エゾイラクサ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/12 07:15 UTC 版)
ギャラリー
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葉は対生し、葉柄は葉身より短い。茎の各節に2個の托葉がある。上部の葉腋から花序を出し、複穂状に緑白色の小さな花をつける。
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葉身は狭卵形または卵状長楕円形で、縁は粗大な単鋸歯になる。葉身の先はとがり、基部はやや心形から円形になる。
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葉の両面に毛が生え、特に裏面の葉脈上に短毛が多く生える。
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雌株。
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果実は扁平で卵形の痩果になる。
分類
イラクサ科のうち、植物体に触ると痛い刺毛があるものに、ムカゴイラクサ属 Laportea Gaudich. と本種が属するイラクサ属 Urtica L. があり、ムカゴイラクサ属は葉が互生し、イラクサ属は葉が対生する[10]。イラクサ属に属する日本に分布する種は、本種のほか、イラクサ Urtica thunbergiana Siebold et Zucc.[11]、コバノイラクサ U. laetevirens Maxim.[12]およびホソバイラクサ U. angustifolia Fisch. ex Hornem. var. angustifolia[13]がある[4]。
本種とイラクサは、托葉が各節に2個あり、本種の葉は狭卵形から卵状長楕円形になり、鋸歯は単鋸歯になるのに対し、イラクサの葉は卵形で、鋸歯は欠刻状の重鋸歯になる。イラクサは本州の福島県以南、四国、九州、朝鮮半島、台湾に分布する。コバノイラクサとホソバイラクサは、托葉が各節に4個あり、コバノイラクサの葉は卵形から広卵形で小型で先は長くとがらず、鋸歯は単鋸歯になり、ホソバイラクサの葉は本種と比べ幅が細く、先は細長くとがる。コバノイラクサは北海道、本州の近畿地方以北、朝鮮半島、中国大陸に分布し、ホソバイラクサは北海道、本州、四国、九州、朝鮮半島、中国大陸、シベリア東部、カムチャツカ半島に分布する[4]。
利用
山菜として有名なムカゴイラクサ属のミヤマイラクサと同じように料理して食す。5月頃、高さ15-20cmに伸びた若芽を根元から切り取る。このとき、素手で触ると刺毛に刺されるので、手袋等を使用する。少量の食塩を入れた熱湯でゆでて、冷水で冷まして、おひたし、辛し和え、マヨネーズ和えなどにする[6]。
- ^ エゾイラクサ 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
- ^ a b c d 『山溪ハンディ図鑑2 山に咲く花(増補改訂新版)』p.347
- ^ a b c 『新北海道の花』p.405
- ^ a b c d e f g 米倉浩司 (2016)「イラクサ科」『改訂新版 日本の野生植物 2』pp.351-352
- ^ a b c d e f g 『新分類 牧野日本植物図鑑』p.669
- ^ a b c d e f g 『食べられる野生植物大事典(草本・木本・シダ)』p.142
- ^ 『新分類 牧野日本植物図鑑』p.1480
- ^ 『新分類 牧野日本植物図鑑』p.1508
- ^ エゾイラクサ。日本のレッドデータ検索システム、2022年12月24日閲覧
- ^ 米倉浩司 (2016)「イラクサ科」『改訂新版 日本の野生植物 2』p.341
- ^ イラクサ 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
- ^ コバノイラクサ 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
- ^ ホソバイラクサ 「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)
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