |
Razyana | ||||
Hasili | Kahyasi | |||
Kerali | ||||
父の母 Penang Pearl1996 鹿毛 |
Bering | Arctic Tern | ||
Beaune | ||||
Guapa | Shareef Dancer | |||
Sauceboat | ||||
母 ニシノヒナギク 2008 鹿毛 |
アグネスタキオン 1998 栗毛 |
*サンデーサイレンス | Halo | |
Wishing Well | ||||
アグネスフローラ | *ロイヤルスキー | |||
アグネスレディー | ||||
母の母 ニシノミライ2003 鹿毛 |
セイウンスカイ | *シェリフズスター | ||
シスターミル | ||||
ニシノフラワー | Majestic Light | |||
*デュプリシト | ||||
母系(F-No.) | デュプリシト系(FN:2-s) | [§ 2] | ||
5代内の近親交配 | Danzig4×5=9.38%、Northern Dancer5・5(父内)=6.25% | [§ 3] | ||
出典 |
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p “ニシノデイジー”. JBISサーチ. 2022年12月24日閲覧。
- ^ “ニシノデイジーとともにさらなる高みへ 高森裕貴厩務員 【THE FACE】”. サンケイスポーツ. (2023年3月6日) 2023年3月9日閲覧。
- ^ 競走馬登録馬名簿・馬名意味. JRA. 2018年9月8日閲覧
- ^ a b 【札幌2歳S】ニシノデイジー 北都で開花 “ニシノ”の血の結晶が実りの秋へ. デイリースポーツ(2018年9月1日付). 2018年9月8日閲覧
- ^ 河合力 (2019年2月24日). “親子2代オーナーの夢を紡ぐ。ニシノデイジーの成長がものすごい” 2019年3月4日閲覧。
- ^ a b “ニシノデイジー”. netkeiba.com. 株式会社ネットドリーマーズ. 2023年4月15日閲覧。
- ^ 【札幌2歳S】6番人気ニシノデイジー重賞初V!2歳戦線の主役に名乗り. スポーツ報知(2018年9月2日付). 2018年9月8日閲覧
- ^ 【東京スポーツ杯2歳S】8番人気ニシノデイジーが重賞2連勝. 東京スポーツ(2018年11月17日付). 2018年11月24日閲覧
- ^ 【ホープフルS】ニシノデイジーは3着で重賞3連勝ならず 勝浦「やれる手応えは感じた」. サンケイスポーツ(2018年12月28日付). 2018年12月30日閲覧
- ^ “【弥生賞】1番人気ニシノデイジー4着敗退 勝浦「手応え悪くなかったが…」”. デイリースポーツ 2019年10月17日閲覧。
- ^ “【皐月賞】ニシノデイジー見せ場なく17着…勝浦「うまく乗れませんでした」”. サンケイスポーツ. (2019年4月14日) 2019年10月17日閲覧。
- ^ “【日本ダービー】(東京)~ロジャーバローズが7071頭の頂点に輝く”. 競馬実況web (ラジオNIKKEI) 2019年10月17日閲覧。
- ^ a b c 今年も終わります。そして、、 西山牧場オーナーの(笑)気分、2019年12月30日、2020年1月1日閲覧
- ^ “【セントライト記念】2番人気ニシノデイジーは5着 勝浦「位置取りが後ろだったのかも」”. スポーツ報知. (2019年9月16日) 2019年10月17日閲覧。
- ^ “『5着か・・』”. 西山牧場オーナーの(笑)気分. 2019年10月17日閲覧。
- ^ “『勝浦騎手降板の反響』”. 西山牧場オーナーの(笑)気分. 2019年10月17日閲覧。
- ^ “『公表します』”. 西山牧場オーナーの(笑)気分. 2019年10月17日閲覧。
- ^ “【菊花賞】ニシノデイジー ルメールで逆襲だ”. デイリースポーツ 2019年10月17日閲覧。
- ^ “【菊花賞】2番人気ニシノデイジーは9着に終わる ルメール「スタミナを求められる展開が合う」”. スポーツ報知. (2019年10月20日) 2019年10月21日閲覧。
- ^ “『菊花賞9着』”. 西山牧場オーナーの(笑)気分. 2019年10月21日閲覧。
- ^ “【AJCC】GI馬ブラストワンピースが始動/JRAレースの見どころ”. netkeiba.com 2020年2月17日閲覧。
- ^ “【AJCC】(中山)~帰国初戦のブラストワンピースが重賞5勝目を飾る”. 競馬実況web (ラジオNIKKEI) 2020年2月17日閲覧。
- ^ “【中山大障害】ニシノデイジーの時代到来!転向4戦目でJ・G1初挑戦V、五十嵐「折り合いうまくいった」”. スポーツニッポン. (2022年12月25日) 2023年1月7日閲覧。
- ^ a b c “血統情報:5代血統表|ニシノデイジー”. JBISサーチ. 2018年9月8日閲覧。
- ^ ニシノヒナギク | 競走馬データ. netkeiba.com. 2018年9月8日閲覧
- ^ ニシノフラワー | 競走馬データ. netkeiba.com. 2018年9月8日閲覧
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