スクリーンショット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/27 20:28 UTC 版)
歴史
スクリーンショットが普及する以前は、ゲームプログラムの良し悪しは書かれた特徴(売り文句)を参考に判断するしかなかった。1970年代を皮切りに、スクリーンショットがコンピューターゲームの紹介・販促として使われるようになり、ゲームプレイヤーは自身がプレイするときの様子を思い描くことができるようになった。しかし、中には低解像度なプラットフォームのソフトウェアにもかかわらず、より細密な上位機種の画像を用いるなど、判断材料にならないものもあった。たとえば Commodore64 のゲームソフトのスクリーンショットとして、上位機種であるCommodoreAmigaバージョンの画像が使われることがあった。これは消費者からの苦情により、メーカー側はどちらのバージョンの画像かを明示するようになった。
ホビーパソコンが「マイコン」と呼ばれていた1980年(昭和55年)ごろには、スクリーンショットもしくはスクリーンショットを印刷することを指して「ハードコピー」と呼んでいた。この語は元来、コンピューター上のデータを紙などコンピューターなしで人間が利用できる物理的な媒体に記録・複製すること、またはそのようにしてできた印刷物などを指す用語である(これに対し、電子データのままの複製を「ソフトコピー」と呼ぶ)[2]。したがって、画面表示の一部または全部を紙に印刷すること(印刷したもの)はハードコピーの一種であるといえるが、元来の意味において、画像データとして保存したものはそうではない。「画面表示の印刷」と「ハードコピー」とは次第に同義に扱われるようになり、さらに、厳密にはソフトコピーにあたる「画像データとしてのスクリーンショット」のこともハードコピーと呼ぶようになっている。なお、原語の英語ではこうした混用は生じておらず、hard copyという語はあくまでも紙などに出力した複製を指す[3]。
1990年代になると、ゲーム機の演算によって描かれる動画ではなく、予め高性能なCGワークステーションで動画として作成されたプレレンダリングの動画がゲームの節目でのイベントシーンとして使用されるようになった。この映像を用いてあたかも操作画面のスクリーンショットのような形で紹介されることもあり、実際の操作画面との落差で消費者を惑わすこととなった。これも同じように消費者からの苦情により、レビューでのスクリーンショットの用い方を改善させることとなり、「ゲームプレイ中の画面」などの注釈表示がなされるようになった。
今日でも、ゲームソフトはもとより、さまざまなアプリケーションプログラムのダウンロードサイトにもグラフィカルなスクリーンショットが用いられ、購入時の判断材料となっている。
- ^ IT用語辞典【スクリーンショット】
- ^ “ハードコピーとは - IT用語辞典 e-Words”. (株)インセプト. 2019年8月19日閲覧。
- ^ “hard copy - Wiktionary”. 2019年8月19日閲覧。
- ^ セットアップのビデオの問題で Shift + PrintScreen キーを使用します。
- ^ WinDVD Pro 12 ソースネクスト、2021年6月10日閲覧。
- ^ ボリューム下は端末を縦正面から見て下のボタンとなる。
- ^ “Screen Capture Tool 電話の画面を撮影する”. 2020年2月19日閲覧。
- ^ a b c d e スクリーンショットとスクリーンキャスト
- ^ [1]
- ^ Google, Androidサポートページ
- ^ 2017年11月8日をもってサービスを終了。
- ^ “新たに「スクショ」も違法対象に…著作権侵害の注意点”. AbemaTIMES (2019年1月29日). 2019年1月30日閲覧。
- ^ https://www.smtb.jp/personal/blind/db/sec/rapport.html
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