いわきFC
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ホームスタジアム・練習場
スタジアム
現在のホームスタジアムはハワイアンズスタジアムいわきである。
2019年まで(県リーグ・東北リーグ時代)はクラブ所有のいわきFCフィールドでホーム試合を行っていたが、いわきFCフィールドが人工芝のためJFLの開催要件を満たさず、JFLのホーム試合はいわきグリーンフィールド(現在のハワイアンズスタジアムいわき)やJヴィレッジスタジアムを使用していた[43]。
いわきグリーンフィールドはJ3のスタジアム要件(観客席5,000席以上など)を一部満たしていないため、2020年のJ3ライセンス申請時に主たるスタジアムをJヴィレッジスタジアム(双葉郡広野町)をホームスタジアムとして登録し、2022年のJ3ではJヴィレッジスタジアムで大半のホーム試合を開催していた[31][44]。しかし、Jヴィレッジスタジアムも夜間照明がナイトゲーム実施に必要な照度を満たしていない[注 3]といった問題があったことから、いわき市が2021年度にいわきグリーンフィールドの改修事業に着手。観客席の増設や夜間照明設備・大型映像装置の設置、ドーピングコントロールルームなどの諸室の新設などを行うとしており、その工事は2023年に完成した[45]。後述の通り、将来的にJ2以上の基準を充足する新スタジアムの建設を前提とした特例によるJ2・J1ライセンスを承認されている(ただし、観客席の屋根が規定の3分の1以上を覆っていないため、改善案を提出することを求める制裁(条件)付きの交付である)。
新スタジアムの検討
いわき市内における(スタジアム要件を満たす)サッカースタジアムの整備については、2018年度にいわき市が将来的なまちづくりの観点から「いわき市スタジアムを中心としたまちづくり事業可能性調査」を実施[46]、MICE施設としての利活用の可能性も視野に入れた検証を行った結果、「いわきFCの躍進とともに、未来にわたって、いわき市民が一体となって地域経済の好循環を生み出していくためには、起爆剤となる中核施設としてのスタジアム整備が必要と考えられる」と整理した上で、平・小名浜・内郷・常磐の4地区を候補としてそれぞれ異なるコンセプトのスタジアムが建設し得るとしつつも、具体的な構想は限りなく白紙に近かった[47]。
しかし、いわきFCが2022年10月に、施設基準における例外適用申請による「J2クラブライセンス」が交付され[48]、さらに、いわきFCがJ2昇格が視野に入った2022年11月1日、いわき市長の内田広之がいわきFC主導でJ1ライセンス基準を満たすホームスタジアム整備計画を行う場合に市として協力する方針を示した。2023年J2ライセンス取得の条件とされた2025年までの整備計画策定・2027年までの着工・2031年開幕前の完成を目指し、今後具体的な協議に入るとしている[47]。
そして、2023年4月19日にスポーツ庁の「令和5年度スポーツ産業の成長促進事業『スタジアム・アリーナ改革推進事業』(先進事例形成支援)」の採択を受けたことを明らかにした[49]。これにより、2023年5月から『新スタジアム事業化検討協議会』を設け、ここでの意見交換を開始、スタジアムの基本的な考えをまとめ、2024年3月までには報告書が取りまとめられ、その中には、スタジアムの建設候補地や建設費などの財源のあり方も盛り込まれることになっている[48][49]。
練習場
2016年10月、いわき市常磐地区に練習グラウンド兼スタジアムの「いわきFCフィールド」やクラブハウスを備えた複合施設いわきFCパークが完成し、ここを拠点に練習を行っている。これらはFDKいわき工場(いわき電子)の跡地を利用して整備したものである。
- ^ これまでは所属するクラスに関係なく、同大会4位までに入賞すれば地域CLに飛び級出場できたが、2018年からは地域1部の2位、または3位に入り、かつ同大会4位以内に入らないと地域CLに出場できなくなるルールの改正がなされた。いわきFCは東北2部だったため、出場できなくなった
- ^ Jリーグ最多失点記録は、2019年J2最終節で京都が記録した13失点である。
- ^ 2023年度からJ3の本拠地においても1,500ルクス以上の照度を持つ照明塔の設置が義務付けられた。
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- ^ 「いわきFCをFMが応援! 番組内に新コーナー、選手ら出演」『福島民友』、2015年7月8日。2023年6月7日閲覧。
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