野兎病
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野兎病(やとびょう)とは、野兎病菌Francisella tularensisを原因とする人獣共通感染症。ヒトやノウサギ(野兎)、プレーリードッグ、野生齧歯類などに感染する。家畜伝染病予防法における届出伝染病、感染症法における四類感染症に指定されている。日本では野兎との接触による感染が多く報告されているためこの名前がある。アメリカ合衆国カリフォルニア州トゥーレアリ郡(w:Tulare County, California)で発見されたことからツラレミア (tularemia)、日本での発生事例を報告し研究した医師である大原八郎の名から大原病 (Ohara's disease)[1]、その他、Francis's disease や rabbit feverとも呼ばれる。症状が重篤化することがあり、特に北米の野兎病菌は毒性が強く、重症化を起こしやすい[2]。野兎病菌は極めて感染力が強い菌で、生物兵器としての使用が懸念されており、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)では、炭疽菌、ペスト菌、ボツリヌス菌、エボラウイルス、天然痘ウイルスなどとともに最も危険とされるカテゴリーAに分類されている。
- ^ 大原甞一郎「野兎病(大原病)・ツラレミア」『内科』第27巻第3号、南江堂、1971年、445-446頁、ISSN 00221961。
- ^ 国立感染症研究所学友会編『感染症の事典』249-250頁、朝倉書店 2004年 ISBN 4254300735
- ^ 藤田博己「野兎病」(PDF)『モダンメディア』第55巻第3号、2004年、77-85頁。
- ^ 木村哲・喜田宏編『人獣共通感染症』:20.野兎病(丸山総一著)246-250頁、医薬ジャーナル社、2004年 ISBN 475322094X
- ^ a b 吉田眞一、柳雄介編『戸田新細菌学』改訂32版、南山堂、2004年 ISBN 4525160128
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