ムルチストリアチンとは? わかりやすく解説

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ムルチストリアチン

(Multistriatin から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/31 03:56 UTC 版)

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ムルチストリアチン
識別情報
CAS登録番号 59014-03-8
PubChem 13199930
UNII CCJ8A99MHA
特性
化学式 C10H18O2
モル質量 170.25 g mol−1
密度 0.959 g/mL
沸点

207.1 °C, 480 K, 405 °F

危険性
引火点 74.9 °C (166.8 °F; 348.1 K)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ムルチストリアチン(multistriatin、マルチストリアチン)は、ニレキクイムシフェロモンである[1][2]。揮発性化合物であり、未交尾の雌がニレの木といったよい食物源を見つけた時に放出する[3]

潜在的利用性

ニレ立枯病の原因真菌の保菌者である雄のキクイムシはこのフェロモンによって誘引される。したがって、ムルチストリアチンはキクイムシを捕集し、ニレ立枯病の拡がりを防ぐために使うことができるかもしれない[3]

立体化学

本化合物は、メチル基の位置に依存する複数のジアステレオマー形で存在する[4]。天然型立体異性体のα-ムルチストリアチンのみがニレキクイムシを誘引する。

出典

  1. ^ Pearce, G. T.; Gore, W. E.; Silverstein, R. M.; Peacock, J. W.; Cuthbert, R. A.; Lanier, G. N.; Simeone, J. B. (1975). “Chemical attractants for the smaller European elm bark beetle Scolytus multistriatus (Coleoptera: Scolytidae)”. Journal of Chemical Ecology 1 (1): 115–124. doi:10.1007/BF00987724. 
  2. ^ Pearce, Glenn T.; Gore, William E.; Silverstein, Robert M. (2002). “Synthesis and absolute configuration of multistriatin”. The Journal of Organic Chemistry 41 (17): 2797–2803. doi:10.1021/jo00879a003. 
  3. ^ a b Warren, Stuart (1982). Organic synthesis : the disconnection approach 
  4. ^ Beck, Keith (1 September 1978). “Pheromone chemistry of the smaller European elm bark beetle”. Journal of Chemical Education 55 (9): 567. doi:10.1021/ed055p567. 



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