ウルティマオンライン 戦闘システム

ウルティマオンライン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/16 09:47 UTC 版)

戦闘システム

プレイヤーは、お金を稼いだり、冒険をしたり、他者と争う方法として、武器や魔法を用いて戦うことが可能である。

武器による戦闘

基本的な攻撃は、武器による戦闘である。

武器を用いた戦闘をするには、「ペーパードール」(他のゲームで言うステータス画面のようなもの)の「Peace」ボタンをクリックして「War」に変更し、攻撃したい対象をクリック→攻撃範囲に近寄る事で自動で戦闘が開始される。基本的に、戦闘にはアクション要素は無く、変数によって攻撃の失敗/成功が確定される。また、接近用の武器では敵に密着していないと戦闘は始まらない。ただし基本的にプレイヤーよりもモンスターの方が若干強めに設定されているため、ただひたすら攻撃相手にベッタリとくっ付いていただけではすぐに死亡してしまう。よって、時には一時的に離れるなどの戦略も必要である。

スペシャルムーブ
武器戦闘による戦いには、スペシャルムーブと呼ばれる固有技を発動して戦う方法がある。これは拡張パック「正邪の大陸」(通称AoS)から導入されたシステムで、武器の種類ごとに固定して設定されており、指定された武器術のスキルが特定以上まで上昇していないと使うことが出来ない。たとえば、ブロードソードのスペシャルムーブを使うのならば剣術に長けていなければならないし、メイスのスペシャルムーブを使うのならば棍術を心得ていなければならない。また、スペシャルムーブの使用にはマナを必要とする。武器の種類によってはその武器を扱う武器スキルの他に「武士道」や「忍術」のスキルが必要な特殊なスペシャルムーブも存在する。
毒薬の注入
スペシャルムーブの中には、武器に塗られた毒を敵に注入するものもある。これには、事前に毒薬を製作し、毒を塗るスキルを用いて武器に塗る必要がある。また、毒の注入はスペシャルムーブによる武器固有攻撃のため、塗っても効果がある武器は限られている。AoS以前のバージョンでは、すべての刀剣に毒薬を塗り、攻撃をした際に自動で毒を注入するシステムだったが、これは廃止されている。
特殊打撃
AoS以前の戦闘システムでは、両手に持つ武器に限り「知能低下攻撃」「麻痺攻撃」「必殺攻撃」の3種類の特殊打撃が存在していた。これらはスペシャルムーブのように任意で出せる物ではなく、一部のスキルによって発動率が変化するものであった。現在のバージョンではすべてスペシャルムーブに置き換えられており、これらの特殊打撃は廃止されている。

魔法による戦闘

もう一つの戦い方として、魔法による攻撃もある。

魔法の呪文が書かれた「スペルブック」を装備もしくは携帯した状態で、スペルブックを開き、詠唱したい魔法を選んで攻撃対象をクリックする事で発動する。しかし魔法詠唱中は、ほんの一瞬ではあるが、ほぼすべての行動(移動も含む)が制限される。 また、魔法を詠唱するためのコストとして、他の作品ならば「マジックポイント」の消費だけで効果を発動させることができるが、本作では「マジックポイント」にあたる「マナ」の他に「秘薬」と呼ばれる消費アイテムも同時に必要になる。秘薬は基本的にフィールド上に湧き出たり魔法屋で売られており、魔法使いはこれを頻繁に補充しなければならない。つまり、魔法を使うには「魔力」と共に「財力」もある程度必要となる。(ただし、現在は装備品で秘薬消費を0にできる。)

