サム・ブッシュ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/03/21 16:18 UTC 版)
サム・ブッシュ Sam Bush | |
---|---|
サム・ブッシュ。コンサートにて。(2012年6月) | |
基本情報 | |
出生名 | Charles Samuel Bush |
生誕 |
1952年4月13日(70歳) ケンタッキー州ボーリンググリーン, US |
ジャンル | ブルーグラス, プログレッシブ・ブルーグラス |
職業 | Musician |
担当楽器 | マンドリン, フィドル, バンジョー, ギター, ボーカル |
活動期間 | 1963–present |
レーベル | Flying Fish, Sugar Hill |
共同作業者 | Bluegrass Alliance, ニュー・グラス・リバイバル, Strength in Numbers, Nash Ramblers, Sam Bush Band, テルライド・ハウス・バンド, Pete Wernick, ベラ・フレック |
公式サイト |
sambush |
経歴
父親チャーリーの影響により幼少の頃からカントリー・ミュージックやブルーグラスを聴いて育ち、後にFlatt & Scruggs のテレビ番組から影響を受けた。11歳で初めてマンドリンを購入し、1965年、バージニア州ロアノークで開催されたブルーグラス・フェスティヴァルに出演すると音楽への興味はさらに高まった。10代の頃、アイダホ州ウエイザーで行なわれたNational Oldtime Fiddlers' Contest のジュニア部門で3度優勝。10代のブッシュの音楽の先生でありよき相談相手となったギター奏者のウェイン・スチュワート、バンジョー奏者のAlan Munde (後のCountry Gazette )の演奏に参加し、1969年、3名はインストゥルメンタル・アルバム『Poor Richard's Almanack 』を録音した[1]。1970年春、ノースカロライナ州ユニオン・グローヴで行なわれたFiddlers Convention に参加し、New Deal String Band のロック調のプログレッシブ・ブルーグラスに影響を受けた[2]。その年の後期、ルイビルに転居し、Bluegrass Alliance に加入した。1971年秋、このバンドは解散し、New Grass Revival を結成した[3]。
New Grass Revival は多くのメンバー・チェンジを繰り返したが、ブッシュは唯一のオリジナル・メンバーとして残っていた。1974年、ベース奏者でヴォーカリストのジョン・コウワンが参加し、1981年、バンジョーの名手のBéla Fleck とアコースティック・ギター奏者のPat Flynn が参加した。1979年から1981年、レオン・ラッセルのツアー公演に前座およびバック演奏として出演した[4]。
1980年初頭、ブッシュとコウワンはテネシー州ナッシュビルで活動するDuckbutter Blues Band 、ブルース・ギター奏者のケニー・リー、ドラム奏者のジェフ・ジョーンズ、ベース奏者のバイロン・ハウスと定期的に即興演奏するようになった。4年後、ソロ・デビュー・アルバム『Late as Usual 』を発表。1989年、ブッシュとFleck はコロラド州テルライドで行なわれたテルライド・ブルーグラス・フェスティバルでマーク・オコナー、ジェリー・ダグラス、エドガー・メイヤーで構成されるオール・スター・ブルーグラス・バンドStrength in Numbers に参加。1989年、ニュー・グラス・リヴァイヴァルが解散し、エミルー・ハリスのナッシュ・ランブラーズに参加し、5年間ハリスと共にツアー公演やレコーディングを行なった。
1995年、ライル・ラヴェットとベラ・フレックのFlecktones に演奏者として参加。1996年、2枚目のソロ・アルバム『Glamour & Grits 』をレコーディングする直前、コウワンおよびナッシュ・ランブラーズの元メンバーのジョン・ランドール、Larry Atamanuick で構成される自身のバンドを結成。1998年、ハリス、フレック、J・D・クロウを含む多くの馴染みのメンバーやスペシャル・ゲストを迎えた次のアルバム『Howlin' at the Moon 』を発表。
1997年冬、『レイト・ナイト・ウィズ・コナン・オブライエン』でガース・ブルックスのバック・バンドとしてブッシュとニュー・グラス・リヴァイヴァルは再結成した。1998年3月28日、ブッシュの故郷のボーリング・グリーンは特別に「サム・ブッシュの日」として祝った。
1998年の『Howlin' at the Moon 』に続き、2000年、ライヴ録音の『Ice Caps: Peaks of Telluride in 2000 』を発表。2004年、ランドールはブッシュのバンドから離れ、後任にブラッド・デイヴィスがコーラスおよびギター奏者として加入。
2006年、アルバム『Laps in Seven 』を発表。スコット・ヴェストルによるバンジョー演奏が加わったためこのアルバムは特別な物となった。ギター奏者のキース・ソウェルはレコーディングに参加したが、その直後ディクシー・チックスで演奏するため離脱した。ブッシュはその後のレコーディングと巡業のバンドのためにギター奏者を探し、スティーブン・モウギンと活動することとなった。
2007年、コンサートをライヴ収録した初のDVD『On the Road 』を発表。また同年、国際ブルーグラス・ミュージック協会賞の司会を初めて務めた。
2010年3月、ケンタッキー州でボーリング・グリーンが公式に『ニューグラスの発祥地』でありブッシュは『ニューグラスの父』であるという法案が通過。ジム・ディシゼア下院議員の起草により3月25日、37対0でケンタッキー州上院を通過した。3月3日、99対0で議会を通過していた[5]。
受賞歴等
- 2011年9月29日、テネシー州ナッシュビルのライマン公会堂で行なわれた第22回国際ブルーグラス・ミュージック協会賞(IBMAアワード)の司会を務めた。2007年、グランド・オール・オープリー・ハウスで行なわれたIBMAアワードの司会も務めていた[6][7]。
- 2009年9月17日、ライマン公会堂で行なわれた第8回Americana Music Honors & Awards 授賞式でアメリカーナ・ミュージック協会(AMA)からインストゥルメンタル特別功労賞を授与された。プレゼンターはギブソン・ファンデーションであった[8]。
- 1990年、1991年、1992年、2007年、IBMAアワードで最優秀マンドリン賞を4回受賞した。
- グラミー賞
- 1992年、エミルー・ハリス&ナッシュ・ランブラーズの『 Emmylou Harris & the Nash Ramblers 』で最優秀カントリー・パフォーマンス賞ヴォーカル入りデュオまたはグループ部門を受賞。
- 1996年、ベラ・フレック&ザ・フレックトーンズの『The Sinister Minister 』で最優秀ポップ・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞を受賞。
- 2001年、アリソン・クラウス&ユニオン・ステーション、エミルー・ハリス、ギリアン・ウェルチ、ラルフ・スタンレイ、ティム・ブレイク・ネルソンなど様々なアーティストと共演した『O Brother, Where Art Thou 』で最優秀アルバム賞を受賞。
- 2006年、ジェリー・ダグラス、ベラ・フレックと共に『Who's Your Uncle 』で最優秀カントリー・インストゥルメンタル・パフォーマンス賞にノミネート[9]。
- ^ Fabian, Shelly. “Sam Bush: A King of Acoustic Music”. 2008年10月7日閲覧。
- ^ Harris, Craig. “Sam Bush Biography”. Allmusic.com. 2008年10月7日閲覧。
- ^ Hartman, Gary S (2008年). “Bluegrass Alliance”. 2008年10月7日閲覧。
- ^ Nager, Larry (December 2009). “Sam Bush - Looking For That Joyful Noise”. Bluegrass Unlimited (Warrenton, Virginia). ISSN 0006-5137 2009年12月28日閲覧。.
- ^ Thomason, Andrew (2010年3月25日). “Sam Bush is named father of newgrass”. Daily News; Bowling Green, Ky 2010年3月31日閲覧。
- ^ Sam Bush to Host 22nd International Bluegrass Music Awards International Bluegrass Music Association official webpage.
- ^ "Sam Bush to Host IBMA Awards" CMT News; August 13, 2007.
- ^ "Sam Bush Among Americana Honors & Awards’ Lifetime Achievement Recepients" by Travis Tackett, Bluegrass Journal; September 14, 2009.
- ^ "Sam Bush - 2006 Grammy Award Profile" from Shelly Fabian, About.com.
- 1 サム・ブッシュとは
- 2 サム・ブッシュの概要
- 3 演奏
- 4 ディスコグラフィ
- 5 脚注
- サム・ブッシュのページへのリンク