ドリュー・ハッチソン ドリュー・ハッチソンの概要

ドリュー・ハッチソン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/07 06:21 UTC 版)

ドリュー・ハッチソン
Drew Hutchison
デトロイト・タイガース #50
トロント・ブルージェイズ時代
(2015年4月12日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国
出身地 フロリダ州レイクランド
生年月日 (1990-08-22) 1990年8月22日(32歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
195 lb =約88.5 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2009年 MLBドラフト15巡目
初出場 2012年4月21日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

名のDrewは、メディアによってはドルーと表記されることもある。

経歴

プロ入りとブルージェイズ時代

2009年MLBドラフト15巡目(全体460位)でトロント・ブルージェイズから指名され、プロ入り。大学進学を予定していたため指名順位は落ちたが、契約金は3巡目相当だった[1]

2012年開幕時はAA級ニューハンプシャー・フィッシャーキャッツに所属していたが、先発投手が不足するチーム事情から、当初の予定よりも早い4月21日のカンザスシティ・ロイヤルズ戦でメジャーデビューを果たした[2]。以後、11試合に先発して5勝を挙げていたが、6月15日のフィラデルフィア・フィリーズ戦で右肘を痛めて途中降板。8月にトミー・ジョン手術を受け、復帰は2014年までずれ込む見通しとなった[3]

2014年、大手術からの復活を期すシーズンとなるが、開幕から先発ローテーションに固定された。5月16日のテキサス・レンジャーズ戦では、9回を1四球3安打に抑え、メジャー初完封を達成した[4]。シーズンを通して先発ローテーションを守りきり、32試合で11勝13敗、防御率4.48という成績をマークした。184.2イニングで、投球回とほぼ同数となる184奪三振を記録するなど、見事な復帰劇を見せた。

2015年3月31日に開幕投手に指名された[5]。メジャー復帰1シーズン目の2014年、素晴らしい成績を残したハッチソンだったが、この年は一転して調子を落とし、13勝5敗、勝率.722と勝ち運こそ味方につけたものの、防御率は5.57と芳しくなかった。規定投球回数到達かつ防御率5点台以上の投手としてはセイバーメトリクスが導入された1995年以降のMLBにおいて最高値の勝率。

2016年マイナー暮らしが長く、ブルージェイズでは3試合に登板・うち2試合が先発登板で、12.2イニングで4被本塁打、1勝0敗、防御率4.97、WHIP1.34だった。AAA級バッファロー・バイソンズでは、18試合の先発登板で6勝5敗、防御率3.26、WHIP1.11、奪三振率9.7という好成績をマークしていた。

パイレーツ時代

2016年8月1日にフランシスコ・リリアーノリース・マクガイアハロルド・ラミレスとのトレードで、ピッツバーグ・パイレーツへ移籍した[6]。パイレーツではリリーフをメインで起用され、6試合中5試合がリリーフ登板だった。防御率5.56、WHIP1.59と、打ち込まれた。ブルージェイズとの合算では、9試合の登板(うち3試合が先発登板)で1勝0敗、防御率5.25、WHIP1.46、24.0イニングで7四球、22奪三振という成績だった。移籍後のマイナーでは、AAA級インディアナポリス・インディアンスに所属。7試合中6試合が先発登板で、1勝1敗、防御率4.50、WHIP1.44を記録。また、マイナーの合算成績は25試合の登板(24試合が先発)で7勝6敗、防御率3.59、WHIP1.20だった。

2017年は開幕からマイナー・オプションでAAA級インディアナポリスに配属された。9月15日に40人枠外となった[7]。レギュラーシーズン終了後の10月2日にFAとなった[8]

フィリーズ時代

2018年2月15日にフィリーズとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった[8]。3月25日にメジャー契約を結んで40人枠入りした[9]。5月31日にDFAとなり[10]、6月4日にマイナー契約で傘下のAAA級リーハイバレー・アイアンピッグスへ配属された後、翌5日にFAとなった[8]

ドジャース傘下時代

2018年6月16日にロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約を結び、傘下のAAA級オクラホマシティ・ドジャースへ配属された[11]。AAA級オクラホマシティでは9試合(先発7試合)に登板して4勝1敗・防御率2.14・40奪三振を記録したが、7月31日に自ら選んで契約を途中で放棄する「オプトアウト」を行使した[12]

レンジャーズ時代

2018年8月4日にレンジャーズとメジャー契約を結ぶと報じられ、翌5日にアクティブ・ロースター入りした[13]。9月3日にマイナー契約に切り替わって傘下のAAA級ラウンドロック・エクスプレスへ配属された[14]。レギュラーシーズン終了後の10月4日にFAとなった[8]

ヤンキース傘下時代

2019年1月11日にニューヨーク・ヤンキースとマイナー契約を結び、スプリングトレーニングに招待選手として参加することになった。シーズンでは開幕から傘下のAAA級スクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダースでプレーしていたが、6月17日に自由契約となった[8]

ツインズ傘下時代

2019年6月21日にミネソタ・ツインズとマイナー契約を結び、傘下のAAA級ロチェスター・レッドウイングスへ配属された[8]

エンゼルス傘下時代

2019年8月5日に金銭トレードで、ロサンゼルス・エンゼルスへ移籍した。移籍後は傘下のAAA級ソルトレイク・ビーズでプレーした。オフの11月4日にFAとなった[8]