魔法
魔法はウルティマオンラインにおいて最も一般的なスキルの一つである。
魔法スキルで使えるスペルは攻撃、回復、支援、召喚など、有用なものやそうでないものまで手広く網羅されており、ハイレベルな魔法使いになれば全64種類もの魔法を使いこなすことができる。
通常の魔法は「魔法のスクロール」をスペルブックに取り入れる事で新しい魔法を習得することができる。魔法には難易度別に8つのサークル(レベル)が存在し、上位のサークルの魔法ほど高い魔法のスキルを必要とする。また、十分に魔法に習熟していない者が魔法を詠唱しようとすると失敗することがあり、失敗した場合魔法は発生せず、秘薬は煙となって消えてしまう。ちなみに、魔法を詠唱した際にはその魔法に対応した呪文がプレイヤーキャラクタによって自動で読み上げられ、チャットメッセージと同じく頭上に表示されるため、対人戦ではそれで相手の攻撃パターンを読む事ができる重要な要素となる。
ネクロマンシーと騎士道
拡張パック「正邪の大陸(AoS)」において導入された霊媒師(ネクロマンサー)の技を使うネクロマンシーと、聖騎士(パラディン)の技を使う騎士道魔法。
ネクロマンシーは主に邪悪な呪いを扱う魔法が使用できるスキルで、呪いで対象の能力を低下させるばかりではなく、武器による攻撃でライフを吸収したり、毒や冷気でダメージを与えたり、クリーチャーの死体を蘇生させて下僕としたり、レイスリッチヴァンパイアなどに変身する魔法がある。ネクロマンシーのスキルは霊話スキルとの関連性が高く、両方のスキルを高めなければ効果が低いものがほとんどである。
騎士道魔法には他のファンタジー作品におけるプリーストのような聖なるパワーで自身、または他者をサポートする能力が備わっており、攻撃力強化、回復、解毒、蘇生、呪いの除去、遠隔地への瞬間移動など、およそ戦士にとって重要と思える魔法がほぼ揃っている。
騎士道魔法はキャラクターのカルマ値の高さに効果が依存するものが多いため、カルマの低下する犯罪行為を生業とするキャラとの相性は良くない。
ネクロマンシーの使用には通常の魔法と異なる5種類の秘薬を、騎士道魔法の使用には信仰ポイントと呼ばれる特殊ポイントを媒体にそれぞれ必要とする。信仰ポイントは、各地にあるアンクにゴールドをお布施することで補充される。
武士道と忍術
拡張パック「武刀の天地(UOSE)」で導入された魔法、またはアビリティ。
このカテゴリー上では魔法という位置付けで記述したが、敵対ターゲットに魔法を使用するのではなく武器、または素手による攻撃の効果を高める「技(アビリティ)」を使う為のスキルとしての性質が濃いため、魔法使いよりも戦士が習得することが多い。また、他のスキルの魔法のような詠唱後に発動する流れではなく、トグル式にあらかじめセット(構え)して直接攻撃の命中の判定後に発動するものが多い。その特性の為にスペシャルムーブと同時には使用できないものがある。
この二つのスキル専用の魔法におけるスペルブックにあたる「武士道の本」もしくは「忍術の本」を街などにいるNPCのサムライもしくはニンジャから購入することで全ての技を使用可能となるが、それぞれの技の成功率はスキル値に依存する。
武士道は徳乃諸島で生まれたサムライの「名誉の徳(Honer)」を最も重んじる思想に基づき、キャラの回復力、回避力、攻撃力、命中率、範囲攻撃効果などを高める技が揃っている。また「オーナブル・エクセキューション(介錯、名誉ある処刑)」という、とどめの一撃の直前にセットしてとどめを刺すことに成功すると一時的に能力を高めることができるという個性的な技も使用することができる。
忍術は徳乃諸島を源流とするニンジャと呼ばれる暗殺者(アサシン)の使うユニークなテクニックの総称で、暗殺者が正確かつ密やかに敵の息の根を止める為に有効な技が揃っており、スキルを高めれば吹き矢や手裏剣を浴びせたり、動物に変化して動物の持つ特殊能力を身に付けることも可能である。忍術は潜伏、ステルス、または探知というスキルと組み合わせて使用するものが多いために操作はテクニカルになるものの、対人戦で特に効果を発揮するため根強い人気を持っている。
武士道、忍術ともに使用の際にマナは消費するものの、媒体は消費しない。
グループ魔法
拡張パック「宝珠の守人(UOML)」で導入されたエルフ族が編み出した特殊な魔法。
ユニークな攻撃や補助の魔法の他、亜人系に属するクリーチャーを魅了して下僕として操ったり、魔法陣に乗った状態で特定の魔法を詠唱すると、"グループ魔法"に属する魔法の効果を一時的に増幅させる特殊な宝珠を生成することができる。この宝珠は生成してから数時間経過するか、地面に置くと自動的に消滅する。また、生成の際、魔法陣の上に何人プレイヤーが居たかによって宝珠のパワーが確定し、パワーが大きいほどその後発動される呪文の効果も大きくなり、自動消滅までの時間も長くなる。
グループ魔法の使用に関して、マナは消費するものの媒体を消費することはない。
神秘魔法
拡張パック「ステイジアン アビス(UOSA)」で導入されたガーゴイル族の編み出した独自の魔法。
攻撃や回復だけでなく、眠りや呪い、相手にかけられている有益な魔法を解除する魔法など、独特な魔法もいくつかある。
マナと各種秘薬を必要とするが、巻物でも代用可能。

  1. ^ ゲームはいずれ全部オンラインゲームになる 4gamer.net
  2. ^ MMORPG元祖の新たな歴史が始まる game.watch
  3. ^ 相当古い!? オンラインゲームの歴史 [リンク切れ] OCNゲーム
  4. ^ Ultima Online: Samurai Empire Interview, Part 1 p3 [リンク切れ] 参照。We also have a very active and large Japanese audience that makes up almost half of our subscribers!
  5. ^ 現在では通常シャードに一つ、ハードコアシャードに一つで、計二つ所有する事が出来る。
  6. ^ リチャード・ギャリオットは「トランメル」と「フェルッカ」の導入については、最後の最後ですべきものであり、時期尚早であると反対していたという
  7. ^ 元GM覆面座談会(4Gamer.net)では、プレイヤ層が大きく変わったと語られている






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