ガンダムジェミナス ガンダムジェミナス02

ガンダムジェミナス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 03:01 UTC 版)

ガンダムジェミナス02

「G-UNIT」シリーズの2号機。メインパイロットはアディンの兄であるオデル・バーネット。1号機と同じく、OZに接収された際に型式番号がX-GU02AからOZX-GU02Aに変更された。おもに資源衛星内で試験運用されていた1号機と異なり、宇宙空間での運用を目的としており、機密保持のため低視認性の青基調の塗装が施されている[15]。PXシステムを最初に搭載した機体でもある。のちにOZプライズとの戦いで破損し、OZプライズによってガンダムアスクレプオスに強化される。

ガンダムアスクレプオス

諸元
ガンダムアスクレプオス
Gundam Aesculapius
型式番号 OZ-10VMSX
全高 18.2m
(接近戦モード時:16.7m)
重量 12.8t
装甲材質 G-METAL(ガンダニュウム合金)
チタニウム合金
出力 7,935kW
推力 127,940kg
武装 ビームソード×2
パイソンクロー×2
ラピッドショット×4
アクセラレートライフル
Gユニットシールド
搭乗者 シルヴァ・クラウン
オデル・バーネット
ロッシェ・ナトゥーノ

「OZプライズ」が鹵獲したジェミナス02を改修した高機動強襲用MS[16]。パーツ換装で各戦場に対応する改修前とは異なり、通常形態の「高機動モード」から大型のバックパックを頭部に被り、両肩部のパーツを接近戦用のクローとして両腕部に装備させる「接近戦モード」に変形することで作戦に対応する[16]。この状態でも大気圏内外を問わない活動が可能で、とりわけ水中戦を得意とする[12]。また、ガンダムジェミナスをベースとしたため基本性能は高く、宇宙空間・地上・空中・水中を問わない適応性を有する[16]。両肩バインダーとバックパックにはハイトルクスラスターを備え、機体に一撃離脱戦法が可能な推力を付加させている[16][注 1]。また、脚部は増量した肩部パーツに対するカウンターウェイトとエネルギータンク、スラスターからなるプロペラントレッグタンクが取り付けられた[16]

武装・装備(アスクレプオス)

ビームソード、アクセラレートライフル、G-UNITシールド
いずれもジェミナスと同型の装備。ビームソードは肩部アーマー裏側にマウントされる[16]。ライフルとシールドは最終決戦で使用される[17]
パイソンクロー
接近戦モード時のマニピュレーター。爪部は超振動素子ブレードとなる[16]。通常形態においても腕部のみを変形させることで使用可能[18]
ラピッドショット
パイソンクロー中央部に設置される接近戦用のビームバルカン[16]
アクティブジャマー
接近戦モードにおける頭部レドームユニットに装備されており、敵MSのセンサーやレーダーをかく乱する[16]
全方位アクティブスキャナー
接近戦モードにおける頭部レドームユニットに装備されており、300キロメートル四方を索敵し補足可能[16]

作中の活躍(アスクレプオス)

当初のパイロットはロッシェが務めていたが、後にMO-VからOZプライズに鞍替えしたDr.ペルゲが連れて来たシルヴァ・クラウンの搭乗機となる。シルヴァがOZプライズを脱出しMO-Vに帰還しようとした際は、ハイドラガンダムによって破壊された頭部をジェミナス01のものを流用して修復される。最終決戦では、ペルゲが対オデル用のプログラムを組み込んだビルゴ隊に動きを読まれ、拘束されてしまうが、ペルゲが両親の仇であることを知ったオデルがPXをオーバードライブさせたことで逆転。ペルゲを討つもアスクレプオスのパーツは破損・戦闘不能になる。Gユニット最終型には本機の頭部・胸部・腕が用いられた。

∀ガンダム』のコミックボンボン連載コミカライズ版では発掘された機械人形として登場。コレン・ナンダーの搭乗機として、テレビ版における彼の赤いカプルの代わりに使用されている。なお、この漫画版は『デュアルストーリー G-UNIT』同様ときた洸一が執筆している。足の形が少し違っており、また非変形のMSであるため厳密にはガンダムではない。後に同作者による『ガンダムEXA』の正暦世界にも引き続き登場。こちらでは『∀ガンダム』の時のような姿形の変化はなく、そのまま発掘されている。コレンが接近戦形態の本機に乗り込もうとした際、ダイブしたセシア・アウェアの誤作動でガンダムとしての素顔を見せ、彼はアスクレプオスがガンダムであることを初めて知り驚愕する。そのため、アスクレプオスに搭乗するのを嫌がり、テレビ版と同じく赤いカプルに搭乗する。