独立リーグ時代

2020年8月9日に独立リーグであるアメリカン・アソシエーションミルウォーキー・ミルクメンと契約した。

タイガース時代

2021年2月27日にデトロイト・タイガースとマイナー契約を結んだ[15]。シーズンでは5月のマイナーリーグ開幕から傘下のAAA級トレド・マッドヘンズでプレーし、8月14日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[16]。8月23日にDFAとなり、26日にマイナー契約でAAA級トレドへ配属された[17]。9月7日に再びメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[18]。この年メジャーでは9試合(先発2試合)に登板して3勝1敗、防御率2.11、10奪三振を記録した。オフの11月5日にマイナー契約でAAA級トレドへ配属され、7日にFAとなった。

2022年3月15日にタイガースとマイナー契約で再契約を結んだ。レギュラーシーズン開幕前日の4月6日にメジャー契約を結んで開幕ロースター入りすることが発表された[19]。5月11日にDFAとなり[20]、13日にFAとなった。6日後の5月19日に再びタイガースとマイナー契約で再契約を結び、AAA級トレドへ配属された。6月13日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[21]。2試合に登板後の6月19日に再びDFAとなり[22]、22日にFAとなった。6月24日に三たびタイガースとマイナー契約を結び、AAA級トレドへ配属された[8]。7月5日にメジャー契約を結んでアクティブ・ロースター入りした[23]

投球スタイル

平均92mph(最速95mph)のフォーシームが全投球の約半数、平均91mphのシンカーが約1/4を占める。変化球スライダーチェンジアップを投げるが、右打者にはチェンジアップはほとんど投げず、フォーシームの割合が増える(※データは2012年のPITCHf/x[24]


  1. ^ Drew Hutchison will debut for Toronto Blue Jays on Saturday ESPN
  2. ^ Blue Jays confident Hutchison ready bluejays.com[リンク切れ]
  3. ^ Gregor Chisholm (2012年8月7日). “Hutchison, McGowan to undergo surgery Thursday” (英語). MLB.com. 2018年2月16日閲覧。
  4. ^ Melky Cabrera's double in 8th spoils dominant night from Yu Darvish” (英語). ESPN (2014年5月16日). 2014年10月29日閲覧。
  5. ^ Mike Johnston (2016年4月5日). “Drew Hutchison named Buffalo Bisons’ opening day starter” (英語). Sportsnet. 2018年2月16日閲覧。
  6. ^ Blue Jays trade Drew Hutchison to Pirates for Francisco Liriano, prospects” (英語). Sportsnet (2016年8月1日). 2016年8月7日閲覧。
  7. ^ Adam Berry (2017年9月15日). “Bucs outright Hutchison to Indianapolis” (英語). MLB.com. 2018年2月16日閲覧。
  8. ^ a b c d e f g h MLB公式プロフィール参照。2022年6月25日閲覧。
  9. ^ Todd Zolecki (2018年3月25日). “Phillies designate veteran Rupp for assignment” (英語). MLB.com. 2018年3月27日閲覧。
  10. ^ Todd Zolecki (2018年5月31日). “Cozens gets call from Phillies -- while in shower” (英語). MLB.com. 2018年6月3日閲覧。
  11. ^ Dodgers' Drew Hutchison: Joins Dodgers on minor-league deal” (英語). CBS Sports (2018年6月16日). 2018年8月7日閲覧。
  12. ^ Craig Minami (2018年8月1日). “Gavin Lux and Quakes win 19-6” (英語). SB Nation. 2018年8月7日閲覧。
  13. ^ T.R. Sullivan (2018年8月4日). “Hutchison signs with Rangers, starts vs. O's” (英語). MLB.com. 2018年8月7日閲覧。
  14. ^ T.R. Sullivan (2018年9月3日). “Pelham among prospects to be called up” (英語). MLB.com. 2018年9月4日閲覧。
  15. ^ Anthony Franco (2021年2月28日). “Tigers Sign Drew Hutchison To Minors Deal” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年3月19日閲覧。
  16. ^ Tigers Designate Buck Farmer For Assignment” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年8月15日閲覧。
  17. ^ Mark Polishuk (2021年8月26日). “Tigers Outright Drew Hutchison” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年9月4日閲覧。
  18. ^ Mark Polishuk (2021年9月7日). “Tigers Select Drew Hutchison’s Contract” (英語). MLB Trade Rumors. 2021年9月8日閲覧。
  19. ^ Steve Adams (2022年4月6日). “Tigers Announce Several Transactions, Finalize Opening Day Roster” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年5月19日閲覧。
  20. ^ Tim Dierkes (2022年5月11日). “Tigers To Designate Drew Hutchison For Assignment” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年5月19日閲覧。
  21. ^ Anthony Franco (2022年6月13日). “Tigers Designate Jacob Barnes For Assignment” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年6月16日閲覧。
  22. ^ Darragh McDonald (2022年6月19日). “Tigers Designate Drew Hutchison For Assignment” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年6月22日閲覧。
  23. ^ Steve Adams (2022年7月5日). “Tigers To Select Drew Hutchison” (英語). MLB Trade Rumors. 2022年7月12日閲覧。
  24. ^ Brooks Baseball · Home of the PitchFX Tool - Player Card: Drew Hutchison


「ドリュー・ハッチソン」の続きの解説一覧



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ドリュー・ハッチソン」の関連用語

ドリュー・ハッチソンのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ドリュー・ハッチソンのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのドリュー・ハッチソン (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS