インメイト作戦 結果

インメイト作戦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 16:29 UTC 版)

結果

インメイト作戦中、第111.2任務群は攻撃的なものでは昼間に103ソーティ、夜間に10ソーティ、防御的なものでは103ソーティ実施した[34]6月14日に撃墜されたシーファイアと「ルーラー」のウォーラス以外に発艦時の事故で5機のアヴェンジャーが失われた。1機は「インプラカブル」のカタパルトにつなぐ際のミスにより海面に衝突してパイロットが死亡した。他の4機はエンジンの不調のため着水したが、死者は出なかった。加えてシーファイア2機(パイロットは同一人物)が着艦時の事故で損傷した。[20]イギリス太平洋艦隊の50周年記念で出版された書籍では、上記の損失は1945年当時のものとしては少ないものであると述べられている[35]

日本軍の侵害は軽微であった。イギリス軍は飛行場に対する攻撃で日本軍機2機を破壊し3機を損傷させたと判定している。また、攻撃を行った飛行場や浮きドック、オイルタンク、港湾施設および船舶にも損害を与えたものと考えられる。[20]作戦後、Brindはロケット弾は爆弾より有用であったと評価し、また「ニューファンドランド」以外の巡洋艦の砲撃を批判している[36]。戦後、守備隊所属であった日本人は米国戦略爆撃調査団に対してイギリス軍による攻撃では実質的な損害は皆無であったと証言している。もっとも大きな損失は守備隊の記録の一部が失われたことで、その結果残ったものを埋めることが決定された。[37]

David Hobbsはインメイト作戦は「新たに太平洋に到着した艦艇にとって現実的で有益な訓練となった (provided realistic and useful training for ships that were newly arrived in the Pacific)」と判定している[38]。 Peter C. Smithは目標はほとんど無かったが攻撃は「インプラカブル」の航空要員にとってよい経験となったと述べている[28]。Stephen Roskillはインメイト作戦はその目標を達成したと結論している[39]


  1. ^ The British Pacific Fleet”. Royal Australian Navy. 2017年10月8日閲覧。
  2. ^ a b c Hobbs 2011, p. 200.
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  12. ^ United States Strategic Bombing Survey 1947, pp. 3, 7.
  13. ^ United States Strategic Bombing Survey 1947, p. 7.
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  21. ^ a b Hobbs 2011, p. 205.
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  23. ^ Hobbs 2011, pp. 203–205.
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  28. ^ a b Smith 1969, p. 165.
  29. ^ Hobbs 2011, pp. 207–208.
  30. ^ Hobbs 2011, p. 208.
  31. ^ Hobbs 2011, p. 209.
  32. ^ Hobbs 2011, pp. 210, 253.
  33. ^ Hobbs 2011, p. 254.
  34. ^ Royal Navy 1995, p. 209.
  35. ^ Vincent 1995, p. 79.
  36. ^ Hobbs 2011, pp. 209, 211.
  37. ^ United States Strategic Bombing Survey 1947, p. 14.
  38. ^ Hobbs 2011, p. 210.
  39. ^ Roskill 1961, p. 363.






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