S と Σ が計算不能であることの証明とは? わかりやすく解説

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S(n) と Σ(n) が計算不能であることの証明

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 03:01 UTC 版)

ビジービーバー」の記事における「S(n)Σ(n) が計算不能であることの証明」の解説

S(n)計算可能関数であると仮定し、S(n)求めチューリングマシンを EvalS と呼ぼう。このマシンは n 個の 1 が印字されテープから処理を開始して、S(n) 個の 1 をテープ上に生成してから停止するものとする併せて Clean という名のチューリングマシン用意し、これはあらかじめテープ上に書かれた 1 をすべて消去するマシンとする。もう一つ Double という名のチューリングマシン用意し、これは n + n を求めマシンとする。つまり n 個の 1 が書かれテープから処理を開始して、2n 個の 1 をテープ上に生成したのち停止するさて、このような状況で、Double | EvalS | Clean という複合マシン用意して、このマシンの状態個数を n0 と書く。さらに、 Create_n0 という名のチューリングマシン用意し、これは空テープに対して n0 個の 1 を印字するものとする。このマシンが n0 個の状態を持つようにするのは容易である(i 状態は 1 を印字し、テープヘッドを右に一つ移動し、状態を i + 1切り替える。ただし、n0 に達したならば停止する)。n0 と n0 の和 (n0 + n0) を N と書こう。 ここで今度は BadS という名の複合マシン用意しこの内容は Create_n0 | Double | EvalS | Clean とする。このマシンは N 状態を持つことに注意する。空テープから処理を開始し、まず n0 個の一連の 1 を印字し次にこれを2倍にして、N 個の一連の 1 を生成する。BadS はそれから S(N) 個の 1 をテープ書き最後に全ての 1 を消去して停止するしかしながら、この消去処理は少なくとも S(N) ステップだけ動作するので、BadS の動作時間は S(N) よりも厳密に大きいことになり、これは関数 S(n) の定義と矛盾するΣ(n) が計算不能であることも同様にして証明できる上の証明出てきた EvalS マシンEvalΣ マシン替えCleanIncrementテープ最初に出てくる 0 を探して順次 1 で置き換える単純なチューリングマシン―で代替すればよい。 S(n)計算不能であることは、停止問題帰着し証明することも容易である。S(n)停止するチューリングマシン実行可能な最大ステップ数なので、それを越えて走り続けるマシン決し停止しない。したがって与えられ任意の n 状態チューリングマシンを S(n) ステップだけ走らせてみて、それがいまだ停止しないなら、それはもはや決し停止しない。以上より、S(n) の値が計算できれば停止問題解けてしまうことになるが、停止問題計算不能であることは別途証明されているので、S(n) もまた計算不能であることが従う。

※この「S(n) と Σ(n) が計算不能であることの証明」の解説は、「ビジービーバー」の解説の一部です。
「S(n) と Σ(n) が計算不能であることの証明」を含む「ビジービーバー」の記事については、「ビジービーバー」の概要を参照ください。

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