ガンダムジェミナス ガリアレストで製造されたもう一組のジェミナス

ガンダムジェミナス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/01 03:01 UTC 版)

ガリアレストで製造されたもう一組のジェミナス

『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』に登場。メリクリウス・シュイヴァンとヴァイエイト・シュイヴァンの技術をほかの機体で験すため、ドクター・ペルゲがガリアレストにて開発した機体[21]で、その目的は統率のとれた連携の他に、合体時に両機に搭載されたPXシステムを同時発動させる「ダブルPXシステム」を扱えるパイロットを手に入れるためだった。パイロットの一人、ゴルド・クラウンは、本機を「ジー・ユニット」ではなく「ガン・イット」と呼称することもある[22]。ジェミナス01・02に無い特徴として、2機が合体して強力なモビルスーツに変形する機構を持つ。

ガンダムカスター

型式番号 OZX-GU03CA。月面都市コロニー・ガリアレストに存在したGユニットのパーツを元に製造された機体で、高速飛行形態に変形可能[23]メリクリウスの技術がフィードバックされており、プラネイトディフェンサーを装備するなど防御性能に特化している[24]。ドクター・ペルゲが開発した、ジェミナス3号機に位置付けられる機体とされている[21]。パイロットはアルファー・ルートディア。後頭部は、スキュリ用のフェイスとなっている。

武装・装備(カスター)

ディフェンド・アームズ
近接専用の大振りな実体型の斧。飛行形態時には機首となる。
プラネイトディフェンサー
飛行形態時の翼となる部分に計12基装備。従来のプラネイトディフェンサーの弱点であるレーザー兵器を無効化する「パーティクルフィールド」も同時展開している。

ガンダムポリュクス

型式番号 OZX-GU04PX[25]ヴァイエイトの技術がフィードバックされた攻撃型の機体[26]。Gユニット系列の機体で可変機構を有しており、パイロットはOZリプライズを自称するゴルド・クラウンが務める[27]。ドクター・ペルゲが開発した、ジェミナス4号機に位置付けられる[21]。後頭部は、ディオズ用のフェイスとなっている。

武装・装備(ポリュクス)

コアランサー
フィールド発生器を内蔵した大出力のビーム兵器。ビームライフルとビームサーベルとで使い分けが可能。
ブレイク・アームズ
コアランサーにその回りを覆うデバイス「PAカウリング」を装備した武器。フィールド形成しビームの増幅、偏向が可能。4枚のPAカウリングを展開させて広範囲射撃も可能となる。

ガンダムスキュリ

ガンダムカスターとガンダムポリュクスの合体形態(コンビネーションフォーム)のひとつ。ポリュクスがリード機となり、ポリュクス側が合体と操縦権限を持つ。合体コードはβ/α。巨大な肩アーマーと、鳥類を彷彿とさせる頭部が特徴。ポリュクスが胴体・脚部・肩アーマーを、カスターが頭部・腕部・腰アーマー・バックパックを構成する。パワーも、単機の倍以上に向上している。前腕部はマニピュレーターが無く、高出力ビームサーベル(ビームバルカン、ビームキャノンも兼用)を装備する。プラネイトディフェンサー、PXシステムも使用可能[28]。戦闘中でも、ガンダムディオズへの変形(フォームチェンジ)が瞬時に可能(ディオズからスキュリも同様)。

ガンダムディオズ

ガンダムカスターとガンダムポリュクスの合体形態のひとつ。カスターがリード機となり、カスター側が合体と操縦権限を持つ。合体コードはα/β。アルファー曰く「こちらが本命の最強G-UNIT」。カスター単機と比較すると、肩幅や脚部が一回り大きくなっている。カスターが胴体・脚部・腰アーマー・背面ウイングを、ポリュクスが頭部・肩部・腕部・バックパックを構成する。防御面も強化されており、プラネイトディフェンサーに加えて、リング状の防御フィールドも発生させることが可能。攻撃面では、合体前の両機の武器を同時に運用可能なほか、プラネイトディフェンサーから無数のビームを放つ「双子座α流星群(ジェミニズアルファストライク)」も使用する[29]。PXシステムも使用可能で、アディン達に先駆けてオーバードライブも使用した[30]。合体時はメイン側が機体の操縦、サブ側がPXシステムの発動を分担させる事でパイロットの負担を軽減させる事ができる。腕部(分離時のポリュクスの脚部)が破壊されても、カスター側の腕部が無事であれば動作は可能。

作中での活躍(ガンダムスキュリ/ガンダムディオズ)

