擬ラピディティとは? わかりやすく解説

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擬ラピディティ

(Pseudorapidity から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 02:22 UTC 版)

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極座標プロットで示す擬ラピディティの値。素粒子物理学では、0度は粒子線軸に沿ってとることが多く、したがって擬ラピディティの大きい粒子は粒子線に沿って設置される検知器の中を通り、失われる。
極角が0に近付くにつれ、擬ラピディティは無限に近づいていく。

実験素粒子物理学において 擬ラピディティ(ぎラピディティ、: pseudorapidityη とは、粒子が粒子線軸となす角度を記述するために広く用いられる空間座標であり、次のように定義される。

極角 vs. 擬ラピディティ

代表的な値を以下に示す。

180° −∞
0.1° 7.04 179.9° −7.04
0.5° 5.43 179.5° −5.43
4.74 179° −4.74
4.05 178° −4.05
3.13 175° −3.13
10° 2.44 170° −2.44
20° 1.74 160° −1.74
30° 1.32 150° −1.32
45° 0.88 135° −0.88
60° 0.55 120° −0.55
80° 0.175 100° −0.175
90° 0

擬ラピディティは、 θ = 90° に対して奇関数である。すなわち、次の等式が成り立つ。

デカルト座標表示運動量への変換

ハドロン衝突型加速器により、運動量の横成分 pT、横平面上の極角 、そして擬ラピディティ η が測定できる。 デカルト座標表示した運動量 z軸は粒子線軸とする)を得るには、次のような変換式を用いる。

よって、

が成り立つ。

脚注

  1. ^ Cheuk-Yin Wong. Introduction to High-Energy Heavy-Ion Collisions. p. 24 



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