注釈

  1. ^ 両肩バインダーは接近戦モードにおいてバイソンクロー、バックパックは頭部のレドームを構成する[16]
  2. ^ a b c 装備の呼称は『電撃データコレクション』を参照[19]

出典

  1. ^ a b c d 『電撃データコレクション 新機動戦記ガンダムW 増補改訂版』アスキー・メディアワークス、2012年2月、52-53頁。ISBN 978-4-04-886314-8
  2. ^ 『月刊ガンダムエース』2020年1月号、KADOKAWA、438-442頁。
  3. ^ 『月刊ガンダムエース』2020年2月号、KADOKAWA、28-34頁。
  4. ^ a b c d e f 『電撃データコレクション 新機動戦記ガンダムW 増補改訂版』アスキー・メディアワークス、2012年2月、88-89頁。ISBN 978-4-04-886314-8
  5. ^ ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第1巻、講談社、2005年9月、42-43頁、ISBN 4-06-372069-1
  6. ^ a b c d e 『1/144 HG ガンダムジェミナス01』バンダイ、1997年5月、組立説明書。
  7. ^ ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第1巻、講談社、2005年9月、122-123頁、ISBN 4-06-372069-1
  8. ^ a b c d 『コミックボンボン』1997年10月号、講談社、30-31頁。
  9. ^ 『月刊ガンダムエース』2020年1月号、KADOKAWA、442頁。
  10. ^ KADOKAWA『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』第9話ほか。
  11. ^ a b c d e f g h i j k 『1/144 HG ガンダムLOブースター』バンダイ、1997年7月、組立説明書。
  12. ^ a b 『電撃データコレクション 新機動戦記ガンダムW 増補改訂版』アスキー・メディアワークス、2012年2月、54-55頁。ISBN 978-4-04-886314-8
  13. ^ ときた洸一『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』第21話、KADOKAWA。
  14. ^ ときた洸一×新谷学(アストレイズ)「G-UNITシークレット対談前編」、ときた洸一『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』第2巻188 - 189頁、KADKAWA。
  15. ^ ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第2巻、講談社、2005年10月、140-141頁、ISBN 4-06-372087-X
  16. ^ a b c d e f g h i j k 『1/144 HG ガンダムアスクレプオス』バンダイ、1997年7月、組立説明書。
  17. ^ ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第3巻、講談社、2005年11月、94-97頁、ISBN 4-06-372098-5
  18. ^ a b ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第3巻、講談社、2005年11月、110-113頁、ISBN 4-06-372098-5
  19. ^ a b c d e f 『電撃データコレクション 新機動戦記ガンダムW 増補改訂版』アスキー・メディアワークス、2012年2月、56頁。ISBN 978-4-04-886314-8
  20. ^ a b c d ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第2巻、講談社、2005年10月、146-147頁、ISBN 4-06-372087-X
  21. ^ a b c 『月刊ガンダムエース』2020年3月号、KADOKAWA、98-99頁。
  22. ^ ときた洸一『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』第9・13話、KADOKAWA。
  23. ^ 『月刊ガンダムエース』2019年10月号、KADOKAWA、141頁。
  24. ^ 『月刊ガンダムエース』2019年10月号、KADOKAWA、111-115頁。
  25. ^ 『月刊ガンダムエース』2019年10月号、KADOKAWA、131頁。
  26. ^ 『月刊ガンダムエース』2019年11月号、KADOKAWA、159-160頁。
  27. ^ 『月刊ガンダムエース』2019年10月号、KADOKAWA、118-123頁。
  28. ^ ときた洸一『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』第10話、KADOKAWA。
  29. ^ ときた洸一『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』第11- 12話、KADOKAWA。
  30. ^ ときた洸一『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』第15話、KADOKAWA。
  31. ^ ときた洸一『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』最終巻あとがき、KADOKAWA。
  32. ^ ときた洸一『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』最終話、KADOKAWA。
  33. ^ ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第3巻、講談社、2005年11月、154-157頁、ISBN 4-06-372098-5






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