ガンダムジェミナスの倍以上のパワーと高火力、PXシステムのオーバードライブで、ロッシェのスコーピオやバーネット兄弟のガンダムジェミナスを圧倒する。しかし、乱入してきたヴァルダーのハイドラガンダムにはオーバードライブをほぼ常用した状態でも歯が立たず、徐々に機体を損壊させられる。オーバードライブの酷使でゴルドがヴァルダーとの戦闘中に意識不明となったため(作者は生死については「謎」としている[31])、オーバードライブの発動も行えなくなり、最終的に撃墜されるが、カスター側は、全損を免れている[32]


注釈

  1. ^ 両肩バインダーは接近戦モードにおいてバイソンクロー、バックパックは頭部のレドームを構成する[16]
  2. ^ a b c 装備の呼称は『電撃データコレクション』を参照[19]

出典

  1. ^ a b c d 『電撃データコレクション 新機動戦記ガンダムW 増補改訂版』アスキー・メディアワークス、2012年2月、52-53頁。ISBN 978-4-04-886314-8
  2. ^ 『月刊ガンダムエース』2020年1月号、KADOKAWA、438-442頁。
  3. ^ 『月刊ガンダムエース』2020年2月号、KADOKAWA、28-34頁。
  4. ^ a b c d e f 『電撃データコレクション 新機動戦記ガンダムW 増補改訂版』アスキー・メディアワークス、2012年2月、88-89頁。ISBN 978-4-04-886314-8
  5. ^ ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第1巻、講談社、2005年9月、42-43頁、ISBN 4-06-372069-1
  6. ^ a b c d e 『1/144 HG ガンダムジェミナス01』バンダイ、1997年5月、組立説明書。
  7. ^ ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第1巻、講談社、2005年9月、122-123頁、ISBN 4-06-372069-1
  8. ^ a b c d 『コミックボンボン』1997年10月号、講談社、30-31頁。
  9. ^ 『月刊ガンダムエース』2020年1月号、KADOKAWA、442頁。
  10. ^ KADOKAWA『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』第9話ほか。
  11. ^ a b c d e f g h i j k 『1/144 HG ガンダムLOブースター』バンダイ、1997年7月、組立説明書。
  12. ^ a b 『電撃データコレクション 新機動戦記ガンダムW 増補改訂版』アスキー・メディアワークス、2012年2月、54-55頁。ISBN 978-4-04-886314-8
  13. ^ ときた洸一『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』第21話、KADOKAWA。
  14. ^ ときた洸一×新谷学(アストレイズ)「G-UNITシークレット対談前編」、ときた洸一『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』第2巻188 - 189頁、KADKAWA。
  15. ^ ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第2巻、講談社、2005年10月、140-141頁、ISBN 4-06-372087-X
  16. ^ a b c d e f g h i j k 『1/144 HG ガンダムアスクレプオス』バンダイ、1997年7月、組立説明書。
  17. ^ ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第3巻、講談社、2005年11月、94-97頁、ISBN 4-06-372098-5
  18. ^ a b ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第3巻、講談社、2005年11月、110-113頁、ISBN 4-06-372098-5
  19. ^ a b c d e f 『電撃データコレクション 新機動戦記ガンダムW 増補改訂版』アスキー・メディアワークス、2012年2月、56頁。ISBN 978-4-04-886314-8
  20. ^ a b c d ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第2巻、講談社、2005年10月、146-147頁、ISBN 4-06-372087-X
  21. ^ a b c 『月刊ガンダムエース』2020年3月号、KADOKAWA、98-99頁。
  22. ^ ときた洸一『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』第9・13話、KADOKAWA。
  23. ^ 『月刊ガンダムエース』2019年10月号、KADOKAWA、141頁。
  24. ^ 『月刊ガンダムエース』2019年10月号、KADOKAWA、111-115頁。
  25. ^ 『月刊ガンダムエース』2019年10月号、KADOKAWA、131頁。
  26. ^ 『月刊ガンダムエース』2019年11月号、KADOKAWA、159-160頁。
  27. ^ 『月刊ガンダムエース』2019年10月号、KADOKAWA、118-123頁。
  28. ^ ときた洸一『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』第10話、KADOKAWA。
  29. ^ ときた洸一『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』第11- 12話、KADOKAWA。
  30. ^ ときた洸一『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』第15話、KADOKAWA。
  31. ^ ときた洸一『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』最終巻あとがき、KADOKAWA。
  32. ^ ときた洸一『新機動戦記ガンダムW G-UNIT オペレーション・ガリアレスト』最終話、KADOKAWA。
  33. ^ ときた洸一『KCデラックス 新機動戦記ガンダムW デュアルストーリー G-UNIT』第3巻、講談社、2005年11月、154-157頁、ISBN 4-06-372098-5






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