セミヤドリガ 近縁種

セミヤドリガ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/19 09:10 UTC 版)

近縁種

ハゴロモヤドリガ(スケバハゴロモの腹部に寄生)。

セミヤドリガは世界の熱帯から温帯までで40種ほどが知られ、そのうち日本にはセミヤドリガのほか、ハゴロモ類に寄生する別属のハゴロモヤドリガ Epiricania hagoromo Kato, 1939が本州、四国、九州、八重山諸島などに分布する。

さらに日本からはもう一種、ニイニイゼミに寄生するとされるニイニイヤドリガが記録されているが、これは幻の昆虫とも言うべき存在となっている。いわゆる未記載種で、正式な学名は付けられておらず、標本も残っていない。これはセミやセミヤドリガの研究で知られる加藤正世(かとう まさよ)が1954年、東京の石神井で採集したニイニイゼミの雌に寄生していた幼虫1個体を見つけて報告したもので、大きさは体長2.3mm、幅1.0mmほどで、セミヤドリガの幼虫より小型である。体は光沢のある肉色で、白い蝋物質は分泌していなかったが、それでも終齢に近いものだと思われるものであったとされる。寄生部位はセミヤドリガとは異なり、付け根近くの翅表面に付いており、その辺りにあるニイニイゼミ特有の体毛を食べていたが、寄主のセミが死んでしまい、本種もその3日後に死んでしまったという。この報告以降ニイニイヤドリガは再発見されておらず、正体も不明のままである。

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