推移閉包
(Transitive closure から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/24 19:21 UTC 版)
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推移閉包(すいいへいほう、英: transitive closure)は、集合 X における二項関係 R に対して、R を含む X 上の最小の推移関係 R+ を意味する[1]。
たとえば X を人間(生死は問わない)の集合とし、「x は y の親である」という関係 xRy を考えると、その推移閉包は「x は y の先祖である」という関係 xR+y である。あるいは X を空港の集合とし、「x から y への直通便が存在する」という関係 xRy を考えると、その推移閉包は「x から y まで一回または複数の航空便で行くことができる」という関係 xR+y である。
解説
任意の関係 R について、R の推移閉包は常に存在する。これを示すため、任意の推移関係の族の共通部分が推移的であることに注意する。さらに少なくとも1つの自明な R を含む推移関係 X × X が存在する。R の推移閉包は、R を含む全ての推移関係の共通部分である。
推移閉包はより構成的に次のようにも記述できる。X 上の関係 R+ を xR+y となるのが X の要素の有限列 (x0, …, xn) (ただし n ≥ 1)が存在し、2条件
- x = x0, y = xn かつ
- x0Rx1, x1Rx2, …, xn−1Rxn
を満たすことと定義する。これは関係の合成を Rn のように表すことにすれば[2]、端的に
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