smelling saltsとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > smelling saltsの意味・解説 

気付け薬

(smelling salts から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/22 07:27 UTC 版)

レンブラントの『失神した人(嗅覚)』
18世紀のフランス、気付け薬をアルコールや香油に溶かしてスポンジに染み込ませたものを入れた容器と容器入れ

気付け薬(きつけぐすり、英語: Smelling salts、ammonia inhalants、spirit of hartshorn、sal volatile)は、気を失いそうな人、失神した人、スポーツ選手が倒れそうな時や気合いを入れる時に嗅がせる化合物である。スメリングソルト気付薬嗅ぎ塩とも呼ばれる。

通常は白色固体の炭酸アンモニウムを使用するが、アルコールや香水に混ぜた形でも使用される[1][2]

スポーツ選手

交感神経を刺激する興奮剤であることから、意識の喪失に対して抵抗力が得られ、普段の力以上の力を発揮できる。そのためパワーリフティングなどの多くのスポーツ選手が使用している。ボクシング選手も使用していたが、多くの競技会でドクターストップの判断が難しくなるため禁止された[2]。2005年、元アメリカンフットボール選手のマイケル・ストレイハンは、NFLプレイヤーのうち70-80%くらいが使用していると見ているとコメントしている[3]

歴史

ローマ時代から使用されており、博物学者プリニウスHammoniacus sal と記述している[2]。その後、カンタベリー物語錬金術などで記述がみられる。17世紀には鹿(ハーツ)の角や蹄から得られたため、ハーツホーンソルト、ハーツホーン・スピリットと呼ばれた[2]

リスク

気付け薬としての低濃度での使用では問題ないが、長時間高濃度のアンモニアガスを嗅いでいると呼吸停止や意識障害が起きる。また、鼻粘膜や口腔粘膜を傷付ける可能性があるので、10–15cm離して使用する。

スポーツの世界では、医師によるドクターストップの判断が難しくなるため、使用を自粛する場合がある。

出典

  1. ^ Mackenzies Smelling Salts”. Electronic Medicines Compendium (2007年3月). 2009年1月3日閲覧。
  2. ^ a b c d McCrory, P (2006). “Smelling Salts”. British Journal of Sports Medicine 40 (8): 659–660. doi:10.1136/bjsm.2006.029710. PMC 2579444. PMID 16864561. http://bjsm.bmj.com/cgi/content/full/40/8/659 2009年1月3日閲覧。. 
  3. ^ “Investigation: Ammonia sniffing popular in NFL”. Florida Times-Union. (2005年2月3日). http://jacksonville.com/tu-online/stories/020305/sup_17863663.shtml 2016年9月29日閲覧。 [リンク切れ]

関連項目




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「smelling salts」の関連用語

smelling saltsのお隣キーワード

SMI

SMIC

SMIDI

SMIL

Smewthie

sMedio

smelling salts

検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



smelling saltsのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの気付け薬 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS